吉沢亮「韓国でもこのコメディがどう映るか楽しみ」 主演作『ババンババンバンバンパイア』が海外初上映

#ババンババンバンバンパイア#吉沢亮#富川国際ファンタスティック映画祭#映画#浜崎慎治

(C)2025「ババンババンバンバンパイア」製作委員会 (C)奥嶋ひろまさ(秋田書店)2022
(C)2025「ババンババンバンバンパイア」製作委員会 (C)奥嶋ひろまさ(秋田書店)2022
(C)2025「ババンババンバンバンパイア」製作委員会 (C)奥嶋ひろまさ(秋田書店)2022
『ババンババンバンバンパイア』
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吉沢の「アニョハセヨ~」に観客大歓喜! 韓国・富川の市場も満喫

映画『ババンババンバンバンパイア』が、韓国・富川国際ファンタスティック映画祭「Merry-Go-Round部門」で海外初上映され、上映後のQ&Aセッションに主演の吉沢亮と浜崎慎治監督が登壇。また映画祭会場に向かう前、地元民に愛されている富川市内の「サンドン市場」を散策した2人は、店先に並ぶキムチやヤンニョムチキンなど韓国ならではの食べ物や風景に興味津々、束の間の韓国を堪能した。

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・【動画】吉沢亮『ババンババンバンバンパイア』で富川国際ファンタスティック映画祭に! 韓国でかなり有名と言われ笑顔

今回が初めて海外での上映となり、韓国の観客に映画を見てもらうことに対して吉沢は、「このコメディーの感じを韓国の皆さんがどう受け取ってくださるのか、また日本初のコメディーバンパイア映画なので新鮮に映ってくれるといいなという気持ちで反応が楽しみです」と登壇前の想いを明かした。

『ババンババンバンバンパイア』

上映中、満席の客席から度々爆笑が沸き起こっていた本作。エンドロールが終わると同時に場中から大きな拍手が起こり、そんな中ステージに登壇した2人。吉沢は「アニョハセヨ~!(会場拍手) 本日はこんなに大勢の方に本作を見ていただき、心から光栄に思っております。この映画の森蘭丸を演じさせていただきました、吉沢亮と申します。皆さんもすごく盛り上がってくれたという話を聞いて非常に嬉しく思います! 今日はよろしくお願いいたします」と観客を前に嬉しさを語り、浜崎監督は「映画『ババンババンバンバンパイア』皆さんいかがでしたでしょうか! 監督の浜崎と申します。今日はよろしくお願いします」と挨拶した。

本作に参加した経緯について浜崎監督は、「プロデューサーから原作を読んでいただきたいと言われ、原作を読ませていただいたのですが、とってもおバカな内容だなと思いまして(笑)。どのように映画化できるかという不安もありました。ストーリーの根っこにある『18歳童貞の血を奪う森蘭丸』というのがすごく面白かったので、まずは脚本にしてみようということで参加させていただきました」と解説。

『ババンババンバンバンパイア』

一方、吉沢は「浜崎監督とご一緒させていただくということで、前回の『一度死んでみた』という作品が、本作同様に登場人物が敵役も『全員愛せるバカ』というか、どこかしら抜けている部分があって本当に可愛らしいキャラクターが出てくる映画で、その空気感がすごく好きで、今回も主演という形でオファーをいただいて、浜崎監督の作品ですし、ぜひとも出演したいという想いで受けさせていただきました」と明かした。

アニメ化もされた本作の“原作・アニメ・映画”の違いについて浜崎監督は、「原作の漫画があってアニメにもなり、今回実写映画ということだったのですが、原作が持っている根本的なキャラクターの性格部分は変えず、ただ一本の映画を作るときにいろいろなエッセンスを抽出する作業を行うことが今回大きかったなと思っています」と切り出す。

その上で、「まず脚本に落とし込み、どうやったらこのストーリーが面白くなるかと考えた時、大枠は森蘭丸と李仁の話なんですよね。そこにいろいろなキャラクターが登場していくという流れなので、キャラクターソングを作りこちらを軸にしながら話を前に進めていく、歌でキャラクターを紹介していくことをやりました。原作にもアクションなどあるんですけど、大きな軸は歌に落とし込んで、コメディ感を出しつつというのを意識したポイントです」と、本作独自のアプローチについて明かした。

森蘭丸役を演じた吉沢は、役作りについて「この『ババンババンバンバンパイア』(※流暢な言い回しに会場笑い)に入る少し前に『国宝』の撮影があり、女形で体が痩せている状態でした。漫画の蘭丸は結構身体がムキっとしているので、撮影に入る1ヵ月でできることは限界があるのですが、筋トレとご飯を食べたりしながら身体を大きく、というのはすごく準備はしました」と振り返る。

また、「やはりビジュアル面ですね。髪型や衣装など、原作の森蘭丸という見た目をそのまま僕がやっても、それが僕自身にフィットしないと良くないというか、僕が森蘭丸の格好になってちょうど良い形にどう落とし込むのがいいのかはすごく意識しました」と語った。

森蘭丸というキャラクターについては、「450歳でいろんな人間界を見てきたバンパイアは、心が枯れているというか、ある種バンパイアとして人間を同じ生物と思っていないという部分を強調しながらも、李仁という人物に対しては、ものすごく人間臭くなってしまうという、そのギャップに面白さが出ればいいなと意識しながら演じていましたね」と、内面の奥行きにも注力したことを明かしている。

また、信長の侍精神とラストの蘭丸の台詞が象徴するように、シリアスとコメディの狭間を行き来する物語について、浜崎監督は「感情の落差がある作品なので、役者の皆さまには『全部真剣にやってください』と伝えていました。コメディを意識しないでください、とも伝えていました。とにかく毎シーン真剣に、全力でやってもらうことが、第三者から見た時に面白くなると思っていたので、あえて特別な演出はしていません」と説明。そのうえで、「最推しは蘭丸です。間違いなく」と、強い愛着をのぞかせた。

『ババンババンバンバンパイア』

永遠に生きる存在である“バンパイア”という設定にちなんだ質問では、吉沢が「450年分の年月をかけないとできないことをやりたいなと思っていて、木を植えて450年経ったらどこまで伸びるのかを知りたいです」と答える場面も。また、「日傘は使いません(笑)」と笑顔を見せ、会場を和ませた。

さらに、広告業界で活躍する浜崎監督監督ならではの演出アプローチについて聞かれると、「普段コマーシャルを作っているので、情報処理能力は上がっていると思うのですが、本作は説明しないといけない要素があるので、蘭丸を軸にキャラクターの見せ場を作ろうと思いました。キャラクターソングも含めてですが、キャラクターが生きるんじゃないかと思いました」と語った。

最後の挨拶で浜崎監督は、「初めて韓国で上映できて皆さんの反応がとても気になっていたのですが、皆さん好意的に受け入れてくださって、伝わるかなと思っていた部分も受け取っていただいていてすごく安心しました。日本の(笑いの)ニュアンスもそんなに遠くないんだなと思いました。日本の歴史上の人物が出てくるので最初は分からないかも、と思ったのですが理解していただいて嬉しかったです。今日はありがとうございました」とコメント。

『ババンババンバンバンパイア』

吉沢は「本日は本当にありがとうございました。監督もおっしゃっておりましたように、僕もこの作品をどのように皆さんが受け取っていただけるのか楽しみでもあり少しドキドキと不安があったのですが、皆さんが僕たちの伝えたいニュアンスを受け取ってくださったような気がして本当に嬉しく思います。僕はお仕事で韓国に来させていただいたのは初めてなのですが、韓国の皆さまとお会いできてとても嬉しかったです。また別の機会でも韓国に来れることを楽しみにしております」と、本作が国境を超え受け入れられたことに改めて喜びを語り、終始和やかな雰囲気の中幕を閉じた。

『ババンババンバンバンパイア』は現在公開中。