少女拉致監禁事件を元にした新たなる「闇」映画——クライム・スリラー『マルドロール/腐敗』
『変態村』(04年)『地獄愛』(14年)『依存魔』(19年)の<ベルギーの闇3部作>で知られるファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督の最新作で、ベルギーで起きた少女拉致監禁・殺人事件を基にしたクライム・スリラー『マルドロール/腐敗』の内容が明らかとなった。
・産むための“侍女”に……理不尽な世界と戦う女性を描いた衝撃ドラマが1位
社会のトラウマにスポットを当てて、悪の本質と正義を探求する
1995年、ベルギー。少女2名の失踪事件が発生する。若手憲兵隊ポールは、危険な小児性愛者を監視する秘密部隊「マルドロール」に配属される。しかし作戦は失敗し、腐敗した警察組織の闇に直面したポールは、事件解決のため我を失い暴走していく……。
ベルギーで実際に発生し、司法を揺るがす結果となった“デュトルー事件”を基にしている『マルドロール/腐敗』。
ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は本作のテーマについて「悪の本質と正義の探求を試みた。社会のトラウマに光を当て、悪に立ち向かう私たちの能力についてアプローチしたかった」と語っている。
第81回ヴェネツィア国際映画祭 公式セレクションに選出され、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭の最優秀長編作品賞にノミネートされている本作。
「緊迫感の高まり、一線を越えた道徳的ジレンマ、すべての観客を魅了する魅力的なスリラーとなっている」「ざらざらとした雰囲気が70年代のスリラー映画を彷彿とさせる」「じめじめとした心地よさと、叫び声のような哀愁」などと、ヴェルツ監督の持ち味である深淵な世界観と巧みな心理描写が高い評価を受けている。
ポール役には、『La prière』(18年/原題)で第68回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(男優賞)を受賞したことで世界的に知られたフランス若手実力派俳優であるアントニー・バジョン。
『変態村』『地獄愛』で主演をつとめたローラン・リュカ、そして『ベティ・ブルー』(86年)、『屋敷女』(07年)などで知られるベアトリス・ダルが脇を固める。
禁された日本版ポスタービジュアルは、血走った目にTV画面の反射がわずかに光り、目の下に青白く刻まれた隈から、切迫した精神状態が映し出された1枚。
右下には、行方不明となった少女たちの写真が配され、より尋常ならざる状況を想像させる。
キャッチコピーである「どこまで行けば、たどり着けるか。」と、正義心のもと捜査を続けるポールが取った行動とは。
あわせて解禁となった場面写真では、膨大な事件資料が貼られた壁の前に立つポールの姿が。その視線の先に何を思うのか──。
『マルドロール/腐敗』は2025年11月28日より全国順次公開。
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