表現手段を持たなかった素人監督の“20年越しの物語”がAIで結晶化
俳優・声優を一切使わず、映像・音声・演技のすべてをAIのみで制作した実験的な長編映画『マチルダ 悪魔の遺伝子』が公開されることが決定し、新ポスターと新予告が解禁された。70分以上の長編AI映画が劇場公開されるのは史上初となる。
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多くのAI映画が数分〜十数分の短尺に留まる中、突出した70分というスケールで本作を構築していたのは、映画制作の経験を持たない素人監督だ。長年胸の内に温め続けてきた“壮大な物語”を表現する手段がなかったが、AIの登場によってようやく形を得た。「描きたい」「伝えたい」という衝動そのものが作品を完成させたのだ。
西暦2222年——地球上から“男性が消滅した世界”という大胆な設定の中で物語が展開する。監督自身の人生そのものが宿った作品であると同時に、そのこだわりは映像美にも反映されている。既視感のない造形への徹底した追求が、唯一無二のAI映画を誕生させた。
21世紀初頭、遺伝子学者マチルダは、“人間の暴力性の根源となる遺伝子”が男性だけに存在することを発見した。このままでは人類は第6の大量絶滅を迎える——そう判断した彼女は、ごく少数の女性科学者だけで極秘計画を立ち上げた。それが「マチルダ・プロジェクト」である。
計画の目的はただ一つ。人類を存続させるため、暴力性の原因遺伝子を世界から消すこと。マチルダはウイルス技術を応用し、この遺伝子を機能停止させる仕組みを世界規模で拡散。結果として、2222年、地球上から“男性”は完全に消滅した。人類は単性の新しい種として再スタートを切り、現在の“新世紀”に至る。
これは映画なのか——賛否は分かれるだろう。クオリティへの指摘もある。しかし、映画とはそもそも、胸の内に収めておけない物語を世界へ解き放つための手段だ。その原点に立ち返れば、情熱が迸る本作は、紛れもない“映画”だ。観客は本作を通して、監督が語り掛ける“リアルの向こう側”を覗くことになるだろう。
監督を務める遠藤久美子は、物語を“創造”するだけではなく、人生そのものを“突破”し続けてきた異色のクリエイター。 長野県で生まれ、事故によって人生が崩れ落ちる経験をしたのち、26回の手術を乗り越えたサバイバー。その体験は彼女の作品の根底に流れ、「現実は、虚構より奇妙で、そして強い」という信念を生み出した。
一方で、彼女の活動領域は驚くほど多面的だ。自家用操縦士として空を飛び、歌手・作詞作曲家としてマクドナルド、ファミリーマートをはじめ1000曲以上のCMソングを歌唱。さらに複数の事業を自ら創業・運営してきた起業家でもある。現在はバルセロナを拠点に活動している。
■遠藤久美子
──“データが降りてきた日”から始まった。**
「20数年前、突然“データがダウンロードされる”ように物語が降りてきた。
しかし当時は、それを表現する術がなかった。
コロナ禍のバルセロナで再び物語が降り、
『伝えなければ』という衝動に突き動かされてAIと出会った。
初めてのAI、初めての映像制作。手探りの挑戦で完成した。
全部はまだ伝えられていない。でも第一歩としては十分。
表現手段を持たないすべての人に、この映画が少しでも勇気になれば」。
『マチルダ 悪魔の遺伝子』は2025年12月19日より全国順次公開。
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