仲代達矢が徳永えりに「薄っぺらな女優になるな」とエール!『春との旅』舞台挨拶

映画の成功を願って鏡割りをした登壇者。左から小林政広監督、仲代達矢、徳永えり
映画の成功を願って鏡割りをした登壇者。左から小林政広監督、仲代達矢、徳永えり
映画の成功を願って鏡割りをした登壇者。左から小林政広監督、仲代達矢、徳永えり
ガンコで偏屈な老人を演じた仲代は「僕はこんなにガンコではない」と苦笑い
仲代の温かい言葉を聞いて涙を浮かべる徳永えり
仲代や監督からの激励を聞き、思わず涙ぐむ徳永えり
左から小林政広監督、仲代達矢、徳永えり

いぶし銀の魅力を放つ名優・仲代達矢の9年ぶりとなる主演作『春との旅』のプレミア試写会が5月11日によみうりホールで行われ、仲代と徳永えり、小林政広監督が舞台挨拶に臨んだ。

[動画]『春との旅』 プレミア舞台挨拶/仲代達矢、徳永えり ほか

映画は、生活に行き詰まった足の不自由な老漁師が、自分の居場所を求め、孫娘と共に親戚を訪ね回る旅を描いた作品。小林監督の脚本に惚れこんで出演を決めたという仲代は、監督を「天才です」と讃え、「映画は3回見ましたが、テーマ音楽を聞いただけで泣いちゃうんです。自分の映画で何で泣くのかってことなんですけど(笑)」と告白。「みなさん、うんと泣いてください」と客席に語りかけていた。

そんな仲代扮する主人公の孫娘・春を演じたのは、『フラガール』でも存在感を放っていた徳永えり。「今回は、役を演じたというよりも。春と共に生きた感じです。撮影中は大変なことや辛いこともあったのですが、だからこそ、春をみなさんに見てもらえると思う」と感慨深げに語っていた。

本作は、小林監督が8年の月日を費やして完成させた渾身作。映画の成功を誰よりも願う監督は、昨年末から試写会を開き、多くの人々に「タダで」映画を見てもらうことに複雑な思いをいだいているようで、「映画はもうすぐ公開なのですが、ずっと心配で……。でもその心配も今日でやっと終わる」とホッとした表情。「良いと思っていただけたら、お友だちや家族の方に声をかけ、もう1回見ていただければ嬉しいです(笑)」とアピールしていた。

舞台挨拶の終盤では、9日に22歳の誕生日を迎えた徳永に、仲代が花束を贈る演出も。徳永の演技力を高く評価していた仲代は、「これからいろんな経験をすると思いますが、あくまでも初心を貫いて。そのへんの薄っぺらな女優にならないよう、志を高く、一級を狙ってください」とエールを送った。一方、サプライズの演出に「びっくりしました」と驚いていた徳永は、仲代のエールを聞いて涙ぐみ、「まだまだ足りないことがあると思うのですが、焦らず、一歩一歩、引き出しを増やして、仲代さんのような素敵な役者になれたら」と意気込みを語っていた。

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