吉沢亮×横浜流星「集大成で代表作に」 “国宝”東寺で映画『国宝』ジャパンプレミア開催
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東寺で映画のイベントが行われるのは今回が初めて
映画『国宝』のジャパンプレミアが京都・東寺の“国宝”金堂にて開催され、吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、田中泯、渡辺謙、李相日監督が登壇した。会場の「真言宗総本山 教王護国寺(東寺)」は、国宝指定されている「金堂」「五重塔」「御影堂」ほか、重要文化財の「講堂」「南大門」など貴重な建造物が多数あり、境内一帯も史跡に指定されている京都を代表する遺構。東寺で映画のイベントが行われるのは今回が初となる。
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吉沢は「ついに皆さんにこの映画を届けられる日が来ました。撮影の地でもある京都の世界遺産で、こんな素敵な空間で皆様にお届けできるというスペシャルな日を、すごく楽しみにしていました」と挨拶。
横浜は「今日は不安定な天候で、自分が雨男なので不安ではありましたが、晴れ男・吉沢亮のおかげで晴れました! 東寺という世界遺産で皆様にこの作品を届けられることを幸せに思います。本日はよろしくお願いいたします」と期待を込めた。
5月18日に行われたばかりのカンヌ国際映画祭について問われると、公式上映で約6分にわたる拍手と歓声に包まれた吉沢は、「本当に嬉しかったですし、安心しました。日本の伝統芸能をベースにしたエンタテインメント性が高い作品なので、カンヌの地でどんな評価をいただくか、楽しみな反面、不安も大きかったのですが、見終わったあとのスタンディングオベーションももちろん、見ている間の皆様が集中して見てくださっている空気感がビンビンに伝わってきて、我々が込めた想いがしっかり届いていることを実感したので、胸が熱くなりました。海外の方に見ていただくと『そこで笑うんだ』ということが起きるのですが、最後の方まで笑い声が聞こえて、集中して見てもらえたので、作って良かった、やってよかった、という想いになりました」と回顧。
横浜は「幸せでした。忘れることのできない景色を見ることができましたし、カンヌの地に行けたのは役者としては本当に幸せなことで、見てくださった方々の心にこの作品が届いて、あんな景色を見ることができたのは幸せでしたし、それを糧に次の撮影にも行きました。ほんの少しの手応えと自信も感じたので、早く皆様に見ていただきたい気持ちです」と手応えを明かした。
渡辺は「歌舞伎というだけではなく、演目に色々な意味が込められているシーンが多くて、字幕だとどこまでご理解いただけているか分からないという不安はありましたが、映画はお客様に見ていただいてそれで完成するんだというのは、どこの国でも同じだということを実感しました。今日も一期一会の『国宝』が、みなさんと一緒に完成するんだなという想いが強くあります」と語った。
李監督は「上映中、隣が吉沢くんだったのですが、ガチガチな感じがすごく伝わってきて、それが伝導して2人ともぐっと力が入ったまま3時間緊張感に包まれていたのですが、上映を見終わったときは皆さんとても熱く、拍手喝采の中で、『Beautiful!』という言葉が耳に焼き付きました。翌日のカンヌの機関紙に好意的な長文の批評が載りましたが、『歌舞伎の生まれではない映画の俳優たちがとてつもなく大きな挑戦に挑んで、結果として絶大な説得力を生み出した。特に歌舞伎の舞台は1枚1枚が絵画のような美しさがあった』と書いてあって、最後に『2025年のカンヌ国際映画祭の中で、最も美しい映画の1つであった』と結ばれていました。芸術に向き合い、真摯さや精神性を含めて美しいと評してくれたような気がしました」と振り返った。
そして話題は、京都での撮影について。吉沢はクランクインについて、「僕と横浜くんの踊りから入りました。1つの役の準備にここまで長い期間を設けるというのは初めての経験だったので、僕自身どんな体験をするのか未知数でした。不安を抱えながらも、この作品は自分の集大成であり、僕の代表作になって欲しいという想いも乗せた撮影だったので、ものすごい覚悟を持っていましたし、その分苦しみもしました」と覚悟について熱く語った。
渡辺は「この2人もすごいですが、舞台のときは必ず200人くらいエキストラの方に参加していただいて、自分たちが映らないシーンでもずっと座って拍手したり応援の声をかけてくれたり、1日中お付き合いいただいて胸が熱くなりました。あと、京都はスタジオが土なのですが、最後に踊る劇場はセットです。種田陽平、会心のセットなんです! なぜかというと、土を掘ってそこにエレベーターをつけてセリを出したんです。これは京都ならではです。セットを見ただけで感心しました。世界の種田陽平です!」と会場に駆けつけていた、美術監督を務めた種田陽平を紹介。会場からは種田氏に大きな拍手が。
横浜は「もう本当にただただ作品と向き合って俊介として生きていた日々だったので、撮影で出し切って帰って反省の繰り返しでした」とコメント。
高畑が「私もエキストラの皆さんと一緒に客席で見させていただくタイミングが多かったので、本当ただのファンみたいに見ていたのですが、やはり歌舞伎や舞台は引きの世界で、空気で受け取るものが多いと思うんですけど、映画になると圧倒的にすごい寄りの強さがあって感動しました。撮影中に見せてもらった吉沢さんの寄りのカットがあまりに美しくて、引きでも寄りでも見れてラッキーだったなと思いました」と褒めると、吉沢が「ありがとうございます。頑張りました(笑)」と照れる一幕も。
寺島は「私は歌舞伎の世界の生まれなので、『国宝』では大垣幸子として存在しつつも、自分が今まで生きてきた環境などのエッセンスなど、どこか私が存在することでこの映画にリアリティが出ればいいな、そういう役割で李監督は私を呼んでくださったのかなと思っておりました。喜久雄と俊介の少年期を演じた子役の2人も含めて、パフォーマンスをする方たちの撮影の分量がすごいですよ。だからこそ素晴らしいんですけれど、私たちは観客として応援するしかなく、本当に途中でタオル投げたくなっちゃうくらい本当に頑張っていたので、先に観てくださった方たちの評判が良いと、とても嬉しくなっちゃって、ウキウキしています。6月6日の初日、本当に大成功間違いないと私は確信しております」と自信を見せた。
演目のシーンについて吉沢が「たしかに多かったね(笑)。体力的に精神的にもなかなかハードな日々ではありましたけどどうにか頑張りました」、横浜が「でも、こんなに妥協せず、ワンカットワンカットに魂を込めてくださる方もなかなかいないので、幸せな環境でした」(と振り返ると、李監督は「そうやって言ってもらえると、やった甲斐があったなと報われますね」と笑顔を見せた。
森は「私は京都での撮影はそんなに多くなかったのですが、2人の演目の時にセットを見に行きました。今日はそれ以来の京都なのですが、あのセットを見てからだと京都の街並みにすごくもっと興味が湧いてきて、こんな素晴らしい街で撮られた映画がこれから公開されると思うと…」と喜びを語った。
見上は「私は屋内も屋外も全て京都で撮っていたのですが、今回場所の持つパワーみたいなものをすごく感じた現場で、今まで屋内撮影は東京のセットでもそんなに変わらないだろうと思ってるところもありましたが、実際に京都でお茶屋さんのシーンなどを撮影していく中で、床や壁、そういうところに滲み出る色々な人の匂いや歴史みたいなものが、街にも建物にもすごく漂っているなと思って、そういうところにもすごく助けられた撮影だったなと思います」と語った。
田中は「とにかく桁外れの門外漢であって、やってはいけないことかもしれないとドキドキするような仕事で、まだ未だに僕の中では終わった気がしてないというか。いわゆる伝統と呼ばれている芸能には、この80歳になるまで触れてきてないんです。僕はそういうものは全部生活の中にあるだろうというふうに自分に言い聞かせてきて、そして前へ行こうという風にして生きてきた人間なので、どのくらいショックが大きかったかご想像できるかと思いますけれども。ぜひ映画の中で僕の内面を想像してご覧になっていただけたらと思います。2人(吉沢、横浜)の努力はもう壮絶です。本当にこれは、きっと伝統のためにもなると思います。2人の体を伝統が侵食した、これは大事件だと僕は思っています」と力説。
渡辺は「今日が本当に初めて一般の方にお目にかける日です。先ほど見上君も仰ってくださったんですけど、僕も襲名披露の『鶴亀』という踊りをすごく素敵な神社で吉沢と一緒に奉納の舞を踊ったんですけど、やっぱり何か神を感じるんだよね。何か歴史を感じる。そういう場所でこの映画を届けられるっていうのは、この先にふさわしい幕開けだなと思いますね」と語った。
最後に、公開まであと1週間と迫る現在の心境について、吉沢は「我々のこの作品に込めた思いというのは皆様に伝わっていると思いますが、ここまで関係者の試写やカンヌ国際映画祭でたくさんの方に、この作品を絶賛していただいています。皆様の中でもこの作品のハードルや期待値が高まっていると思いますが、確実にその期待は超えていく作品になっていると思います。極上のエンタテインメント作品を皆様にお届けできると確信しております。ぜひ最後まで楽しんでご覧ください」と語り、会場に集まった615名の観客と配信先の視聴者に手を振ってイベントは終了となった。
『国宝』は現在公開中。
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