黒川想矢、桜田ひよりは「僕にとっては雲の上の存在」初対面の印象を振り返る

#中野有紗#山元環監#早瀬憩#星乃あんな#桜田ひより#水沢林太郎#河村花#黒川想矢

『この夏の星を見る』
(C)2025「この夏の星を見る」製作委員会
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東京・茨城・長崎で『この夏の星を見る』完成披露試写会を同時開催

『この夏の星を見る』の完成披露試写会が、都内劇場、ならびに映画の舞台となった茨城・長崎の3都市にて実施された。東京会場には主演を務めた桜田ひよりをはじめ、東京パートに出演した黒川想矢、星乃あんな、そして本作で劇場長編デビューとなる山元環監督が登壇した。

・東京・茨城・長崎の3都市で開催された『この夏の星を見る』完成披露試写会の写真をすべて見る

いよいよ映画が完成したということで、桜田は「ついにこの日が来たかということでワクワクしているのと、わたしたちが去年の夏に力を合わせて最高の作品をつくりあげたのでこれからもっと盛り上げていけたらと思います」と感慨深い様子であいさつ。

『この夏の星を見る』

黒川も「脚本を読んだ時は、すごく懐かしい気持ちになりました。コロナ禍があったからこそ出会えた人とかが頭に浮かんできました」と振り返り、「僕は映画を見て、すごく勇気をもらうことができました。本編の中で望遠鏡を覗いて、星を探す“スターキャッチ”のシーンがあったと思うんですが、僕にとってはそれが祈っているようにも見えたんです。星にピントを合わせる姿が、先の見えない挑戦に思えましたし、そういうものにも挑戦した方がいいんだなという勇気を、この映画からもらいました」とコメント。

星乃は「コロナ禍の時、わたしは小学6年生くらいでした。だから脚本を読んで、自粛期間だったり、修学旅行が中止になった時の、つらい思い出がたくさん蘇りました。そして映画を見ると、脚本で読んだ時よりもさらに鮮明に思い出しましたね。また、映像の迫力もすごくて圧倒されました」と感想を述べ、「今まではコロナというと、つらかった、しんどかったというイメージしかありませんでしたが、映画を見た後は、こういう時期もあって良かったなと思えました」と続けた。

また、本作をひと足先に試写を鑑賞した人からの評価も高いとのことで、それを聞いた山元監督は「僕にとってこの作品が長編商業初監督作品になります。今までよりも規模の大きな作品をつくらせていただいたのですが、みずみずしさというか、今の僕でないとつくれないような純度でできたのかなと思います。また、そういう評価を受けたり、様々な感想をいただき、大変嬉しいです」としみじみ語った。

劇中の物語は、真宙(黒川)から亜紗(桜田)へかけた電話からさらに加速していくが、実際の撮影現場では、黒川、星乃は、桜田とは会っていなかったという。そのことについて黒川が「これまでに桜田さんとは2回お会いしたことがあって。はじめて会ったのが日本アカデミー賞の授賞式の会場でした。僕にとっては雲の上の存在です」と語ると、桜田は「地上の人間です」と笑ってみせた。

さらに黒川が「2回目は(クランクイン前に行われた)星についての勉強会でした。その時にいろいろとお話ができたから、撮影はリモートだったんですけど、想像しながら演じることができたと思います」と語ると、桜田も「撮影の前に、『オンラインスターキャッチコンテスト』のシーンの説明をするシーンの本読みをしたことも生かされたと思います。(撮影中に交流がなかったからこそ)その時の熱量を基準として、演技ができたという感覚がありました」と振り返った。

山元監督は「東京は東京で撮りきって、茨城、五島もそれぞれ撮りきっているから、キャストの皆さんはお芝居の現場では会っていない。皆が繋がっているという想像をしながらの芝居で大変だったと思っていましたが、クランクイン前の本読みに意味があったなと、今のお話を聞いて感じました」としみじみ語った。

本作では、コロナ禍で活動を制限された学生たちの手により、オンラインで繋がり、皆で星を観測する「オンラインスターキャッチコンテスト」に挑む姿が描かれている。そこで今回は、水沢林太郎、河村花が参加する土浦会場、中野有紗、早瀬憩が参加する長崎の五島会場の3都市をオンラインで繋ぎ、各地のキャストおよび、そこに集まった観客とともにこの時間を共有する機会にもなった。

『この夏の星を見る』

土浦の水沢は「撮影に参加した土浦高校の皆さんや、市長もいらっしゃっています。先ほどは高校生の皆さんがすごくまっすぐな感想を述べてくださって、映像に惹き込まれた! 感動しました!と言ってくれました」と感激の表情。そして「土浦はおだやかな風が吹いています。そして会場には岡村先生がいるんですよ!」と河村が語った通り、実際の「オンラインスターキャッチコンテスト」を考案した天体観測講師・岡村典夫先生の姿もあった。

『この夏の星を見る』

一方の五島会場に参加した中野が「たくさんの方に来ていただいて。うれしい気持ちでいっぱいです」と語ると、早瀬も「皆さんすごくあたたかくて。地元に帰ったような気持ちになります」と笑顔を見せた。さらに中野が「今日は天気があまり良くないんですけど、でも撮影のときはずっと晴れていたんです。よりすごくきれいなところで撮影しているなと実感しながら、過ごしていました」と語ると、早瀬も「監督を含め、皆で真っ黒になって帰りましたからね」と撮影を振り返った。

そんなキャスト陣の様子を見た山元監督は「1年前に撮影をして、五島も土浦も、どちらも思い出深いところになったので、ぜひ交流を深めていただけたら嬉しいです。プラスおいしいものを食べて帰ってきてください!」とメッセージを贈る。隣にいた桜田も「ヤッホー、こちらはお日柄がいいです!」と土浦会場、五島会場のキャスト陣に呼びかけ。そんな様子を見ていた黒川は「映像を見ても本当にうらやましい」と漏らしていた。

『この夏の星を見る』

あたたかな雰囲気に包まれたイベントもいよいよ終盤。最後のメッセージを求められた山元監督は、「映画『この夏の星を見る』は“距離の物語”となっております。それは身体的距離、心の距離、ISS(国際宇宙ステーション)と星との距離の物語です。コロナ禍当時、混沌とした中で距離を取らないといけなくなり、そこにはさみしさがあったり、超えなくちゃいけない壁を感じていたと思うんです。でもこの映画のように希望を持って、壁を越えていく、距離を超えていくことに邁進していけば、きっとたどり着くものがあるんじゃないかと。そういう願いを込めてこの映画をつくったので、皆さんに届いたら幸せだなと思います」と語った。

桜田も「当時、学生だった皆さんを含め、その姿を見守ってきた親や先生など、どの世代の方々にも刺さる作品になったんじゃないかなと思います。人は誰しも生きていれば、乗り越えないといけない壁、試練、目的地までたどりつけないこともありますが、コロナによってそれが改めて浮き彫りになった。でも、たった一言のアイデア、たったひとつの思考で、こんなにも運命は変わって、目的地に辿り着けるんだと、この映画は証明してくれると思います。皆さんの背中をたくさんたくさん押してくれる作品になりました。皆さん公開まで盛り上げていただけますとありがたいです」と会場に呼びかけた。

『この夏の星を見る』は2025年7月4日より全国公開。