『ウィキッド』プレミアでアリアナに男が抱きつき騒然 加害者は迷惑系インフルエンサー

#アリアナ・グランデ#ウィキッド 永遠の約束

Peopleより
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アリアナを守ったのは“エルファバ”だった エリヴォの瞬時の対応に称賛の声

13日(現地時間)、シンガポールで映画『ウィキッド 永遠の約束』(2026年3月日本公開予定)のアジア・プレミアの会場で主演のアリアナ・グランデが乱入した男に突然抱きつかれる事件が発生し、会場が一時騒然となった。

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加害者はオーストラリア人の25歳のインフルエンサー「Pyjama Man」ことジョンソン・ウェンで、会場となったユニバーサル・スタジオ・シンガポールのイエローカーペット(「オズの魔法使い」の黄色のレンガをイメージした演出)で柵を乗り越えてグランデのもとに駆け寄ると、彼女に腕を回して飛び跳ねた。

グランデは共演のシンシア・エリヴォやミシェル・ヨー、ジェフ・ゴールドブラムと横一列に並んで歩いていたが、エリヴォが即座に間に入ってウェンを押し退けてグランデを守り、ヨーも彼女を抱えるようにして支えたが、グランデは動揺した様子で深呼吸を繰り返した。

すぐにセキュリティがウェンを連行し、イベントは続行されたが、エリヴォはグランデを列の内側に入れて、彼女に代わって右端に立って歩いた。

ウェンは事件直後にインスタグラムで現場での一部始終を収めた動画を公開し、「アリアナ・グランデ様 イエローカーペットであなたと一緒にジャンプさせてくれてありがとう(Dear Ariana Grande Thank You for letting me Jump on the Yellow Carpet with You)」とコメントしたが、ネット上では「襲撃」「セレブの安全を脅かす」と非難が殺到している。

ウェンは過去に何度も乱入騒ぎを起こしている迷惑系インフルエンサーで、スポーツから音楽、映画イベントまで繰り返し同様の行為で逮捕や罰金を受けてきた。

2020年にはオーストラリアのラグビーリーグの試合でフィールドに乱入して罰金220豪ドルを科され、2023年にはインドのクリケットワールドカップ決勝戦や2024年パリ五輪でも競技の中断や遅延を引き起こして逮捕されている。2024年10月のThe Weekndメルボルン公演や2025年6月のケイティ・ペリーのシドニー公演でもステージに上がってハグを強要し、逮捕されたが、TikTokやInstagramに乱入動画を投稿し続けている。

シンガポール当局はウェンを即時逮捕したが、短時間で釈放されたウェンはインスタグラムのストーリーに「逮捕されたけど、自由になった」と投稿し、今回の迷惑行為の動画も早速アップした。

ネット上ではセキュリティの不備を指摘する声とともに、エリヴォの勇敢な対応が「シスターフッド」「本物のエルファバ(『ウィキッド』シリーズで彼女が演じる魔法使い)」と称賛されている。

しかし今回の事件はグランデにとって、過去の深刻な被害経験のトラウマを呼び起こしたかもしれない。2018年9月のニューヨーク・ラガーディア空港で、ファンが彼女の顔を強くつかんでキスを強要し、彼女は即座に警官を呼んだが、加害者は逮捕されなかった。2019年3月のアトランタ公演では、男性がステージに上がって彼女に抱きつき中断を余儀なくされ、同年7月のサンフランシスコ公演でも腰に腕を回される襲撃でコンサートが中断された。

こうした事件は、2017年のマンチェスター公演会場のアリーナで起きた爆破テロによるPTSDを悪化させる要因となったという。彼女はインタビューで「境界を越えるファンの行動が日常的に恐怖を呼び起こします」と告白している。

ジョンソン・ウェンの行為は単なる悪ふざけの域を超え、他人の尊厳を踏みにじって安全を脅かす犯罪であり、決して許されるものではない。