出産が映画作りに大きく影響。ソフィア・コッポラがヴェネチア映画祭で自作を語った

ヴェネチア国際映画祭にて。左からスティーヴン・ドーフ、ソフィア・コッポラ、エル・ファニング
(C) Kazuko WAKAYAMA
ヴェネチア国際映画祭にて。左からスティーヴン・ドーフ、ソフィア・コッポラ、エル・ファニング
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ヴェネチア国際映画祭にて。左からスティーヴン・ドーフ、ソフィア・コッポラ、エル・ファニング
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レッドカーペットに登場したソフィア・コッポラ
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レッドカーペットに登場したスティーヴン・ドーフ
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レッドカーペットに登場したエル・ファニング
(C) Kazuko WAKAYAMA

ソフィア・コッポラ監督の4年ぶりとなる新作『SOMEWHERE(原題)』のワールドプレミアが、9月3日にヴェネチア国際映画祭で行われ、コッポラ監督とキャストのスティーヴン・ドーフ、エル・ファニングが登場した。

映画は、ハリウッドの伝説のホテル「シャトー・モーマント」を舞台に、ハリウッドスターとその娘との心の交流を描いた感動作。

この日は記者会見も行われ、世界各国の記者たちが数多く参加。コッポラ監督は「幼い頃からよく訪れていたイタリアでワールドプレミアができて幸せに思う」と喜びを語った。

ロサンゼルスが舞台となっていることについてコッポラ監督は「自分が幼いときのロサンゼルスの思い出を今の時代で再現してみたかったの」と回答。また、『ロスト・イン・トランスレーション』と同じくホテルを舞台にしたことについては「子どもの頃、父親のロケ先に同行してよくホテル暮らしをしていたのよ。まさにそこでは興味深い人たちがホテルで暮らしているってことを発見したわ。そこには共同で使える場所もあってコミュニティーができあがっていた。でも、それを(『ロスト〜』のように)女性ではなく男性の目を通して見てみたかったの」と話していた。

撮影中に妊娠していたというコッポラ監督。これについては「撮影中に妊娠していて、ポストプロダクションのときには生まれていたの。だから、脚本を書いたときとこの映画を撮り終えた後とでは状況が違っていたの。大きなインパクトがあったし、このストーリーに大きく影響していると思うわ」と、妊娠が映画作りに及ぼした影響について語った。

一方、ハリウッドスターを演じたドーフは、今回の出演動機について聞かれ「脚本を読んだときに、これは今の僕にぴったりな役だと思った。それにソフィアから何かを学びとりたかった」とコメント。

さらに、名子役ダコタ・ファニングの妹であるエル・ファニングの起用について聞かれたコッポラ監督は、「エルは実際に会ってみて、すごく生き生きとした女の子で、年齢的にもこの役にパーフェクトだって思ったわ」と語っていた。

夜に行われた公式上映では満席の観客から大きな拍手を送られたというコッポラ監督たち。現地メディアでは、作品はもちろん主演のドーフへの評価も高く、受賞の期待が高まっている。

『SOMEWHERE』は2011年4月2日より新宿ピカデリーほかにて全国公開される予定。

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