芳根京子×髙橋海人『君の顔では泣けない』に中沢元紀が出演決定! 入れ替わりのキーパーソンに

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『君の顔では泣けない』
(C)2025「君の顔では泣けない」製作委員会

迷いと希望を抱えながら、自分ではない身体で人生を歩んだ2人の選択とは

芳根京子を主演、髙橋海人を共演に迎え、君嶋彼方による同名小説を映画化した『君の顔では泣けない』より、新キャストが発表された。朝ドラ『あんぱん』で話題の若手俳優・中沢元紀が、陸(芳根)とまなみ(髙橋)入れ替わりのキーパーソンを演じるほか、前原滉、林裕太、大塚寧々、赤堀雅秋、片岡礼子、山中崇が出演する。

・芳根京子×髙橋海人“この人生は、本当は君のものだから”——入れ替わったまま生きるふたりの15年間の軌跡

原作は、2021年9月に発売され、瞬く間に話題となった君嶋彼方によるデビュー作。第12回「小説 野性時代新人賞」を受賞し、発売前に重版が決定するなど、大きな注目を集めた。

高校1年生の坂平陸と水村まなみは、プールに一緒に落ちたことがきっかけで心と体が入れ替わってしまう。いつか元に戻ると信じ、入れ替わったことはふたりだけの秘密にすると決めたが、“坂平陸”としてそつなく生きるまなみとは異なり、陸はうまく“水村まなみ”になりきれず、戸惑ううちに時が流れていく。

もう元には戻れないのだろうか。“自分”として生きることを諦め、新たな人生を歩み出すべきか──。迷いを抱えながらもふたりは、高校卒業と進学、初恋、就職、結婚、出産、そして親との別れと、人生の転機を経験していく。

しかし入れ替わったまま15年が過ぎた30歳の夏、まなみは「元に戻る方法がわかったかも」と陸に告げる……。

主演には、映画『累ーかさねー』『散り椿』(ともに19年)で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞、現在放送中のフジテレビ系ドラマ『波うららかに、めおと日和』でも主演を務め、数々の作品で芯のある演技を見せてきた芳根京子。

そして、陸と入れ替わってしまう水村まなみ役には、ドラマ『だが、情熱はある』のほか数々の作品で注目を浴び、現在放送中のドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』でも主演を務めるほか、10月公開の映画『おーい、応為』では自身初の時代劇に出演するなど、アーティストとしてだけでなく俳優としても進化を続ける髙橋海人。

さらに、フレッシュな魅力でこれからの活躍に期待が高まる西川愛莉と武市尚士が、高校生時代の陸とまなみを演じる。

監督を務めるのは、『決戦は日曜日』(22年)の坂下雄一郎。リアルとフィクションの境を繊細に編み、入れ替わったまま大人になっていくふたりの時間を切なく、そして瑞々しく描き出している。

今回、新キャストが発表された。物語のキーパーソンとなる田崎淳一を演じるのは、NHK連続テレビ小説『あんぱん』で、海軍士官・柳井千尋役の好演が話題となり、現在放送中のドラマ『最後の鑑定人』にも出演、今最も注目すべき若手俳優・中沢元紀。入れ替わる前から陸の親友であったが、陸とまなみが入れ替わったことで、ふたりとの関係性、そしてふたりに対して抱く感情を少しずつ変化させていく難しい役どころをまっすぐに演じた。

同世代である芳根・髙橋との共演について中沢は、「芳根京子さんにお芝居についてご相談させていただいたり、同い年の髙橋海人くんに刺激をもらいながら撮影した日々は、とても大切な想い出です」と振り返り、本作についても「切なくも、優しく温かい空気に包まれている唯一無二の作品」と表現している。

まなみの結婚相手、蓮見涼を演じるのは前原滉。確かな演技力で、話題作には欠かせない俳優として注目を集める前原は、ドラマ『波うららかに、めおと日和』に続いて芳根との共演となり、今回は“夫婦”という関係性に。入れ替わったまま生きる陸に寄り添い、かけがえのない存在となっていく涼が、陸の決断にどんな影響を与えることになるのか、見逃せない役どころとなっている。

陸の弟・坂平禄を演じるのは林裕太。広瀬アリス主演ドラマ『なんで私が神説教』に出演し、今年10月公開予定の『愚か者の身分』でも北村匠海、綾野剛に並んでメインキャストとして出演が決定しているなど、今後の活躍が期待される林が、陸にとって一番身近な家族である弟・禄を演じる。

「涙が止まらなかった」というファンも多い、原作の“あるシーン”を、芳根とともに劇中で演じている林。「家族との記憶を大切にしている」と語るキャラクターを、どのように体現しているか、注目いただきたい。

陸とまなみ、ふたりの家族を演じるキャストには、作品の脇をしっかりと固める俳優陣が集結した。大塚寧々と赤堀雅秋がまなみの両親を、片岡礼子と、山中崇が陸の両親をそれぞれ演じる。入れ替わったふたりの子どもを目の前に、その秘密を知らずに接する難しい役どころを演じており、大塚は「芳根京子ちゃんと髙橋海人君の役に真っ直ぐに向き合う2人の瞳が切なくも強く美しい」とふたりの芝居を絶賛している。

さらに、石川瑠華、前野朋哉、ふせえりといった実力派も出演し、作品にそっと寄り添う演技を見せている。

■中沢元紀:田崎淳一役 

この度、陸とまなみの友だちである田崎淳一役を演じさせていただきました。作品を見て、陸とまなみ2人にしか分からない、分かりようがない世界でお互いのことを慎重に確かめ合いながら歩んでいく2人に心を打たれました。撮影日数は少なかったですが、その中でも芳根京子さんにお芝居についてご相談させていただいたり、同い年の髙橋海人くんに刺激をもらいながら撮影した日々は、とても大切な想い出です。切なくも、優しく温かい空気に包まれている唯一無二の作品の一員になれて、とても嬉しく思います。入れ替わって15年。誰も想像できない世界で迷いながらも、丁寧に生きる2人の人生をぜひ映画館で見届けていただきたいです。

■前原滉:蓮見涼役

『君の顔では泣けない』。蓮見涼役で出させて頂きました。前原滉です。この話の主人公である、陸とまなみを演じ切った4人の方がとても繊細で素晴らしいです。脚本を読んだ時からこの役を演じるのは大変そうだと思っていたので、映像を見てなおさらそう思いました。中身が変わるから人間関係が変わるのか、外見が変わるから周りの人に受け入れてもらえなくなるのか、自分だったらどうなってしまうか、もしかしたらこの世界のどこかで同じことが起きているのかもしれないなぁとか、色々なことを想像しながら完成した作品を見ました。最後のシーンを見た後に、皆様がどう感じるのかとても楽しみです。ぜひ見てくださいませ!

■林裕太:坂平禄役

坂平禄役を演じさせていただきました、林裕太です。自分を自分らしくさせているものって何なのでしょうか。見た目も考え方も変わっていく人間にとって、それは記憶だと私はこの作品を通して思いました。誰かと過ごしてきた時間だけは変わらない。人が写真を残すのはその時を形にして忘れたくないからだと思います。禄は家族とのそんな記憶を大切にしている陸の弟です。撮影中の芳根さん、髙橋さんお2人の佇まいは入れ替わった陸とまなみそのものでした。寂しさとそれでも生きようとする力強い意志を一緒にお芝居していて感じました。陸とまなみ、2人が歩んできた道のりをより多くの方に辿って頂けたらと思います。

■大塚寧々:水村渚役

その題名、どういう意味なのか、何が起こるのか、色々な想像を掻き立てられました。その秘密は少しずつ明かされ、あっという間にその世界に引き込まれました。入れかわってからの15年だけではなく、その後の15年も丁寧に描かれている事に驚き、素晴らしい物語だと心から思いました。

陸とまなみ、その役を生きる芳根京子ちゃんと髙橋海人君の役に真っ直ぐに向き合う2人の瞳が切なくも強く美しい。ありえないと思う事が起きた時、人はどう向き合うのか。驚き戸惑いながらも、どう生きていくのか。今までは自分のことだけ考えていたけど、入れ替わることによって相手のことも考えなくてはならない、1人ではない、2人の決断、そして周囲の人々の気持ちと行動。親としてどうすればいいのか、何ができるのだろうか。

「私が救われたように、私もいつでも救い続けるよ」という劇中の言葉が心の奥深くまで届きました。人としての優しさ、温かさに溢れている作品です。

■赤堀雅秋:水村治役

とにかく今、誰と喋っているのか常に混乱してた記憶です。父親役の自分でさえそうなのですから主人公のお2人はおそらくノイローゼ。ま、本来の人生でも「自分が何者なのか」に翻弄され続ける日々。だからきっと、そんな映画なんだと思います。

■片岡礼子:坂平葉月役

最初は身体が入れ替わると生活の何がどうなるのか興味が沸き、戻れないならどうするかと想像すると、絶望感と孤独が押し寄せてきました。最後まで想像が追いつかない脚本でした。

芳根さん、髙橋さんとの共演を振り返ると涙目になります。なぜなら2人は、映画の中の置かれた立場の混乱を受けとめ、真摯に考え抜くことで新たな壁にぶつかり続けていたからです。俳優として苦悩の連続だったと思われます。ひたむきに二人がこの役を生きてくださることが、状況を分からない親の役として救いでした。2人の真摯さを包む現場も素敵でした。監督が丁寧に向き合ってくださることで、体験したことのない設定も悩み過ぎずに過ごせました。

いま見えている世界は、1つではないのかもしれない。それでも人が愛おしい存在であることに変わりはないと感じられる映画です。この映画を見終わった後は、世界が変わって見えると思います。ぜひ劇場でお楽しみください。

■山中崇:坂平春樹役

陸の父、坂平春樹を務めました。入れ替わってしまうという運命の悪戯に、前を向いて日々を懸命に生きる陸とまなみのふたりの姿がとてもたくましく、そしてとても愛おしく感じられました。

脚本を読んで、世界は自分を映す鏡。という言葉を思い出しました。もしかしたら僕はあなただったかもしれない、あなたは僕だったかもしれない。その想像力があればきっと、人にやさしくなれる。この作品はその大切さを語りかけてくれているように思いました。いま、この時代にこそ、響いてほしいと思います。ご覧いただけたら嬉しいです。

『君の顔では泣けない』は2025年11月14日より全国公開。