アラン・ドロン“若い頃”のカメオにも注目、ヌーヴェルヴァーグ異端児の傑作解禁

#アラン・ドロン#ギィ・ジル#ジュリエット・グレコ#フランス映画#海辺の恋

『海辺の恋』
『海辺の恋』
『海辺の恋』
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『海辺の恋』
『海辺の恋』
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『海辺の恋』
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『海辺の恋』
『海辺の恋』
『海辺の恋』

モノクロとカラーが交錯する革新性、儚い愛と記憶を多声的に描く自伝的作品

ギィ・ジル監督の初期2作品『海辺の恋』(64年)『オー・パン・クぺ』(68年)が、4月18日より劇場公開される。これに先立ち、長編初監督作品『海辺の恋』本編から、アラン・ドロンやジュリエット・グレコも映し出される特別映像が解禁された。

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短編映画『Au biseau des baisers』(59年)を高く評価したフランス映画界の巨匠ジャン=ピエール・メルヴィルが資金の一部を援助し、3年の歳月を経て完成した本作は、ロカルノ映画祭で批評家賞を受賞し、当時静かな注目を集めた。ギィ・ジル初の長編監督作品にして、モノクロとカラーが交差する実験的かつ挑戦的なスタイルも確立している。

『海辺の恋』

(C)1965 Films Galilée

夏の海辺で愛を確かめ合うジュヌヴィエーヴと水兵ダニエル。しかしヴァカンスが終われば、彼は港町ブレストへ、彼女はパリへと戻らなければならない。夏の陽射しを浴びたカラフルな想い出が離れがたく、2人は再会を願って手紙を綴り続ける。そこに、アルジェリア戦争から帰還したもう一人の水兵ギィが加わり、3人の想いは静かに交錯していく。

夢と現実のあわいを漂うダニエル(ダニエル・ムースマン)、無邪気で愛らしいジュヌヴィエーヴ(ジュヌヴィエーヴ・テニエ)。そして監督自身が、友人「ギィ」として登場する。彼自身の記憶が物語に溶け込むことで、恋愛映画は単なる叙情を超え、記憶と経験が多声的に響き合うポリフォニーとなる。

『海辺の恋』

波打ち際で消えていく足跡のように、若者たちの愛は儚くも確かに存在した。自由への夢に悩み、パリの誘惑と夏の陽光降り注ぐビーチの間で揺れ動く若者たち…愛の儚さと不在の痛みを鮮烈に刻む。

揺れ動く若者たちの愛の儚さを描いた自伝的作品である本作には、主演のダニエル・ムースマン、ジュヌヴィエーヴ・テニエに加え、友人役としてギィ・ジル本人も同名の役で出演。さらに監督の熱意や才能、魅力に惹かれ、ジャン=ピエール・レオ、ジャン=クロード・ブリアリ、アラン・ドロン、ジュリエット・グレコなど、時代を象徴する錚々たるスター俳優たちがカメオ出演している点も特徴のひとつだ。

今回解禁となった特別映像は、まさにフランス映画と呼ぶにふさわしい美しい恋愛劇である本作からの象徴的なシーンの数々。恋人たちの温度差や、日常の中で恋や愛について語る人々を映し出した美しい映像が満載だ。さらにアラン・ドロンとジュリエット・グレコによる架空映画の上映シーンも収められている。

『海辺の恋』

生前はほとんど知られることのなかったジル監督だが(日本でも知る人ぞ知る存在)、2000年代以降、ラ・ロシェル映画祭やルサス映画祭、シネマテーク・フランセーズなどで回顧上映が相次ぎ、再評価の機運が高まった。

60年代フランスから届いた、あまりにも美しい恋と別れ。遠距離恋愛の残酷さ、流れるように過ぎ去る愛、人生から静かにこぼれ落ちていくものたち——その映像は儚さと甘美さを宿し、消えゆくものの美しさを珠玉の断章のように織り上げていく。

1980年代末に病に倒れエイズを発症し、1996年2月3日に57歳で逝去した“忘れ去られたヌーヴェルヴァーグの名匠”ギィ・ジル。没後30年を経て、待望の日本公開となる。

『海辺の恋』『オー・パン・クぺ』は2026年4月18日より全国順次公開。