カン・ハヌル主演、“韓国住宅事情”をテーマに描くサスペンス『84m2』が世界で話題沸騰中!

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『84m2』
Netflix TOP10(日本/映画)第3位『84m2』
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Netflix映画『84m2』独占配信中
『84m2』

退職金まで“フル投入”して手に入れた“夢のマイホーム”が悪夢に転落!

【Netflix TOP10】今回は、Netflix「日本の週間TOP10(映画)」、「週間グローバルTOP 10(非英語/映画)」ともに第3位にランクインしている韓国映画『84m2』(84㎡)(英題:Wall to Wall)をピックアップ。ローン返済&騒音被害に悩まされる男性が正体不明の“音”の真相を追ううち、とある陰謀に巻き込まれていく手に汗にぎるヒューマン・サスペンスだ。

Snow Man渡辺翔太のイメージと怪奇現象に襲われる主人公がクロスする『事故物件ゾク 恐い間取り』

タイトルの「84m2」とは、主人公であるウソンが暮らすソウルのマンションの部屋の広さのこと。ウソンはあらゆる資金をかき集め、ようやくソウルでは標準的な広さだという84平方メートルのマンションを手に入れる。会社の社員ローンや退職金も“フル投入”して買った念願のマイホームだが、購入直後から状況は一変。住宅価格の下落、借金のプレッシャー、婚約破棄、さらには夜な夜な聞こえてくる謎の騒音に精神をすり減らしていく。やがて住人たちから“騒音の元凶”と疑われ始めたウソンは、自ら音の正体を突き止めるため動き出す。

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騒音トラブルから浮かび上がる、韓国のリアルな住宅事情

本作の注目ポイントは、舞台となる“マンション”という空間そのものが韓国の社会的・心理的なリアリティを帯びて描かれている点だ。首都ソウルでは高層マンションの人気が高いわりに物件数が少なく、値段の高騰が続いているが、その一方で手抜き工事や住民同士の騒音問題なども深刻化しているという。

住宅ローンの返済に苦労し、騒音問題で悩む状況には韓国ならずとも共感できるが、本作ではそうした身近で切実なテーマを極限のサスペンスに昇華。日々の食費や電気代を極限まで節約し、アルバイトもしながらローンの返済をするウソンが、ジリ貧状態を打破しようと勝負に出るもマンション住民たちとのトラブルに巻き込まれていく姿にハラハラさせられる。

鬼気迫るのにちょっぴり笑える…。カン・ハヌルの演技が光る!

主人公であるウソンを演じたのは『雨とあなたの物語』、『ミッドナイト・ランナー』などに出演し、近年は『イカゲーム』シーズン2・3で知られる韓国の演技派俳優カン・ハヌル。追い詰められ疑われ、日々心がすり減っていくウソンを鬼気迫る演技で魅せつつもどこかユーモアを感じさせる人物として体現している。

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さらに監督は、日本でも映画化され大ヒットした志駕晃のベストセラー「スマホを落としただけなのに」の韓国実写映画化を担ったキム・テジュン。サスペンスにサスペンスを重ねていくことで濃淡を欠いてしまった本作の演出方法には賛否両論あるようだが、個人的には物語途中から一気にラストまで駆け抜けていく息もつかせぬ展開にドキドキして楽しめた。(文:足立美由紀/ライター)

【Netflix日本Top10(映画)/7月14日~7月20日】
1位『キングダム 大将軍の帰還』
2位『火垂るの墓』
3位『84m2』
4位『ブリック』
5位『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
6位『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』
7位『バッド・バディーズ ~最強の?ふたり~』
8位『はたらく細胞』
9位『オールド・ガード2』
10位『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』

※Netflix TOP10:Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、毎週月曜日から日曜日までの各作品の「視聴回数」(視聴時間を作品の総時間で割って算出)に基づいてランク付けする。