“出産を自分で選ぶ”尊さを世界の海から描く──『パシフィック・マザー』が問いかける静かなメッセージ
#Pacific Mother パシフィック・マザー#ドキュメンタリー#映画#福本幸子
自宅出産から帝王切開まで、多様なバース・ストーリーが織りなす“いのち”の記録
沖縄、ハワイ、タヒチ、クック諸島、ニュージーランドに暮らす海と共に生きる女性たちの出産の物語を通じて、人と海、そしてコミュニティのつながりについて問いかける長編ドキュメンタリー映画『Pacific Mother パシフィック・マザー』。本作より、それぞれのバース・ストーリーを紡ぐ本予告編が解禁された。
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主人公の福本幸子は、沖縄出身の女優でフリーダイバー。海のようにおだやかで自由な環境で子どもを迎えたいと願う。本作は福本の旅を通して、ニュージーランド、ハワイ、タヒチ、クック諸島など、異なる文化圏での出産や助産のあり方を映し出す。
各地で出会う女性や助産師たちの語りは、個別のストーリーでありながら、最終的に「出産の選択の尊厳」や「母なる海との精神的つながり」といった普遍的な問いを引き出す。それは本作が単なる出産記録にとどまらず、女性が出産方法を「自分で選ぶこと」の尊さを描く点にあるから。医療施設での出産が一般的になった現代においても、女性が安心できる環境を主体的に選ぶ権利、その背景にある文化やコミュニティの支えが丁寧に描かれていく。
海の中や島々での水中映像は圧倒的に美しいだけでなく、見る者をまるで水の中で呼吸をしているような感覚に誘ってくれる。それはまるで命のリズムを視覚化したような、自然との一体感を映像で感じさせてくれる。
また、羊水と海水の組成が似ていることもあり、命の起源と自然とのつながりを観客に強く感じさせることだろう。海の光や波のゆらぎに合わせて響く音楽は、現地の音楽家や伝統の歌声を取り入れており、美しい映像と一体となって“命を祝福”するような温かさに満ちている。
自宅での水中出産、帝王切開、コロナ禍での病院出産、自然の中での出産など、さまざまな出産の形を海のレンズを通して見つめる。女性たちに共通しているのは、自分の感覚を信じ、助産師や医療者、家族、地域の支えに包まれながら命を迎えているということ。対立を描くのではなく、すべての関係者が協力し合い、出産を支える社会のあり方を見つめ直すきっかけとなることを願っている。
そして、その根底には、本作のもう一つの大切なテーマである「海」がある。海を守る社会のあり方を考えていくうえで、作品にはエコフェミニズムや海洋環境社会科学と響き合う思想が静かに流れている。
今回、本予告が解禁された。社会的メッセージを届けるだけでなく、「自分だったら、どんなふうに大事なことを選びたいのか?」「自然と人がどう助け合えるのか?」「命って本当はどこから来るの?」など、見た人が自分で考えるきっかけとなる作品の魅力を伝える映像となっている。
スタッフには、『アバター』(09年)の水中撮影を手がけたピート・ズッカリーニをはじめ、各国の一流の映像チームが参加。音楽は映画『ロード・オブ・ザ・リング』(01年)のPLAN9が監修し、沖縄、ハワイ、クック諸島、タヒチ、ニュージーランドなど、物語の舞台となる島々の音楽が現地アーティストと共に丁寧に紡がれた。
ディズニー映画『モアナと伝説の海』(16年)『モアナと伝説の海2』(24年)の音楽にも携わった歌姫オリヴィア・フォアイが書き下ろしたオリジナルテーマ曲「Mai Anamua ~時を紡ぐ~」は、Spotify、Apple Music、Amazon Musicなどの各種音楽配信サービスで配信中だ。
『Pacific Mother パシフィック・マザー』は2025年9月12日より沖縄県のシネマプラザハウス1954にて先行公開、10月31日より全国順次公開。
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