上野樹里演じる主人公、平凡すぎる主婦・片倉スズメの前に、蒼井優演じる派手な幼馴染・扇谷クジャクが現れたことで、奇想天外な物語が繰り広げられ……。『時効警察』など数々の脱力系コメディを世に送り出した三木聡監督の伝説の作品『亀は意外と速く泳ぐ』が、デジタルリマスター版として、リバイバル上映されることとなった。
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単調な毎日を送っていた片倉スズメ(上野樹里)。ある日、ふとしたことからスパイの仲間入りをする。
スズメに下ったミッションは「目立つことはせず平凡に過ごすこと」。
別視点で物事を考える毎日は新鮮で、これまで気に留めていなかった日常の裏側に意識を向け始めると1日はあっという間に過ぎ去る。
何の特別感もない日々を送っていたはずのスズメは、ヘンな人々に巻き込まれていく。周囲ではおかしな出来事が立て続けに起こり、人目を引く存在に。彼女のスパイ生活はどうなってしまうのか……。
監督の三木聡は長くシティボーイズのライブを演出しており、『タモリ倶楽部』『トリビアの泉』など数々の人気番組の放送作家としてキャリアを積んできた。そんな彼が『イン・ザ・プール』(05年)に続いて手掛けた2作目の長編映画が本作だ。
ストーリーに馴染むように存在する小ネタは、これまで独自の笑いを築いてきた三木聡らしさ全開の世界観。シュールでユーモアに溢れたキャラクターの個性がぶつかり合うことで生まれる化学反応を、ゆるくて変、だけどかわいい物語に仕立て上げた。
また2005年当時、『スウィングガールズ』(04年)ほかヒット作に続けて出演したことで人気急上昇中だった19歳の上野樹里が主人公ということも話題となったが、加えて岩井俊二監督の『花とアリス』(04年)に出演したばかりの、ブレイク前の蒼井優が共演しているのも、今や伝説である。
スズメにスパイ教育をするスパイ夫婦を演じる“三木組”常連の岩松了とふせえりをはじめ、松重豊、要潤、伊武雅刀、温水洋一、嶋田久作など、現在も第一線で活躍する超個性派の豪華キャストが集結している。
本作は、のちに韓国で公開された際に鑑賞した人気俳優のイ・ビョンホンが、三木作品への出演を希望したという逸話も残っている。
一部から熱狂的な支持を得たものの、権利元会社がなくなったために長らく見ることが叶わなかった「伝説の作品」。デジタルリマスター版でリバイバルされたいま、改めて鑑賞したい。
『亀は意外と速く泳ぐ』は2025年8月8日より全国順次リバイバル公開。
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