髙橋海人、芳根京子に「『もうひとりの俺〜!』と言って近づいてきた」『君の顔では泣けない』での“共闘”の日々振り返る
役を超えて得た人生観の変化、自分の人生を愛おしく思う感情
映画『君の顔では泣けない』の公開直前トークイベントが、芸能にご利益があることで知られる「赤城神社」で開催。主演の芳根京子と共演の髙橋海人が登壇し、劇中で陸(芳根)とまなみ(髙橋)が必ず待ち合わせる場所であり、お互いの救いの場でもあった喫茶店「異邦人」をイメージしたセットの中で、初共演となる2人がどのように作品に挑んだのか、撮影中のエピソードを交えながら語り合った。
・芳根京子と髙橋海人が登壇した『君の顔では泣けない』公開直前トークイベントの写真をすべて見る
境内で大ヒット祈願を終えた坂平陸役の芳根と、水村まなみ役の髙橋は、劇中に登場する喫茶店「異邦人」を模したセットでトークショーを実施。芳根と髙橋は「懐かし~!」「この景色、うわ~となる!」と声を合わせながら、劇中でふたりが演じたキャラクターが飲んでいる飲み物が提供されると、「飲んでた! 飲んでた!」と声を弾ませ、「かんぱ~い!」とグラスを合わせて喉を潤した。
これまで多くのPR活動を共に行ってきたふたり。「髙橋君がいる日は力を抜いてできそうだと思えて安心」と芳根が語ると、髙橋は「僕からのんびり感のバイブスが出ているんでしょうね。僕も芳根ちゃんがいると元気が出るし、前日からワクワクする。明日芳根ちゃんDAYだ!と思って」と笑顔を見せ、すっかり仲の良さを感じさせた。

撮影中は互いに難役・難題に向き合っていたこともあり、髙橋が「撮影中は自分の役に対して向き合い散らかしていたので、脳みそのほとんどをまなみに取られる感覚があった。やっと芳根ちゃんと人間としてお話ができる、という感覚がある!」と喜ぶと、芳根は「撮影中はここまで不思議な方だとは思わなかった…」と取材を通しての髙橋の印象の変化を明かし、髙橋は「色々なバイブス持っています!」と楽しそうに返した。
改めて芳根は、脚本を読んだ感想について「私たちが生きている現実と延長線上にある物語で、その不思議な感覚をそのまま届けなければというプレッシャーがありました」と告白。
髙橋は『君の顔では泣けない』というタイトルが心に響いたそうで、「理解しやすいようで実は難解なタイトル。この言葉がどんな意味を持つのか、それを探る作業が楽しかった。15年間中身が入れ替わって2人で頑張って戦って日常生活をサバイブする様が描かれていたので、生半可な覚悟では出演できないと思った」と語った。
15年間も中身が入れ替わった性別の異なるキャラクターに挑んだ髙橋は「撮影が終わるまでは、果たして自分のアプローチは合ってるのかと怖かった。だから芳根ちゃんの表情を見て引き出せたと思ったら自分的には合格にしました。そんな感覚を信じて演じていました」と回想。
芳根は、喫茶店「異邦人」のシーンのリハーサルが印象的だったといい、「この物語は外見ではなく中身の話だと気づいた。陸とまなみ、それぞれの心を追求すれば良いんだと辿り着くことができた。それを(自分の中に)持っていれば仕草は後からついてくるのではないかと…。あの時のリハーサルは大きかった」と振り返った。
そんな喫茶店「異邦人」での撮影について、芳根は「1日の撮影分量も多くて、基本的に2人芝居で、年齢も時代も越えなければいけないので、撮影日が近づくにつれて『来る! 異邦人が来る!』という印象でした(笑)。しかも異邦人撮影予定日に台風の影響でスケジュールが変更になりそうになって、初めてマネージャーさんに『それだと無理かもしれない!』と泣きついたくらい追い込まれていました」と思い出し笑い。
髙橋も「仕草一つとっても集中しなければ隙が生まれる空間で、バランスが難しかった。力を入れ過ぎるとやり過ぎだし、抜きすぎると残せない気がして。思い出しただけでもゾクゾクする…」と、本作の見どころとして挙げていた。
芳根と髙橋は、坂平陸と水村まなみに没入する中で、それぞれの生き様と役とのリンクを感じたという。絆も強まったそうで、芳根は「撮影後の今年の頭にスタジオの廊下でばったりお会いした時に、私のことを見て『もうひとりの俺〜!』と言って近づいてきた。私は『もう違う人生だよ? 頑張ってね!』と言ったけれど、それくらい共に戦った作品になりました」とエピソードを紹介。

すると、髙橋も「共闘という言葉がふさわしいくらい、抱えていた感情は同じでした。あの時も遠くから歩いてくる姿と笑い声で『絶対に芳根ちゃんだ!』とわかって。ちょうど別作品で戦っていたので、すがるような思いで…。でも芳根ちゃんは『もう終わったから!』とさっぱりしていました」と明かし、笑いを誘った。
本作の経験を通して、「入れ替わり」に対する価値観も大きく変化したという。芳根は「入れ替わるのは大変です。(笑)『誰と入れ替わりたいですか?』と質問されたら気軽にポンと答えていたことが今は言えない。それがどれだけ重たいことなのか考えてしまって…。今だったら『入れ替わりたくない』と答えちゃいそう」と率直に語った。
一方、髙橋も「誰と入れ替わりたいのか?という質問は大喜利的要素があって、インタビュアーの方もワクワクした顔で聞かれるけれど、一瞬で真顔にさせちゃう可能性がある(笑)。今まではおちゃらけて答えていたけれど、重く捉えてしまって。入れ替わるってそう簡単じゃない。完成した映画を見た時に陸とまなみ2人の表情を見た上で、誰かと入れ替わる可能性を考えた時に『ここは奪われたくない』と思うことこそが素敵なことで、自分の人生を生きられている証拠なのかもしれない」と実感を込めていた。

最後に、髙橋は「今日は撮影のことを鮮明に思い出して、愛が深まる時間でした。本作は見ていただいた後に自分の人生が特別なものだと思ってもらえるきっかけになる作品です。映画は公開から3日間が大事なので、周囲の方に感想を伝えていただき、たくさんの方が自分の人生を素敵だと思っていただければ良いなと思います。まずは3日間です!」と猛烈にアピール。
芳根も「自分の人生が愛おしくなるような作品です。たくさんの方に届くと良いなということを願って…3日間です! 大きなスクリーンと良い音響で本作を全身で感じていただけたら嬉しいです」と呼びかけた。
『君の顔では泣けない』は2025年11月14日より全国公開。
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-



庄司浩平のサイン入りチェキを1名様にプレゼント!
応募締め切り: 2025.11.27 -



『中島みゆき 劇場版 LIVEセレクション2』ムビチケオンラインを1組2名様にプレゼント!
応募終了: 2025.11.03







