木村拓哉が山田洋次監督に感謝のハグ! “映画への情熱”を共有した『TOKYOタクシー』舞台挨拶
#TOKYOタクシー#倍賞千恵子#山田洋次#木村拓哉#第38回東京国際映画祭
 
                                            半世紀以上にわたり映画界を牽引してきた山田監督に功労賞
映画『TOKYOタクシー』が第38回東京国際映画祭の「センターピース作品」として上映され、倍賞千恵子、木村拓哉、山田洋次監督が舞台挨拶を行った。イベントでは、本作のシンガポール、台湾、香港での公開決定が発表されたほか、映画界への貢献を称える「特別功労賞」が山田洋次監督に贈られ、会場は歓喜の渦に包まれた。
・倍賞千恵子、木村拓哉に「初恋はどんなだったの?」と質問攻め『TOKYOタクシー』心揺さぶる予告編
タクシー運転手の宇佐美浩二(木村)は、ある日85歳の高野すみれ(倍賞)を、東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで、人生のターニングポイントとなった思い出の場所を巡ることに。タクシーで旅を共にするうちに次第に心を許したすみれは、初対面の浩二に、喜びと悲しみが交錯する壮絶な人生を語り始める。そんな“たった1日の旅”が、偶然出会った2人の心、そして人生を大きく動かしていく——。
本作は、オープニング作品・クロージング作品と並ぶ映画祭の目玉として中盤を盛り上げる大作であり、特別な存在感と話題性を象徴する「センターピース作品」として上映された。すみれと浩二の“たった1日の旅”を堪能した観客の感動も冷めやらぬ中、豪華キャストと監督が登場すると、会場は大きな拍手に包まれた。

その中で、本作が日本のみならず、シンガポール、台湾、香港での公開が決定したことが発表された。倍賞は「映画祭でこんなふうに通訳をしていただいて、皆さんの前でお話するのはなかなか経験がないので戸惑っています。一生懸命にみんなで一つの山を登ったと思っているので、とても嬉しく思っています。スタッフや共演者の皆さんと、せーので『TOKYOタクシー』という山に登り始めました。最初は形がない山だったんですけど、富士山よりも素晴らしい『TOKYOタクシー』という山に登ることができました。私にとって忘れられない作品になりました。たくさんの方に見ていただければ嬉しいです」と喜びを明かした。
木村も「今は、ご家庭にいてもスイッチを一つ押せば色々なコンテンツが楽しめる世の中になっていますが、映画のスクリーンと特別な音響が置かれた環境に身を置くということは、僕にとって非常にスペシャルな状況だと思います。その環境下で作品を受け取ってくれるというのは、一番嬉しいことなので、世界中の人がどのような価値観でこの作品を見てくださったのか、すごく興味を持っています」とコメント。
山田監督も「木村君が言った通り、映画はやっぱり劇場で見るのがいいな、映画を愛する大勢の人たちとスクリーンで一緒に見るのが“映画”なんだと改めて感じました。映画を撮影時は、劇場の大きなスクリーンで見てもらうことを想定して作っています。この作品も撮影しながらも『スクリーンで大勢の人に見てもらうんだよ。そのつもりで作れ』と自分に言い聞かせていました。今日は、本当に素晴らしい上映会だと思います」と、映画祭に集まった観客にメッセージを贈った。
そして、1961年の監督デビュー以来、半世紀以上にわたり映画界に貢献してきた山田監督が、この日「特別功労賞」を受賞。東京国際映画祭チェアマンの安藤裕康からトロフィーを受け取った山田監督は、「長い間、映画を撮ってきたことを褒められて、今回この賞をいただけたと戸惑いながらも思っています。僕が助監督として映画界に入った70年近く前は、日本映画は本当に充実していました。まさしく日本映画の黄金時代だったと思います。まだテレビもそれほど普及していなかったし、韓国や中国もそこまで映画を作っていませんでしたので、映画には多くの観客が集まり娯楽の王座だったんです。そのころの映画界は豊かでゆとりがあったと思います。その時代に比べると、今は苦しい時代で、今の映画人は苦労して映画を撮っているので時々可哀そうに思うこともあります。そういう時代だからこそ、このような映画祭で『映画は何て素晴らしいものだ』と、もう一度日本のみならず世界中の人たちと考えたいです。そして映画を鑑賞し、称える、そういう催しがあることを本当に感謝しています。これからも、この映画祭が日本の映画界に実りを与えてくれることを心から期待しています」と喜びの想いを告白。

さらに倍賞と木村からは花束が贈られ、木村からは熱いハグも。本作で70作品目のタッグとなる倍賞は、「山田さんの熱い想いがヒシヒシと伝わってきました! そのような監督と今回ご一緒できて、本当に嬉しく思っております。これからも美味しいものをたくさん食べて、今後ともお体に気を付けてもっともっと映画をたくさん撮ってください! いつも『本番いくよ! 撮るよ!』って言いながらも、なかなか撮影が始まらない仕事場で、またご一緒できる日を楽しみにしています」と、再タッグへの期待を寄せた。
山田監督の代表作『男はつらいよ』の舞台であり、本作の物語の出発地点でもある柴又にゆかりを持つ木村は、「自分は幼少期に柴又に住んでいたこともあり、『男はつらいよ』の撮影現場を見ていました。そのことを監督に伝えたら『そうか、君はいたのか』って言われたのを今でも覚えています。今回は時代劇ではなく現代劇として、今の柴又帝釈天の前で倍賞さん演じるすみれさんを車で迎えに行き、物語がスタートしました。スタッフや共演者たち山田組だけではなく、あの街の方々が『また山田組がここで撮影をする』ということで、現場全体が脈を打ちだした雰囲気を感じました」と撮影時のエピソードを回顧。

続けて「監督が『パリタクシー』をご覧になって、東京版でリメイクしたいというところから話がスタートしたというのをお聞きして、本当に自分の欲や興味や愛情をお持ちになっているんだなと感じました。だからこそ、まだまだ現役であり、今回の功労賞の受賞にも繋がっているんだなと思います。こういう先輩がいらっしゃるとやる気が出ますよね。『TOKYOタクシー』には、出演していた人間だけではなく、撮ってくれていた人も、照明を当ててくれた人もいます。その山田組全体の最たる位置にいる山田洋次という人が、この作品を僕に届けてくれたと感じました。作品をご覧になった方にも『こんな先輩がいるんだな』と感じ取っていただければ、生きていく力や現役であり続ける力を持っていただけると思います」と語った。
そして最後に、山田監督から「これからも東京国際映画祭が充実した催しでありますように、心から願っております。今日は本当にありがとうございました」と会場にメッセージを贈り、舞台挨拶は幕を閉じた。
『TOKYOタクシー』は2025年11月21日より全国公開。
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