堺雅人×井川遥、再会から始まる“静かな恋”が動き出す——映画『平場の月』に新キャスト集結

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『平場の月』

再び惹かれ合う男女の想いを繊細に綴る物語に安藤玉恵、椿鬼奴、倉悠貴らが参加

堺雅人が8年ぶりに映画主演を務め、井川遥が共演するリアルで切ないラブストーリー『平場の月』より、個性豊かな5名の新キャストが発表。安藤玉恵、椿鬼奴、栁俊太郎、倉悠貴、塩見三省が、青砥(堺)と須藤(井川)の恋の満ち欠けを見守る。

・堺雅人&井川遥、はじまりは“中学時代の初恋”…意味深な言葉が胸に残る『平場の月』最新特報映像

原作は、2018年の刊行以来、発行部数20万部を突破した朝倉かすみによる小説「平場の月」。男女の心の機微を繊細に描き、各紙の書評で絶賛され、第32回山本周五郎賞を受賞した。

監督は、『いま、会いにゆきます』(04年)『ハナミズキ』(10年)など恋愛ドラマの名手として知られ、『花束みたいな恋をした』(21年)で興行収入38億円の大ヒットを記録した土井裕泰。脚本は、『ある男』(22年)で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第44回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞した向井康介。

妻と別れた主人公・青砥健将(あおと・けんしょう)は、地元に戻り、印刷会社に再就職。慎ましく、平穏な日々を送っていた。そんな青砥が中学生時代に想いを寄せていた須藤葉子(すどう・ようこ)は、夫と死別し、今はパートで生計を立てている。

お互いに独り身となり、さまざまな人生経験を経た2人は再会をきっかけに意気投合。中学生以来、離れていた時間を少しずつ埋めていく。

ある日、アパートの部屋から月を眺めていた須藤に、青砥が問いかける。「お前、あのとき何考えてたの?」。須藤は少し間を置いて、こう答える。「夢みたいなことだよ。夢みたいなことをね、ちょっと」。

自然と再び惹かれ合うようになった2人は、やがて未来についても語り始めるのだが──。

妻と別れ、地元に戻り印刷会社に再就職し、慎ましく、平穏に生活する主人公・青砥健将を演じるのは、映画主演が『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17年)以来8年ぶりとなる堺雅人。近年、『半沢直樹』『真田丸』『VIVANT』など、強烈なキャラクターを演じることが多かった堺だが、本作では一転、等身大の実年男性を演じている。

堺と初タッグとなる土井監督は、「堺さんは、原作や台本もボロボロになるまで読み込んで、情報をすべて取り込んでいるが、最後は削ぎ落して、そのまま立っている感じがします。現場で堺さんのお芝居を見て、青砥ってこういう人なんだと教えられるような、青砥をわかっていくことが多いです。青砥という人が堺さんの中にあると思いますが、こちらの要求にも柔軟に対応してくれ、堺さんと役を作っていくのが本当に楽しいです」と語る。

その青砥が中学生時代に想いを寄せていた須藤葉子を演じるのは、堺とは『半沢直樹』以来の共演となる井川遥。夫と死別し、今はパートで生計を立てているが、中学の時に感じた大人びた雰囲気を残しつつも、どこか儚く、切なさを感じる女性を演じる。

2人の中学生時代を演じるのは、TBSドラマ『不適切にもほどがある!』のキヨシ役で注目を集めた坂元愛登、ドラマ『あなたを奪ったその日から』で好演し、本作で鮮烈な銀幕デビューを飾る一色香澄。

また、須藤の妹・前田道子役を演じるのは中村ゆり。青砥が勤める印刷会社の同僚・八十島庄助役にでんでん。青砥の元妻役には吉瀬美智子。そして、青砥の同級生・江口剛役に、堺とは『リーガルハイ・スペシャル』以来、11年ぶりの共演となる大森南朋の出演も決定している。

そして今回、青砥と須藤の恋の満ち欠けを見守る個性豊かな5名の新キャストが発表された。

強烈な役柄から素朴な人物像まで幅広く演じ分け、近年では映画『PERFECT DAYS』(23年)『ラストマイル』(24年)、舞台『花と龍』などで作品に深みを与える存在として活躍するバイプレーヤー・安藤玉恵が、青砥と須藤の中学時代の同級生であり、須藤のパート先の同僚でもある「うみちゃん」を演じる。身近な日常に潜むようなリアリティのある女性像を、安藤ならではの丁寧な演技で体現した。

同じく中学の同級生で、青砥が働く印刷所の同僚でもある安西知恵を演じるのは、バラエティだけでなくドラマや舞台でも活躍する椿鬼奴。年齢を重ねる中で抱く複雑な感情を青砥と分かち合う存在として、自然体で親しみやすいキャラクターを魅力的に演じ、物語に彩りを加える。椿はこれまで『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』(10年)にゲスト出演し、『ゴーストバスターズ』(16年)では日本語吹き替え版の声優も担当。映画出演は又吉直樹原作の『凜-りん-』(19年)以来、6年ぶりとなる。

Netflixシリーズ『今際の国のアリス』や映画『ゴールデンカムイ』(24年)で身体能力を活かしたアクションを披露し、2025年には『少年と犬』や『#真相をお話しします』など、ジャンルを問わず出演作が続く栁俊太郎は、青砥が働く印刷所の後輩・リリーを演じる。現在はNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』にて土山宗次郎役としても個性を光らせている。

青砥と元妻との間に生まれた息子・青砥健介を演じるのは、朝ドラ『おちょやん』で注目を集め、現在放送中のNHK連続テレビ小説『あんぱん』にも出演中の俳優・倉悠貴。今年の第78回カンヌ国際映画祭・カンヌ・プレミア部門に正式出品された話題作『恋愛裁判』(今冬公開)をはじめ、『ROPE』(2025年7月公開)、『隣のステラ』(2025年8月公開)など、話題作への出演が相次いでおり、今後の活躍にも大きな期待が寄せられている。今作では自由気ままな青年を演じる。

そして、『12人の優しい日本人』(91年)以来、多くの作品に出演し、『アウトレイジ 最終章』(17年)で第39回ヨコハマ映画祭・助演男優賞を受賞。近年も『罪の声』(20年)、『劇映画 孤独のグルメ』(25年)などで唯一無二の存在感を放つ塩見三省が、青砥と須藤が通う焼鳥屋の大将・児玉太一役を演じる。多くを語らずとも、静かなまなざしで2人の行く末を見守る姿が印象的な役どころであり、物語に欠かせない存在となっている。

『平場の月』は2025年11月14日より全国公開。