第1回目でトレンドワード入りした注目のBL系ドラマ、オジサンたちがかわいすぎる！

#きのう何食べた？#元ネタ比較 2019.04.12

原作と映像化された作品を、重箱の隅をつつくように細か〜く比較する【元ネタ比較】。今回は西島秀俊×内野聖陽が主演する話題沸騰のドラマ『きのう何食べた？』をピックアップ！

【元ネタ比較】『きのう何食べた？』前編
「モーニング」掲載、人生の詰まった料理漫画

昨今、勢いづいてるBL系作品。次にBL系で映像化されるとしたら、それもドラマシリーズでならコレだ！と睨んでいたのは「きのう何食べた？」。睨んだ通り、この春クールにドラマシリーズ化されて放送中だ。第1回放送ではオンエア中からTwitterでセリフやシーンについて逐一、ツイートされて大いに盛り上がり、トレンドワード入りも果たした。

・ついにジャニーズまで！どんどんメジャー化するBL系作品

「きのう何食べた？」は15巻発刊されてまだまだ連載中であり、ドラマ化された「大奥」や「骨董洋菓子店」などで知られる人気漫画家よしながふみ原作の同名コミック。BL誌ではなく青年誌「モーニング」に連載されており、ジャンルとしては料理漫画なのだが、主人公は弁護士の筧史朗と美容師の矢吹賢二というゲイカップルだ。

同棲中の2人の日常的な悲喜こもごもを綴りながら、一話完結形式で毎回美味しそうな料理シーンが登場する。たいていは料理を担当するシロさんこと筧史朗が倹約家らしい買い物をすることから始まり、季節感があり物語の内容にもふさわしい料理を作ってゆく。

一話完結形式だからドラマシリーズにもってこいだし、一般漫画でラブシーンは基本的に出てこないからお茶の間でも安心して見ていられる。料理は気取ったものではなく家庭的で、しかもめんつゆなどを用いた簡単メニューや手抜きの仕方、高い食材の代用品なども紹介されてかなり実用的なうえ、副菜も交えて何品もの品数を同時進行で作ってゆく手順が紹介される。料理漫画やドラマを見ても結局は作らなかったりするが、この作品はこれなら私でも作れそうと親しみやすいものばかり。

どこを取ってもドラマシリーズにぴったりで、それも深夜にゆるっと見るのにうってつけなのだ。そして、料理ばかりかというともちろんそんなことはない。ケンジとシロさんたちの日常にほっこりしたり、しんみりしたり、時には考えさせられたりと、読み応えが十二分にある。

彼らはもうできあがっちゃってるカップルなので恋のさや当てにドキドキという展開はない。ただ、世の夫婦がみな波風なくラブラブに過ごしているわけではないように、彼らもちょっとしたケンカをしたり、家族との葛藤があったり、ときには仕事で厄介ごとがあったりする。

そんな山あり谷ありな日々を、料理を作って愛する人と食卓を囲む時間を持つことで乗り越えていく。要するに人生が詰まっているのだ。（中編へ続く…）

・中編「ファン悶絶！西島秀俊の口から“タチネコ”というパワーワードが」へ続く…