向井康二「本当に好きになって挑んだ」 森崎ウィンとの初共演で紡ぐ“両片想い”の物語

#(LOVE SONG)#BL#Snow Man#チャンプ・ウィーラチット・トンジラー#及川光博#向井康二#斎藤京子#森崎ウィン#藤原大祐#逢見亮太

『(LOVE SONG)』
(C)2025『(LOVE SONG)』製作委員会
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愛を込めて歌ったラブソングと熱い友情を語ったジャパンプレミア

映画『(LOVE SONG)』ジャパンプレミアが9月24日に開催され、W主演を務めた森崎ウィンと向井康二(Snow Man)をはじめ、共演の及川光博、藤原大祐、斎藤京子、逢見亮太らが集結。さらに、世界的なBLブームの火付け役となったドラマ『2gether』を手がけ、本作で⽇本映画デビューを果たしたチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督も、このジャパンプレミアのために来日した。

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熱気あふれる会場は大勢の観客で満員。そんな中、森崎と向井による場内アナウンスが流れ始めると、客席からはざわめきが起こった。そして「皆さん、イェーイの準備できてますか?」という向井の呼びかけに、「イェーイ!」と返すなど、会場内はイベント開始前から大盛り上がり。

その流れでステージにはキャスト陣とチャンプ監督が登壇したが、場内アナウンスを務めていたふたりの姿はそこには見当たらず。そこで及川が「みんなの心を1つにして。ウィンウィンと康ちゃんを呼びましょう!」と提案し、「サーム(3)、ソーン(2)、ヌン(1)!」とタイ語でカウントダウン。すると客席の中通路から森崎と向井が登場し、会場は大きな歓声に包まれた。

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あらためて、日タイ合同制作となる本作に参加した思いを森崎は、「自分のルーツを持つアジアでこうやって作品を作れる。そこに参加させていただけるというのは、僕の夢のひとつでもあったので、純粋にすごくうれしかったです」と晴れやかな表情で語った。

一方の向井も「僕の母がタイの方なので、タイのドラマや映画に出たいなという夢があったので本当にうれしくて。すぐに出たいという気持ちで返事をしました。母も喜んでいますし、相方がウィンくんで良かったなと心から思っています」としみじみと続けた。

今回が初共演となる向井について「初対面の時からはじめまして感がなかった」と語る森崎。本読みの際の足の組み方まで似ていたとのことで、向井も「そこらへんからフィーリングが合った感じがします」と笑顔で語った。

そんな向井の意外な一面について聞かれた森崎が「ものすごく明るくて、現場でもムードメーカーでした。ものすごくエネルギッシュで、みんなを盛り上げてくれるんですけど、2人だけのシーンでは、ひとりで集中している時にスッと隣に来て。何も言葉を出さずに、サッと触れてくれることがあった」と明かすと、向井は「虫が付いてたんです!」と冗談めかして返した。

一方、向井から見た森崎は「本当に裏表がない方。撮影していても楽しいし。本当に芝居が好きなんだなって心から思ったんで、ふたりでいい映画をつくりたいなと思いました」と語った。

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そんなふたりを笑顔で見守っていたチャンプ監督は、「日本のスタッフと、日本の俳優さんと一緒に映画をつくることができて、とても幸せでした。本当にうれしいですし、誇りに思います」とコメント。

森崎も「言葉は通じないんですけど、監督の中でしっかりとイメージされてるものがあって。やはり言葉という壁がなくても、エンターテインメントでどんどん乗り越えることができる」と感じたといい、向井も「日本にはない画の撮り方や画のつながりなどは新鮮でしたし、チャンプ監督が撮る画のこだわりが頭の中で決まってるので、それを信頼してお芝居をしていました」と全幅の信頼を寄せていた。

また、チャンプ監督は、ソウタの先輩社員ジンを演じた及川の魅力に惹かれ、実際の及川に合わせて脚本を変えたと告白。それに対し及川は「それは、はじめて聞いた!」と驚いた様子を見せた。

さらに及川が「僕はのびのびと演じさせていただきました。言葉のハードルは、思った以上に高かったんですけれども、とにかく監督は、芝居が終わってもカットをなかなかかけない。だから僕とウィンウィンは、ずっとアドリブ芝居を続けていた。そのアドリブだけで、ディレクターズカットでもう1本映画作れるくらい。でも完成品を見ると、あっさり切られてるんですよね」と明かすと、チャンプ監督も「皆さんのお芝居をずっと見ていたかったんです。でも即興の箇所も結構使っているので、すごくすてきなシーンになりました。それがどこかは映画でじっくりご覧ください」と呼びかけた。

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本作の日本パートに出演した斎藤は、タイパートをあらためて鑑賞して「タイパートは全然違った作品だと思うくらい、映像美がすごかったですし、タイの迫力や臨場感を体感できる映画だなと思いました。あと食べ物がすごくおいしそうで。おなかがすいて見終わりました。でも本当にふたり(ソウタとカイ)の純粋な恋愛にときめいたので、皆さんも楽しんでいただけるんじゃないかなと思います」と語った。

タイでの撮影について質問された藤原は、「現場のご飯がおいしかったですね」と笑顔を見せ、「ほぼ屋台のケータリングでした。スタッフの皆さんが作ってくれて。食堂みたいな、給食みたいな気分で、毎日タイ料理を食べられて、本当に最高の旅行みたいな気分。毎日おいしいご飯を食べることができて最高でした」と振り返った。

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タイを拠点に活動する逢見は、本作に出演するミーンとの会話を振り返り、「ちょうど彼も日本語を話すシーンがあったんですけど、日本語ってめちゃくちゃ難しいですよね、という話をしていて。“食べる”という単語は、日本語のローマ字だと“TABERU”で6文字じゃないですか。でもタイ語だと3文字で終わるんですよ。なんで日本語はあんなに長いんだろう?と、文化の違いについて話していました」と語った。

そして、そのミーンからのビデオメッセージも上映。「セリフはタイ語と日本語の2カ国語で、撮影中は緊張しましたけど、タイと日本のスタッフの皆さんが応援してくれて。セリフの練習に付き合ってくれたり、アドバイスをくれたりしました」と回顧。共演した及川については、「本当にすばらしい俳優でした。撮影の合間に話しかけてくれて、助けてくれました。もしタイに戻ってくる機会がありましたら、食事をごちそうさせてください」と語り、「また会いましょう!」と会場に呼びかけ、メッセージを締めくくった。

メッセージを見た及川も「髪型が変わってビックリしましたね。ミーンくんで印象的だったのは、肌がすごく白くて、なめらかで、きれいだということ。彫刻みたいで見とれるほどでした」と笑いながら振り返った。

あらためて“すれ違う両片想い”のふたりについて描いた本作について質問された森崎は、「長年ずっと誰かを想い続けることが、どれくらいの重さなのかなというのを自分の中で解釈しながら。そして運命的な再会を果たすわけですが、その感情の動きも、どこまで漏れていいのか、ここは漏らさないのか、という、自分の中での我慢比べといいますか。そこを細かく表現できたらいいなと思いながら演じさせていただきました」と述懐。

向井も「“両片想い”というワードって新しいですよね。今もそうですけど、撮影中はウィンくんのことを本当に好きになって挑んでいたし、そういうのは顔に出てると思うんです」と続けた。

また、本作では向井演じるカイのライブシーンが見どころとなっている。向井はそのシーンの撮影について「緊張しましたね」と語り、「ここはタイトルにもある通り、本当に大事なシーンでしたし、ここをちゃんと100%以上で心を込めてやらないと映画が崩れてしまうので。悔いはないというくらい、全部出し切ったシーンになりました」と自信をのぞかせた。

その様子を見ていた森崎は「本当にすごかったんですよ。大体、ライブシーンって編集上の都合もあるんで、なかなか生で歌わないんですけど。康ちゃんは1日中、生で歌ってました」と述懐。カメラが森崎の方に向けられたシーンであっても、その前で向井は歌い続けていたとのことで、ライブシーンに全力で向き合った向井の姿勢を称賛した。

及川も「これはテストなんだから、そんなに本気で歌わなくていいんだよって、何回も言ってるのに、何回も本気で歌うんだよ。実際に客席にいたわたしは涙が出ました」と絶賛。するとその言葉を聞いた向井と及川が握手、ハグを交わし、会場からは大きな拍手が寄せられたが、森崎が及川に「あまり近づかないでください」とヤキモチを焼いてみせて、会場を大いに沸かせた。

その後は、本作のテーマにもかけた「運命の再会」をテーマにフリップトークを行うことに。まずは森崎が「黄色のスーツケース」と回答。「ベルリンにお仕事で行った時にロストバゲージをしてしまいまして。中には衣装とかも入っていたんで、1日目は現地のユニクロで買いました。黄色のスーツケースだったんですけど、それが次の日になってちゃんと届いたんです」と、ひやりとしたエピソードを明かした。

続く向井は「2度目のスタンプ」と回答。「撮影でタイを行き来してたんですけど、入国審査の時に『またあんたかいな。これ、わたしの押したスタンプやで』と言われて。同じ人に3回ぐらい当たって、日に日に入国審査が短くなる。ドラマの撮影ね、どうぞという感じで、すごくタイで知名度が上がってる気分でした」と笑いを誘った。

及川は、大学時代にアルバイトでコンサートスタッフを務めた松崎しげるとのエピソードを披露。「わたしは楽屋のアテンド担当だったんです。気さくにしゃべってくれるし、朗らかな方で。その10数年後、わたしがあるドラマの主題歌で『愛のメモリー』を歌うことになり。それがきっかけで、そのドラマで松崎さんと共演することができたんです」と再会秘話を明かした。

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斎藤は「平成ブーム」と回答。「特に女子の中で平成ブームが起こってるんですけど、『オシャレ魔女 ラブ and ベリー』というゲームだったりとか、あとエンジェルブルーというキャラクターだったり。当時すごく大好きだったので、運命の再会という感じがします」と語った。

藤原は、中学生の時にLAの寮で出会ったフランス人の友人と、6年ぶりに再会したエピソードを語る。「お互い英語があまりしゃべれなくて。拙い言葉の中、何とか仲良くなって。一生会えないなみたいな涙の別れをした」という友人から突然、東京に行くから会えないかと連絡があり、「6年経ったんで、お互いに少し英語がしゃべれるようになってて。あの時の思いとか、変わらないところ、変わったところが会話できた」と明かした。

逢見は「ヤードム」と回答。「ヤードムってスースーするやつで、嗅ぐと頭がシャキッとするんです。僕は昔、プロのキックボクサーをやってまして。その時にタイのコーチの人が、僕に嗅がしてくれたんです。それからすっかり忘れていたんですけど、コンビニでヤードムを見つけて。それ以来病みつきになってます」と語った。

チャンプ監督は「実は昔、母が妹と日本に行くツアーを買ってたんですけど、突然母が心変わりをして。『あなた、妹と行ってきなさい』と言われたんです。それで偶然日本に来ました。その時に『いつか日本で仕事できますように』と神社にお祈りしたんです。そしてあれから10年。私は日本で仕事をすることになり、『(LOVE SONG)』という映画に出会いました」というエピソードを披露。登壇者たちも「いい話!」と絶賛していた。

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大盛り上がりのイベントもいよいよ終盤。最後のコメントを求められたチャンプ監督は「皆さんにこれから『(LOVE SONG)』をじっくり見て、聴いていただきたいと思います。ぜひ幸せな気持ちになってください」とメッセージ。

続く向井も「とても愛にあふれている現場でした。スタッフさんも、共演者の皆さんも、本当に大好きな現場ですし、思い出もいっぱいある。僕としても愛を込めてラブソングを歌いましたし、たくさんの人に見ていただけたらうれしいです」と語ると、「タイと日本の現場というのもあまりないので、タイ語のセリフもあったし苦労はしましたけど、僕にとって大事な作品。映画のW主演というのも初めてなので、たくさんの人に愛してほしいし、皆さんの好きな映画の1個になればうれしいなと思います。ソウタとカイの応援、よろしくお願いします!」とコメント。

最後に森崎が「この映画のタイトルにはカッコがついているんですが、これはカイがソウタに向けて書いたラブソングなのに、その想いが実らなくて、ずっと未完成のラブソングという意味でカッコがついております。この映画は10月31日から封切られますが、今日が新たなスタートということで。ぜひこの映画のカッコ、未完成が皆さんのもとに届いて、ようやく完成できると思ってますので。もしよかったらこの映画を完成形にまで持っていっていただけたらなと思います」と会場に呼びかけた。

『(LOVE SONG)』は2025年10月31日より全国公開。