高杉真宙「正義感が空回りしてしまう」若手刑事を熱演! 吉岡秀隆と挑む『夜の道標』
#WOWOW#ドラマ#吉岡秀隆#連続ドラマW 夜の道標 –ある容疑者を巡る記録–#高杉真宙
社会派ミステリーで共演の2人、重厚な脚本と大きなプレッシャーを振り返る
吉岡秀隆主演の本格社会派ミステリー『連続ドラマW 夜の道標 –ある容疑者を巡る記録–』が、9月14日よりWOWOWで放送・配信スタートする。9月1日には都内で完成報告会が行われ、主演の吉岡をはじめ、共演の高杉真宙、森淳一監督が登壇した。
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家庭に問題を抱える窓際刑事・平良正太郎を演じた吉岡は、本作がWOWOWドラマ『トクソウ』以来11年ぶりの出演。この日の会見はWOWOW LINE公式アカウントでも生配信されると聞き、「とても緊張しております」と語り、「WOWOWらしい骨太なドラマができたと思います。社会派ミステリーということですが、自分としては社会派の後に、ヒューマンを付けてほしいくらいの作品です」とあいさつした。
平良刑事とバディを組み、真相究明に奔走する若手刑事・大矢啓吾役の高杉も、「今日は『夜の道標』のお話をさせていただける機会をいただきましたが、自分としても早く見てほしい作品だと思っているので。今日は皆さんが早く見たくなるような話ができたらと思っています」と意気込んだ。
さらに森監督も「配信をご覧になってる皆さんも、前から楽しみにしてくださっていると聞いておりますので、ぜひ最後までご覧ください」と呼びかけた。
本作で演じた役について「窓際の、しょぼくれた男の気持ちが分かる年齢になってきました」と切り出した吉岡は、「それでも大矢に出会い、もう一度正義というか、情熱のようなものに火がつくというところでいうと、役づくりというよりも、現場にいってライブ感でやりました。WOWOWのドラマはいつもそうなんですが、こうしようああしよう、というよりも、現場で生まれる空気感と、みんなでそのひとつのテーマを勉強しながら体現していくっていうことに重きを置いてました」とコメント。
続く高杉も「刑事にあこがれて、やっと刑事になれたということで。正義感があふれるばかりで空回りしてしまう。そういうキャラクターでやらせていただきました」と語り、本作の脚本については「最初に脚本を読ませていただいて、その後に原作を読ませていただいたんですが、映像が頭に浮かぶというか。この原作をよくこういう風なお話にしたなと感心して。その中で大矢の気持ちにどれだけ寄り添っていけるのか。どれだけ情熱を持って(野田洋次郎演じる)阿久津を追っていけるんだろうか、ということは、すごくプレッシャーや、恐怖など、いろいろと感じていました」と振り返った。
そんな高杉について吉岡が「すごいセリフ量だったもんね。運転しながらすごい量のセリフがあった」と明かすと、会場はドッと沸いた。「すごく多かったですね」と笑顔で返した高杉も「僕も台本を読んで、これは今すぐにセリフを覚えなきゃと思いました。ただ見ている人のことを思って演じたいなと思いました。できあがったときに、皆さんの声を聞ききたいなと。自分が読んだ時の感想だけでは足りないなと思いました」と心境を語った。
また、この作品で重点を置いた点について森監督は、「基本的にはテレビドラマなので、エンターテインメントでありたいなとは思っていますし、最後の5話まで見ていただけるような作品づくりは心がけました。ただ内容が後半にいくにつれてだんだんヘビーになるので。ただ派手な演出をすればいいということではなくて、ちゃんと見てくれた人の心にリアリティーを持って届くようなものになってくれたらいいなと思っていました」と語った。
視聴者に伝えたいことについて質問された吉岡は、「それは俳優としておこがましいですよ」と前置きしつつも、「僕はどんな作品でも何かを感じ取ってほしいな、ということはあるんですが、WOWOWのドラマということでいうと、感じたその先にもう一歩踏み込んで考えてほしいなと思っています」とコメント。
高杉も「伝えたいこと、というものは押しつけるものではないですが、僕が感じたものが、多くの人たちにとって正しいのか。自分が抱いた正しさが大多数なのか、どうなのかが気になりました。だから、多くの人の声が聞きたいなと。それが伝わればいいな、というか。伝えてほしいなという気持ちですかね」と続けた。
この日は阿久津役の野田からメッセージが寄せられた。文中では、連日の撮影で簡単ではないシーンが続き、森監督の背中が日を追うごとに疲弊し小さくなっていくように感じたといい、「毎日撮影が終わるたびに『監督も少しは休まれてください』。そう声をかけるのが日課になっていきました」というエピソードを明かした。
その言葉に森監督は「確かに声をかけていただきました。自分では疲弊してなかったつもりだったんですが、声をかけたくなるというのはそうだったんですかね」と語り、「野田さんの役は難しい役なので、どう演出するか迷っていて。初めからこうしてくださいとは言いたくなかった。だからまずは野田さんのセリフを聞いて、そこから野田さんの意見を聞こうと思ったのですが、声量とかトーンが良かったんでしょうね。第一声から阿久津ですねとプロデューサーと言いあった記憶があります。阿久津を演じていただいて感謝してます」と振り返った。
また、野田のコメントに吉岡は「素晴らしいコメントですね。2人で今、こういうことを言わないといけないんだなとひどく反省と、感心をしております。本当にいい人だなと思いました」と語り会場を笑わせ、「僕たちが死に物狂いで追いかける阿久津という役でしたが、今のコメントを聞いて、犯人が野田さんでつくづく良かったなと思います」と続けた。
さらにこの日は、阿久津の同級生で彼をかくまう長尾豊子を演じた瀧内公美からのメッセージも読み上げられた。そのコメントを聞いた森監督は「なんかいろいろといい言葉を言っていただいたんですが、むしろ僕の方がいろいろと教えていただくことがあって。どうしても脚本に縛られすぎてしまい、そこから逸脱するとちょっと違うんじゃないかと思ってしまう節があるんですが、やはり演技というか、人を演じるというのは文字通りにはいかない。それを俳優の皆さんから教えていただいて。今回の現場は個人的にも勉強になって、有意義な作品になったなと感謝しています」と振り返った。
本作は90年代後半が舞台ということで、「1990年代後半は何をしていた?」という質問も。まず森監督が「98年は、ほぼデビューに近い時期。フジテレビの深夜ドラマをやったのが確か1998年だったので。スタート地点としてすごく印象に残ってますし、大事な年です」と述懐。
続いて吉岡が「フジテレビでいうと『北の国から ’98時代』をやっていた頃。マイナス20度の雪国の中で芝居をしていたような気がします」と語り、会場はドッと沸いた。
さらに高杉が「僕は2歳でした。指くらいはしゃぶっていたかもしれません。僕の弟が生まれたのが98年くらいなので、人生の転機ですね」と話し、再び会場を笑わせた。
イベントもいよいよ終盤。最後に森監督が「ドラマは5話まであります。もちろん最初から面白くなるように作ってはおりますが、だんだんといろいろなことが分かってきて。最後の5話に全てがわかるという流れになってますので。ぜひ最後まで見ていただいて。何か心に残るものがあったらいいなと思っておりますので、途中で離脱せずに最後までご覧ください」と期待を込めた。
高杉も「今日、質問をいろいろとしていただいて。皆さんはこういう気持ちだったんだなとか、自分もこういう気持ちでやっていたんだな、というのを改めて気づかされた部分があったんですが、それでもずっと変わらないのは、いろんな人の声が聞きたいということ。それが自分の中の軸にはずっとありました。今日は(ネタバレ防止のために)あまり核心的なことは言えなかったですが、最後まで見ていただけたらすべて分かっていただけるのかなと思っています。ぜひ最後まで楽しんでいただけたら」と呼びかけた。
そして最後に吉岡が「最初に監督と会った時に、このドラマをつくる上で、見てくださる方を誰も傷つけたくない、というところから始まりました。ドラマから感じ取ったものの先に、もうちょっと考えることができるような作品になったなと思いました。この5話にいろんなものが集約されてると思うので、ぜひ離脱せずにご覧になっていただけたら」とメッセージを送った。
『連続ドラマW 夜の道標 –ある容疑者を巡る記録–』は、WOWOWにて2025年9月14日22時より放送・配信開始。
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