岡田将生、鳴海唯、渡辺大知、佐藤浩市――4人の物語が時代を超えて交錯『アフター・ザ・クエイク』公開決定

#佐藤浩市#岡田将生#渡辺大知#鳴海唯

(C)2025 Chiaroscuro / NHK / NHKエンタープライズ
(C)2025 Chiaroscuro / NHK / NHKエンタープライズ

村上春樹による4つの短編をベースに、オリジナルの設定を交えて映像化

岡田将生、鳴海唯、渡辺大知、佐藤浩市の4人を主演に迎え、村上春樹の短編を映画化した『アフター・ザ・クエイク』が公開されることが決定した。

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本作は、2000年に刊⾏された作家・村上春樹の短編集「神の⼦どもたちはみな踊る」(新潮⽂庫刊)に収録されている4つの短編をベースに、オリジナルの設定を交えて映像化したもの。1995年の阪神・淡路⼤震災以降、それぞれ別の時代・場所で孤独を抱える4⼈の⼈⽣が交錯し現代へ繋がる、喪失と回復の物語だ。4⽉に放送されたNHKドラマ『地震のあとで』と物語を共有しながらも、4⼈を結ぶ新たなシーンが加わり、映画版ならではの編集で劇場公開となる。

1995年、突然妻に別れを告げられた後、同僚の依頼を受け謎の“箱”を釧路へ運ぶ男・⼩村を演じるのは岡⽥将⽣。2011年、浜辺で焚き⽕をする男との交流を通して⾃⾝を⾒つめていく家出少⼥・順⼦役に鳴海唯。2020年、熱⼼な信仰を持つ⺟親の元で「神の⼦ども」として育ったが、⽗親らしき男との出会いをきっかけにその存在に疑問を抱く⻘年・善也役を渡辺⼤知が演じる。

そして2025年、佐藤浩市演じる地味な元銀⾏員・⽚桐の前に現れたのは、巨⼤な蛙の姿をしたかえるくん。「30年前、あなたと2⼈でみみずくんから東京を救いました。再び僕を助けてください」と告げられた⽚桐は、⼾惑いながらも、再びみみずくんを倒す戦いに挑む。

ほか、橋本愛、唐⽥えりか、吹越満、⿊崎煌代、堤真⼀、⿊川想⽮、井川遥、渋川清彦、津⽥寛治、錦⼾亮など、幅広い世代の実⼒派俳優陣が集結。本作のキーとなるかえるくんの声をのんが演じ、唯⼀無⼆の村上春樹ワールドへ観客を誘っていく。

監督を務めるのは、ドラマ『その街のこども』、連続テレビ小説『あまちゃん』などの話題作を手がけてきた井上剛。脚本は『ドライブ・マイ・カー』(21年)の⼤江崇允が担当する。

■主演・佐藤浩市

このうつつな世界観に浸って彷徨うことに喜びを感じてくれる⽅が数多く⽣まれることを、期待せざるを得ない⾃分がいます。正解はありません、何年か後に見れば器も中⾝も違うかもしれません。

■井上剛監督

先⽇放送されたドラマ『地震のあとで』とはまた趣の異なる、ひとつづきの映画『アフター・ザ・クエイク』を作りました。

1995年に起きた阪神・淡路⼤震災と地下鉄サリン事件の〈揺れのあと〉を描いた村上春樹さんの原作からおよそ 30年。天変地異や災厄、不穏な暴⼒などの揺れは今に続き、何かのafterは次の何かのbeforeでもあると知った30年でした。その連鎖のなかにいる⼈間の姿を“映画の時間の中に残したい”と考えたのがはじまりです。

ドラマ版にはない“新たに撮った場⾯がこの映画の語り部”のような役割を担います。時代も⼈も場所もバラバラなはずのエピソードが、見ていくうちに円環のように繋がり共振していく…。映画ならではの体感をお届けできたら。

そしてこの国の地⾯の上に⽣きるひとたちが少なからず持つ震えや祈りのようなものに共感しうる映画であったら嬉しいです。

■⼭本晃久プロデューサー

30年というのはとても⻑い年⽉です。30歳の、社会的に中堅に差し掛かろうという⼈物が、苦楽を重ね壮年期に⾄る変化を遂げるほどに。

わたしたちはそうした決して変更されない「直進的な現実」に⽣きていますが、わたしたちの中にある⼼は、⽇々刻々と複雑なものを抱えて変わっていきます。それは決して直進的なものではありません。

村上春樹さんが30年前に起きた地震を主題として書かれた物語が、今ひと続きの映画になりました。物語とは、時として危ういその複雑さを理解する⼿がかりになると思います。それは明確な解答ではなく、また⼒強い補助線でもないかもしれません。それでも私たちは闇の中で歩みを進めるために、⼿がかりを必要としています。この映画が観客にとって、どこかへ進まれていくためのひとつの道標になってくださればと願います。

『アフター・ザ・クエイク』は2025年10月3日より全国公開。

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