セウォル号沈没事故を題材に描く青春映画『君と私』 女子高生2人の切なく儚い1日

#キム・ジウン#チョ・ヒョンチョル#パク・ヘス#君と私#韓国映画

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『君と私』
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長編監督デビュー作ながら青龍映画賞で最優秀脚本賞と新人監督賞をW受賞

第45回青龍映画賞にて最優秀脚本賞と新人監督賞をダブル受賞した優チョ・ヒョンチョルの長編監督デビュー作『君と私』。2025年11月14日より全国順次公開される本作より、本ポスターおよび予告編、場面写真12点が解禁された。

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・【動画】セウォル号沈没事故を背景に紡がれる、女子高生の愛の風景/映画『君と私』予告編

本作は、2014年4月に韓国で発生したセウォル号沈没事故を題材に、済州島行きの修学旅行を翌日に控えた女子高生セミとハウンが過ごす、夢のような1日を描いた物語。

修学旅行の前日。セミ(パク・ヘス)は教室で不思議な夢を見る。胸騒ぎを覚えた彼女は学校を抜け出し、想いを寄せるハウン(キム・シウン)の病室へと走った。ハウンは自転車事故で脚を負傷し、修学旅行を諦めて入院していたのだ。

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セミは「一緒に修学旅行へ行こう」と必死に説得し、ビデオカメラを手に旅費を工面しようと奔走する。しかし、どこか煮え切らないハウンの態度に、抑えてきたセミの感情がついに溢れ出す。心に秘めた想いを今日こそ伝えたい——。言葉にならない気持ちを抱えたまま、2人だけの夜が訪れる。

監督・脚本を手掛けたのは、ドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』などで名バイプレーヤーとして多彩な役柄を演じてきた俳優チョ・ヒョンチョル。長編監督デビュー作ながら、7年の歳月をかけて丁寧に練り上げた脚本は高く評価され、第45回青龍映画賞では『ソウルの春』(23年)や『パスト ライブス/再会』(24年)といった大ヒット作を抑え、最優秀脚本賞と新人監督賞をダブル受賞する快挙を達成した。

撮影は、これまで広告やMVを中心に活動してきた新進気鋭の映像作家DQMが担当。さらに、日本でも人気の高い韓国の4ピースバンド・ヒョゴのメインボーカル、オヒョクが音楽を手掛けるなど、韓国カルチャーシーンを牽引するクリエイターが集結している。

『君と私』

本ポスターは、制服姿で抱き合うセミとハウンを捉えたもの。中央左下の原題ロゴはチョ・ヒョンチョル監督の直筆であり、邦題ロゴはデザインを担当したアートディレクター・脇田あすかが、原題ロゴの温もりや質感を汲み取りながら新たに手書きで制作した。

あわせて解禁された場面写真は12点。本作の撮影を担当した新進気鋭の映像作家DQMによる、夢と現実の境界に立つような、幻想的で独特の空気感をもつ淡い質感が伝わるシーンとなっている。

『君と私』

また予告編では、今年フジロックフェスティバルにも出演し話題を呼んだ韓国の4ピースバンド・ヒョゴのメインボーカルを務めるオヒョクによる音楽が響く中、修学旅行前日を共に過ごすセミとハウンの姿が映し出される。チョ監督は「劇中のシーンが夢のように見えたらいいと思った。光が豊かで、生きて動いているように見えてほしかった」と語っており、春の温かな陽光を最大限映像に落とし込みながら撮影が行われた。

冒頭に流れる「だれかの記憶の中では忘れ去られていくとしても、春がくるたびに、心を痛めている方がいることを思い出して欲しい」という監督のメッセージからは、本作に込められたチョ監督の強い想いが感じられる。

『君と私』は2025年11月14日より全国順次公開。