吉沢亮『国宝』「ELLE CINEMA AWARDS 2025」エル メン賞&話題賞を席巻! 北川景子も主演賞で存在感を示す

#ANORA アノーラ#出口夏希#北川景子#吉沢亮#国宝#塚原あゆ子#映画#木戸大聖

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」
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吉沢は「特別な作品」と語り、来年への新たな挑戦を誓う

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」が12月10日に開催され、北川景子、吉沢亮、出口夏希、木戸大聖、塚原あゆ子が登壇。話題賞は『国宝』、「エル シネマアワード」作品賞は『ANORA アノーラ』に決定した。

・北川景子、吉沢亮らが登壇した「ELLE CINEMA AWARDS 2025」の写真をすべて見る

・【動画】吉沢亮『国宝』はかけて来た時間や情熱が段違いな作品/「ELLE CINEMA AWARDS 2025」授賞式

「ELLE CINEMA AWARDS 2025(以下、エル シネマアワード)」は、ファッション・メディア「ELLE(エル)」(ハースト婦人画報社)がその年の映画界を振り返り、優れた作品や才能を選出する独自の映画賞。2015年よりスタートし、今回で11回目となる。

本アワードが、2025年12月10日にヒューリックホール東京にて開催。2025年公開映画の中からベスト映画を決定する「作品賞」のほか、日本の映画界で輝いた俳優に贈る「エル ベストアクトレス賞」、今年めざましい活躍をした男性に贈る「エル メン賞」、新世代を牽引する映画人に贈る「エル・ガール ライジングスター賞」、優れた監督に贈る「エル ベストディレクター賞」、映像作品で旋風を巻き起こした方・作品に贈る「話題賞」が発表された。

はじめに、ELLE編集局長・坂井佳奈子と映画ライター・よしひろまさみちが登壇し、「エル シネマアワード」ノミネート作品を紹介した。数々の候補作品の中から第1位の栄光に輝いたのは『ANORA アノーラ』だった。よしひろが監督・脚本・製作を一人で手がけたショーン・ベイカーを取り上げ、「インディペンデント精神溢れる作品」と分析すると、坂井編集局長もアカデミー賞でのオスカーという点や主演の体当たりの演技を高く評価し、いまの世界の世相にマッチする本作独自の視点を絶賛した。

映画界でもっとも活躍した俳優に贈る「エル ベストアクトレス賞」を北川景子、今年目覚ましい活躍をした男性に贈る「エル メン賞」を吉沢亮が受賞したほか、「エル・ガール ライジングスター賞」を出口夏希と木戸大聖の2名、「エル ベストディレクター賞」を塚原あゆ子が受賞した。また「話題賞」は『国宝』が受賞し、作品を代表して企画・プロデュースを務めた村田千恵子が登壇。日本映画界を彩った6名の受賞者が、華やかな姿でステージを飾った。

今年、主演映画『『か「」く「」し「」ご「」と「』で日本映画界に唯一無二の輝きを放った出口夏希に贈られたのは「エル・ガール ライジングスター賞」。出口は「私にとっても思い入れのある作品だったので、携わってくれた方全員に感謝の気持ちでいっぱいです」と語り、受賞の喜びを噛みしめた。

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」

坂井編集局長の「2026年はどんな年にしたいですか?」という問いには、「新しいものをいっぱい見て吸収できる年にしたいなと思います」と笑顔でコメントした。

「エル・ガール ライジングスター賞」の2人目は、『ゆきてかへらぬ』で力強さの奥に危うさと儚さを秘めた佇まいを見せ、観客を強く惹きつけた木戸大聖。よしひろが受賞作『ゆきてかへらぬ』についての想いを尋ねると、木戸は「俳優を続けてこういった賞を頂けたのが今回が初めてです。あと、私事ですが今日が誕生日でして、最高のスタートをこの賞で切ることができたなと思います」と応じ、芝居に向き合うストイックな姿勢を語った。

「エル ベストディレクター賞」は、受賞作『ファーストキス 1ST KISS』で独創的な世界観を構築し、人や社会を見つめる新たなまなざしを示した塚原あゆ子が受賞。塚原は「脚本を書いてくださった坂元裕二さんはじめ、キャストさん・スタッフさんにお礼を申し上げたいです。映画はやっぱり監督1人で作れるものではないので、この作品をやろうって言ってくださったプロデューサーはじめ、東宝のスタッフの方々に感謝しています」と作品への想いを語った。

「エル メン賞」は、日本中を熱狂させた『国宝』に主演した吉沢亮が受賞した。坂井編集局長からトロフィーを受け取り、「非常に嬉しいです。このような煌びやかな賞を頂けて誠に光栄です」と喜びを語った。

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」

さらに「1年半の歌舞伎の稽古があったり、かけてきた想いや情熱が段違いな作品だったので、たくさんの方に見て、愛して頂いて自分の中で特別な作品になりました」と話し、『国宝』が自身にとって大切な作品となったことを明かした。

また「来年はミュージカルがあったり、新たなチャレンジが色々ありそうな年だなと思うので、変わらず挑戦の年にしていきたいと思います」と2026年の抱負を述べ、今後も映画・エンターテインメント界に貢献する姿勢を示し、会場からは温かい拍手が送られた。

『国宝』は話題賞も受賞し、企画・プロデュースを担った村田千恵子が代表して登壇。「本当にこんな素敵な賞をいただけて、とてもありがたいと思います。撮影中にも手応えはありましたが、反響を考える間もないくらい夢中で大変な制作をしていたなと思います」と語り、興行収入173億円を突破し歴代1位を記録した本作への思いを改めて述べた。

主演の吉沢も「現場ではとにかく良いと思えるものを作りたいって思いだけで、走り抜けていたので、まさかこれほどたくさんの人に広がっていく作品になるとは思っていなかったです」と振り返り、喜びを分かち合った。

・【動画】北川景子、デビュー22年「主演で映画賞をもらうのは初めて」/「ELLE CINEMA AWARDS 2025」授賞式

賞の最後を飾る「エル ベストアクトレス賞」を受賞したのは『ナイトフラワー』。現代のシングルマザーが置かれた過酷な状況を描く難役に挑戦し、これまでにない姿で演技派として新境地を見せた北川景子だ。

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」

赤いドレスで登場した北川は「デビューして22年になりますが、主演で映画賞を頂くのが今日が初めてでして、本当に本当に嬉しいですし、このトロフィーの重みを感じています」と喜びを語り、「この作品のオファーを頂いた時、相当な覚悟を持って挑まないといけないなと思いまして、今までの自分の能力は無視で、魂で、全身全霊でぶつかっていく気持ちでやりました」と振り返った。

最後に「すごくヘビーな作品と役が続いていたので、そろそろ幸せな役がやりたいなと思っています(笑)。そのためにも健康を維持しつつ、家庭に軸足を置きながら、充実した生活を送れたら良いなと思います」と今後の俳優としての意志を示した。

その後、受賞者とのトークショーが行われた。あらためて2025年を振り返ってどうだったかという問いに対し、木戸は「お芝居をずっとやっていた一年だったなと思います。色んな作品に出会いましたし、芝居でたくさん悩んだ年でした」と語り、北川は「母親役をやらせて頂いて、子どもとの関係を考えさせられたのですが、朝ドラのあるシーンを見て『お母さんお金ないの?』と言ってきて。嬉しいやら、複雑やらという気持ちです(笑)」と明かした。

村田は「国宝に始まり、国宝で終わった1年だったなと思います。カンヌ映画祭で向こうのお客さんと初めて一緒に映画を見て直に反応を感じたんですが、すごく緊張しました」と振り返った。

俳優の先輩である吉沢、北川について、木戸は「いつかはお二方のような作品を引っ張っていく立場にならないとなと思います」と語り、出口も「お芝居はもちろんですが、現場での先輩方の立ち居振る舞い、スタッフさんや共演者の方への気遣いを見て勉強になることがたくさんあります」と話した。

・【動画】吉沢亮×北川景子、朝ドラ『ばけばけ』トーク!/「ELLE CINEMA AWARDS 2025」授賞式

それを受けて吉沢は「『ばけばけ』で北川さんが出られるシーンでは、大河ドラマのような重厚感がある。けど、現場での北川さんはすごくいろんな方とフランクにコミュニケーションをとっていらっしゃる。僕はそういうのはできないので、それが非常にありがたい」と述べ、北川も「こちらこそありがとうございます。確かに色んな方と喋っているかもしれない」と笑顔で応じた。

また、この日12月10日が29歳の誕生日だった木戸に、サプライズケーキがバースデーソングとともに登場。驚きを隠せない木戸は「まだまだ未熟ですので、もっともっとお芝居を頑張ってきたいなと思います」と語り、20代最後の1年への意気込みを示した。

「ELLE CINEMA AWARDS 2025」

すべての受賞者が揃い、興奮冷めやらぬ空気の中、最後によしひろは「今年を代表する顔に集まって頂いて本当にありがとうございます。さっきも『エル シネマアワード2025』で、順位が出ましたけど、女性の活躍が目立っていた年かなと思います。作り手側も女性がどんどん出てきているのがすごく嬉しいです」と総括した。

続いて坂井編集局長が「日本の作品もそうですし、海外の作品も多様性があったり、境界線がなくなってきているのを色んなところで実感しています。ELLEはフランス語で“彼女”の意味で、1945年に第2次世界大戦が終わった年にフランスで誕生した女性を応援する雑誌というのが原点にあります。こういった映画を通して、そして俳優の皆さんや作り手の方々とアワードが開催できるのが嬉しいです。今年で11年目なんですけど、『エル シネマアワード』を続けて良かったなと思います」と語り、アワードは幕を閉じた。

それぞれの受賞者が語った万感の思いに触れ、今後の映画業界への期待がいっそう高まる「エル シネマアワード2025」となった。