「僕が死ねばよかった?」美しき兄弟の絆が狂気に変わる心理スリラー『ピアス 刺心』
#ツァオ・ヨウニン#ネリシア・ロウ#ピアス 刺心#リウ・シウフー#台湾#台湾映画
7年ぶりに再会した兄弟の間に立ち上がる記憶と疑念
台湾の新星リウ・シウフーと、新境地を見せるツァオ・ヨウニンがW主演する台湾発の心理スリラー映画『ピアス 刺心』が、2025年12月5日より劇場公開されることが決定。あわせて、ポスタービジュアルと特報、シーン写真が解禁された。
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フェンシングの試合中に対戦相手を刺殺し、少年刑務所から7年ぶりに出所した兄ジーハン。疎遠になっていた弟ジージエは、そんな兄と再会する。母が警戒するなか、「事故だった」という兄の言葉を信じ、ジージエは密かに兄からフェンシングの指導を受ける。やがて友人への甘酸っぱい想いを後押しされ、兄弟は失われた時間を取り戻していく。だが次第に、幼い日に溺れかけた記憶がよみがえる——なぜ、あの時兄はすぐに手を差し伸べなかったのか。疑念が募るなか、やがて悪夢のような事件が起こる。
健気で純真な瞳をもつジージエを瑞々しく演じたのは、台湾の若手実力派俳優リウ・シウフー。『KANO―海の向こうの甲子園』(14年)で鮮烈なデビューを果たしたツァオ・ヨウニンは、兄ジーハンの傲慢さと脆さを体現し、新境地を切り開いた。
監督・脚本を手がけるのは、短編『Freeze』が70を超える国際映画祭で上映され、長編デビューが待望されていた俊英ネリシア・ロウ。シンガポールのフェンシング代表として活躍し、その後ニューヨークで映画制作を学んだ異色の経歴を持つロウ監督が、台湾で実際に起きた事件と自身の兄との関係から着想を得て、フェンシングを題材に「愛」と「疑念」が対立する傑作心理スリラーを生み出した。
撮影監督には、『EO イーオー』(22年)で全米映画批評家協会賞など世界の主要撮影賞を受賞したミハウ・ディメク。揺れる感情を緻密に捉えつつ、幻想的で洗練された映像へと昇華させた。さらに、エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェン、ウォン・カーウァイらを支えた台湾の重鎮サウンドデザイナー、ドゥ・ドゥーチーが、愛が変貌し現実が歪んでいく複雑な心理を音響で演出する。
ポスタービジュアルは、濁りのない強烈な赤を背景に、無垢な弟と自信に満ちた兄——対照的でありながらも美しい主演ふたり、リウ・シウフーとツァオ・ヨウニンが突き刺すような視線を投げかけている。兄弟をつなぐ絆であり、心理的攻防の象徴でもあるフェンシングが、血を滲ませたようなシルエットであしらわれ、不穏な気配を漂わせるデザインとなっている。
特報は、少年刑務所から出所した兄ジーハンが7年ぶりに弟ジージエの前に姿を現す場面から始まる。兄からフェンシングを教わり、子どもの頃のように雨の中ではしゃぎ心を通わせるふたり。しかしその前に、怒りをあらわにした母親が立ちはだかる。「あれは事故だ」という兄の言葉を信じるジージエに対し、母は「あなたは利用されている」「あれは殺人よ」と訴える。
やがて兄の狡猾さと暴力性が垣間見えるようになり、ジージエの胸に疑念が芽生え、さらに幼き日の溺れかけた記憶がよみがえる。「僕が死ねばよかったと思ってた?」——あの時、溺れる弟を見下ろしていた兄は何を思っていたのか。“愛すべき兄は悪魔なのか——”。愛と疑念がせめぎ合い、感情が最高潮に達する中、惨劇の予感が充満する予告となっている。
公開されたシーン写真は1点。フェンシングの模擬練習で挑発的にジージエを圧倒した選手から「ジージエ」と声をかけられ、その懐かしい声に驚きと不安をにじませるジージエの表情を切り取っている。7年ぶりの再会にもかかわらず、曇りを帯びる兄弟の複雑な関係性を象徴する1枚だ。
『ピアス 刺心』は2025年12月5日より全国公開。
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