『国宝』と『鬼滅』興収が異次元過ぎる!『呪術廻戦』が追う/11月興収レポート

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国宝
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

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【興収レポート】盛り上がる冬興行を控える11月、年を越すロングラン上映を狙った冬映画が11月21日から早くも公開された。細田守監督のアニメ映画『果てしなきスカーレット』、倍賞千恵子と木村拓哉が主演、山田洋次が監督した『TOKYOタクシー』の2本だ。

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『果てしなきスカーレット』は、『竜とそばかすの姫』(21年)以来4年ぶりの細田監督新作。復讐にとらわれて死者の国をさまよう王女スカーレットが、現代日本からやってきた看護師の青年・聖と出会い、共に旅をする姿を描く。スカーレットの声を芦田愛菜、聖を岡田将生が担当している。

『TOKYOタクシー』

(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

『TOKYOタクシー』は22年製作のフランス映画『パリタクシー』が原作。タクシー運転手の宇佐美浩二(木村)は、85歳の高野すみれ(倍賞)を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになる。すみれの「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」という頼みを受けた宇佐美は、すみれの指示で各地へタクシーを走らせる。

11月21日から30日までの10日間の興収は『果てしなきスカーレット』が4.2億円、『TOKYOタクシー』が7.7億円をあげている。

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11月興行を牽引した『呪術廻戦』

11月公開作の1位は『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』(17.2億円)。人気マンガ『呪術廻戦』のテレビアニメ第2期の後半「渋谷事変」の特別編集版と、その続編で26年1月放送開始の第3期『死滅回游 前編』の第1・2話を先行上映した作品。ファンの集客に一役買っているのが入場者プレゼント。公開日の11月7日から第1弾の「原作者・芥見下々描き下ろしビジュアルボード」、11月21日から第2弾の「第3期『死滅回游 前編』ティザービジュアルボード」、28日から第3弾の「死滅回游 Start Guide & Art works」が配布されている。

呪術廻戦

 (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

2位は『TOKYOタクシー』。3位は『プレデター バッドランド』(6.7億円)。シリーズ新作で、初めてプレデター自身が主人公。掟を破った若きプレデターのデクは、生存不可能とされる最悪の地「バッドランド」に追放される。

なお『国宝』は、邦画実写の興行収入ランキング1位『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)を上回る175.6億円(11月30日時点)、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は383.3億円で、『無限列車編』404.3億円まで21億円に迫っている。(文:相良智弘/フリーライター)

[2025年11月の公開作ランキング]

1位『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』17.2億円
2位『TOKYOタクシー』7.7億円
3位『プレデター バッドランド』6.7億円
(ムビコレ調べ。11月30日時点 )

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