FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS
FLOS

FLOS60周年展示をB&B Italiaで開催中

1962年創業のイタリアの照明ブランドFLOS(フロス)が新製品の披露と共に、FLOS60年の歴史を紐解くコーディネートを施した展示イベントを、B&B Italia Tokyo(東京・港区北青山2-5-8 青山OM-SQUARE 1、3F)で5月15日まで開催中だ。

・美術品のようなイタリア照明器具、革新的な設計の新作を発表!

 

プレスビューでは、FLOSの日本法人・日本フロスの代表取締役社長に1月に就任した松原秀樹が冒頭挨拶に立ち、「それぞれの製品についてはよく知られているが、FLOSというブランドの認知はまだまだ。この秋にはイベントをして盛り上げたい」と抱負を語った。

FLOS

また、コロナ禍で久々の来日となったシンガポール在住アジア統括のManaging Director、Alexandro Montanari(アレキサンドロ・モンタナーリ)は、「美意識が高い日本は、一般家庭のほか建築向けでもFLOSにとって重要なマーケット」と、81年開設の日本フロス40周年を讃えた。

FLOS

今回の新作は、昨年21年9月のミラノスーパーサローネでは発表済のものだが、日本では初お目見え。サローネの展示を発展させたFLOSのディレクションにより、B&B Italia Tokyoのすべての照明を入れ換える意欲的な展示で世界観を表現している。

FLOS

FLOS

FLOS

・その他の会場写真はコチラ!

 

FIAT試作車カラーのPARENTESI 50

このたび披露された新製品のひとつめは、「PARENTESI 50」(パレンテジ50)。ロングセラープロダクト「PARENTESI」の発売50周年を記念した2つの新色をあしらったモデルで、この製品をデザインしたアキッレ・カスティリオーニとピオ・マンズー、それぞれにちなんだターコイズとオレンジシグナルが選ばれた。

ターコイズは、カスティリオーニが自らのアパートのすべてのドアの装飾に使用するほど気に入っていた色。

FLOS

一方のシグナルオレンジは、自動車デザイナーであるマンズーが、FIAT127のプロトタイプに使用した思い入れのあった色だ。

FLOS

ところでこの2人、カスティリオーニとマンズーは実際には会ったことはないそうで、PARENTESIが誕生する2年前の1969年にマンズーは30歳の若さで交通事故で他界している。マンズーの原画にカスティリオーニが幾多の修正を重ね、誕生したのがこのPARENTESIなのだ。

FLOS

ピンと張ったワイヤーと湾曲したエレメント間に生ずる摩擦によって、灯具の高さを自在に調整することができる画期的な構造機能性と使い勝手の良さを徹底的に追求したミニマルデザインで、20年までに80万個を売ったベストセラーのひとつである。

さらにこの特別モデルは、シースルーパッケージで発売される。おそらくコストと安定性の面で失われていたが、このたび「トータルデザイン」の考え方に沿い、発売当初と同様の手法を復活させた。

FLOS

FLOS

PARENTESIオリジナルパッケージ 写真提供:日本フロス

自動車の見本市で部品を壁面に展示する様子を想起させるこのパッケージは、FIAT127のデザイナーがFIATのプロモーションケースに使用していたものと同じ技術でつくられているという。

PARENTESI 50は、60,500円・税込。

満月をペシャンコにしたOPLIGHT

もうひとつの新製品「OPLIGHT(オプライト)」は、ジャスパー・モリソンが常々掲げる哲学「スーパーノーマルデザイン」を反映した最新のウォールランプだ。

FLOS

スーパーノーマルデザインとは、そのあるべきものの最良を目指しつつムダをそぎ落としたミニマルデザインのこと。壁付けタイプの最良を目指し、Opticalの名の通り光学的に研ぎ澄まされたランプを目指して開発された。

手本としたのは、98年に自身が開発した、空に浮かぶ満月のように楕円形の柔らかい光が広がるGLO-BALL(グローボール)。その光を、LED基板を使った平たい器具により実現することで、インテリアと調和し空間にあたたかなムードを宿す製品を生み出した。吟味を重ね、完成までに4年を要した。

さらに特徴として、FLOSが企業として積極的に取り組んでいるサスティナブル思想を反映していることも挙げられる。FLOSは20年には廃棄物の80%をリサイクル可能なものへ置き換えが完了している。このOPLIGHTも、接着剤不使用、塗装への溶剤不使用のほか、リサイクル性の高いアルミダイキャスト製の本体、ポリカーボネート製ディフューザーはリサイクル可能なほか、FLOSとして初めて、修理時に器具本体を回収しなくてもネジ止めされたLED基盤の交換で簡単に対応できる工夫まで施されている。

ちなみに、眩しさを軽減するための光学素子や光制御に向けた製品作りなど、人の健康を中心とした開発自体が、サスティナビリティの一環だとFLOSは考えている。

幅222mmで光量1325ルーメンのW1は一般家庭向きで、51,700円・税込、幅291mmで光量2065ルーメンのW2は階段踊り場など広いシーン向けで、69,300円・税込。

(取材/写真/文:fy7d)

・照明に関する記事を一気に読む!

INTERVIEW