W主演・長尾謙杜&山田杏奈への熱いリスペクト続出! 中川翼と真弓孟之が語る『恋に至る病』撮影秘話

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『恋に至る病』
(C)2025『恋に至る病』製作委員会
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真弓の初舞台挨拶に観客も大盛り上がり、「純愛か洗脳か」論争も白熱

長尾謙杜と山田杏奈をW主演に迎え、TikTokで大反響を記録した衝撃の恋愛小説を実写映画化した『恋に至る病』が現在全国公開中だ。11月17日にはTOHOシネマズ 日本橋にて公開後舞台挨拶が実施され、中川翼、本作で映画初出演を果たした真弓孟之(AmBitious)、そして廣木隆一監督、田辺圭吾プロデューサーが登壇した。

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この日のチケットは販売開始からわずか5分で完売したということで、会場は大勢の観客で超満員。そんな熱気あふれる客席を前に、中川は「公開から約3週間、あっという間でしたが、こんなにもたくさんの方が今でも見ていただけて、とても幸せです」と感慨深げに挨拶した。

続く真弓が「前髪切りすぎてオン真弓!」と自己紹介ギャグを披露すると、会場はドッと沸いた。「これはちゃんとスタッフさんに許可を得てやってますからね」と自己フォローを入れつつ、「この作品をやってから、いろんな友だちからメールをもらったんですけど、終わってからも考察してしまうような映画に出させていただくのが初めてだったので。すごくいい刺激になりました」と晴れやかな表情を見せた。

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主人公・宮嶺と景の同級生である木村を演じるにあたり、撮影前に中川は「木村民雄という男の子は、金魚のフンみたいな解釈でいいんですかね?」と尋ねたところ、廣木監督は「うん、そう」と即答したという。「この映画はサスペンスもラブストーリーも絡んでくるため、どういったテイストの作品なのか、まだ分かっていない段階で参加するのがすごく緊張してたんですけど、やっぱ金魚のフンを演じればいいんだという思いで一直線でやったおかげで、無事に金魚のフンになってたんじゃないかなと思います」と中川は振り返った。

この日、映画の舞台挨拶が初めてだという真弓は、「いつもは今、皆さんが見ているお客さんの目線だったんですけど、このスクリーン目線で立つのが初めてなんで。めちゃくちゃ新鮮な気持ちですね。スクリーンってこんな気持ちなんやなという」と初々しいコメントを寄せ、会場からも笑い声が上がった。

映画初出演で当初は緊張していたようだが、「顔合わせの時に廣木監督に『僕、初めてなんですけど大丈夫ですかね』と言ったら、『台本さえ覚えてきてくれれば、あとは僕がどうにかするから大丈夫』と言ってくださって。その言葉を胸に頑張りました」と振り返る。ところが、その記憶がなかったのか首をかしげる廣木監督を見て、真弓が「絶対に覚えてないじゃないですか」とボヤくと、会場は笑顔に包まれた。

そんな撮影の中で、大阪出身の真弓が悩んだのが「消しゴム」という言葉のアクセントだったという。「関西弁と標準語で『消しゴム』のアクセントが違って、めちゃめちゃ難しかったんです。そうしたら共演者さんやスタッフさんが一丸となって指導してくれて。すごく温かい現場でした」と振り返った。

そんな真弓の姿を見ていた田辺プロデューサーは、「それこそ真弓くんは映画での演技が初めてだと伺っていたんですけど、本当に落ち着いていて、堂々としていました。あとお土産も、関西でしか売ってないスナック菓子を持ってきてくれたりと、すごくリラックスして参加されているなと思いました」と振り返る。

続けて廣木監督も、「こんなおじさんが10代の映画を撮るのはすごいプレッシャーなので。2人が感じているものをそのまま出してくれればいいなというか、それを出してほしいなと思って、場所作りをしてました」と語った。

本作の最大のテーマである「この恋は純愛なのか、それとも洗脳なのか」という問いについて、中川は「公開後、高校の同級生と会ったんですけど、文系の子は『純愛』、理系の子は『洗脳』だという感想に分かれたんです。ちなみに僕も理系で、最初は『洗脳』だと思っていました。でも2回目に見た時、これはやっぱり『純愛』だなって思ったんです」と分析。

この話を受け、廣木監督が「じゃあみんなに聞いてみる?」と提案し、会場の観客に拍手でアンケートを取ることに。「洗脳だと思った方」の拍手がやや多めだったが、SNSでも議論を呼んでいる通り、観客の受け取り方はほぼ真っ二つに分かれる結果となった。

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さらに、中川は自身の出演シーンを振り返り、「僕のシーンはいじめなど暗いシーンが多かったので、和気あいあいという感じではなかった」としつつ、主演の長尾謙杜と真弓たちがうらやましかったと明かし、「本当にそこの空間だけ、ふたりが輝いてるんですよ。ダークな現場と、キラキラしてるエンジェルのような現場という差がありましたね(笑)」と語った。

すると真弓は「それで言うと、僕も長尾くんと喋ってはいたんですけど、ほぼ向こうが喋ってくださっていて。言わばボケの捌け口だったんです(笑)。現場で目についたことを全部ボケ風に喋っている長尾くんに僕がツッコむという感じだったので。中川くんが入ってきてくれれば、僕のツッコミの負担も減ったかも…(笑)」と明かした。中川は思わず笑顔になり、「これからはエンジェル真弓、エンジェル中川でお願いします!」とうれしそうに呼びかけた。

また真弓は、改めて現場を振り返り、顔合わせの際に廣木監督から「君は目を見せた方がいいよ」と言われたことを明かす。「それから僕は前髪を意識的に上げ始めたんです。そうしたら結構まわりのスタッフさんやメンバーからの評判が良くて。今、AmBitiousで全国ツアーをやらせてもらってるんですけど、その全国ツアー中でもめちゃくちゃ前髪上げてます。ビジュアルが変わるきっかけをくれた作品であり、監督さんやなと、身にしみて感じております」としみじみ。

これを聞いた中川は「僕も言ってほしかったな。僕の髪型は『上げちゃっていいんじゃない? やっぱ悪ガキだから』みたいな感じですぐ決まったんで。だから僕も『やっぱり目を見せた方がかっこいいから上げていこう』みたいに言ってもらえたら、もうちょっとキラキラ演じられたかもしれない(笑)」と冗談めかして語り、会場を沸かせた。

W主演の長尾謙杜と山田杏奈の印象を聞かれた中川は、「長尾謙杜さんには僕が“いじめる側”として向き合うシーンがあったのですが、長尾さんが“本気で来ていいよ”と言ってくださって。お芝居に本気で向き合っているからこその一言で、ありがたいし、すごくかっこいいなと。憧れます」と感謝を述べた。

山田については、「普段は自然体な印象なのですが、ダークなシーンに入ると一瞬で目の色が変わる。スイッチの切り替えがとにかくすごい。長尾さんもそうで、取り調べのシーンは特に印象に残っています。僕もダークな役をやりたいです」と話し、廣木監督も「これからいろんな役をやってほしい」と期待を寄せた。

一方、真弓は「長尾くんは、カメラが回っていない時はずっと僕にボケてくれていたのに、アクションがかかった瞬間に“いじめられっ子の宮嶺”になっていて本当にすごかった」と驚きを語る。山田については、「役柄もあって現場で口数がめちゃくちゃ多いわけではないんですが、気づけば話の中心にいて、カリスマ性があふれ出ている方なんやなと思いました」と印象を明かした。

しかし映画初出演だった真弓は、「長尾くんは切り替えられるかもしれんけど、僕はできない。だから長尾くんを見て、“さっきまでボケてたやん!”って思いながら撮影してました」と振り返り、会場を大いに沸かせた。

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続いて、今後の展望について質問された中川は、「真弓さんはしっかり役作りをされていたから、本当に学級委員みたいにビシッとされていて。僕もそういう役もやりたいなと、新しい道が開けた作品でもあります。それと僕は今、NHK大河ドラマ『べらぼう』で横浜流星さんの横にいることが多くて。その背中を見ていると、いずれ僕も大河ドラマで主演を張れるような俳優さんになれたらなと心の底から思ってます」と語った。

真弓も「僕は初めての映画作品でしたけど、事務所の先輩である長尾くんのことはデビューする前から知っていました。だからこうやって役者としての道を駆け抜けている長尾くんに、僕もいつか追いつきたいなと思いますし、そういう存在感を放てるような役者さんになれたらなと思います」と笑顔で意気込んだ。

イベントは終盤に差しかかり、最後のメッセージを求められた真弓は、「未熟なところはまだまだありますが、演技をしていたら、こんな素晴らしい作品に出会えるんだなと気づかせていただきました。もっともっとスクリーンに出られるように、これからも精進してまいりますので、役者としての真弓孟之も見守っていただけたら」と語った。

続けて中川は「この作品は、回数を重ねるごとに視点が変わると思うので。解釈の違いなども楽しんで、最後まで何回も見ていただけたら」とコメント。

最後に廣木監督が「今日はこんなにいっぱいお客さまに来ていただいて、すごく嬉しいです。2人も、本当に素直な、いい芝居をしているので、何度でも見てあげてください」と会場に呼びかけ、イベントを締めくくった。

『恋に至る病』は現在公開中。