闇落ちした主婦が元ホストと出会い……。名匠ホ・ジノが贈る哀切漂うヒューマンドラマ
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チョン・ドヨン×リュ・ジュンヨル『LOST 人間失格』
『LOST 人間失格』は、『八月のクリスマス』などで知られる恋愛映画の名匠ホ・ジノ監督が、自身初のTVドラマとして手掛けた話題作だ。
・“ゾンビ禍”の恋と死闘! BLACK PINKのジスが奮闘するホラー・ラブコメ
出版社を辞めて日雇いの家政婦になった主婦のプジョン(チョン・ドヨン)は、役割代行を仕事にする元ホストのガンジェ(リュ・ジュンヨル)と出会う。何者にもなれなかったことに悩む二人は不思議と惹かれあい、逢瀬を重ねるように。だが、あることがきっかけで二人の純粋な思いは引き裂かれていく。
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ブジョンの境遇に激しく共感!?
出版社に勤めながら女優アラン(パク・ジヨン)のゴーストライターを勤めていたブジョン。アランのエッセイ本に関する編集会議の最中に、アラン本人がブジョンに殴り掛かってくるシーンが鮮烈だ。そのことを機にブジョンは出版社を辞め、日雇いの家政婦に。しかも、アランの夫の愛人宅に出入りしている。
これが意図的なものなのかは分からないが、ブジョンの「あの本は一字一句私が書いた文章」「あなたを殺して私も死ぬ」などと携帯電話でアランに泣き喚くシーンを見ると、かなり追い詰められた状況だということが分かってくる。
ガンジェはブジョンを放っておけなくなり……
元ホストで役割代行を仕事にしているガンジェは、ブジョンの父親が一人で住むマンションの同じ階に住んでいることから、ブジョンとも頻繁に会うようになる。
ガンジェが勤めていたホストクラブにはアランが出入りしており、先輩ホストがブジョンの弱みを握る仕事をガンジェに依頼してくる。しかし、ガンジェはその仕事を引き受けるかどうかの返事もせず、あることをきっかけにブジョンに強く惹かれるようになる。
カンヌ女優と個性派俳優が共演
憂いを帯びた表情に繊細な演技が印象的なチョン・ドヨンは、1973年生まれの女優。2007年の映画『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞した。
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一方、充実した日々を送っているようで満たされない思いを抱えた若者を演じたリュ・ジュンヨルは、1986年生まれの俳優。2015年のドラマ『恋のスケッチ~応答せよ1988~』に出演し、大きな注目を集めた。
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孤独や疎外感をホ・ジノ監督が繊細に表現
人生に迷う主人公たちの苦悩と心の揺らぎを描いた本作。ブジョンとカンジェは強烈に惹かれあうものの、二人で夜の海や星を見に行き、ただ眺めるだけで満たされるという、なんとも不思議な関係だ。
また、ブジョンと高齢の父親とのやりとりは圧巻。大学院まで進学した優秀な娘だけが生き甲斐の父親が、徐々に認知症が酷くなっていく過程には涙が止まらなくなる。そして、最終回ではブジョンが夫に衝撃の告白をし……。
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孤独や疎外感など誰もが覚えのあるやるせない感情を、名匠が手掛ける独特の静けさや哀愁漂う雰囲気と共に癒やしてくれるようなドラマであった。(文:渡邉啓子/ライター)
『LOST 人間失格』は、Lemino、Prime Video 、U-NEXTほかにて配信中
※情報は記事掲載時のものです
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