カンヌ映画祭でベニチオ・デル・トロが男優賞に

第61回カンヌ国際映画祭の授賞式が5月25日夜(現地時間)に開催された。主演男優賞に輝いたのは伝説的なゲリラ、チェ・ゲバラを演じた“CHE”のベニチオ・デル・トロ。名前を呼ばれてステージに上ったベニチオは温かい拍手と歓声に包まれ、「この賞をチェ・ゲバラに捧げます」とスピーチした。

主演女優賞はワルター・サレス監督の“Linha de Passe”のサンドラ・コルヴェローニ。特別賞はカトリーヌ・ドヌーヴとクリント・イーストウッド。イーストウッドは授賞式を欠席したが、ステージに上ったドヌーヴは「今もなお、こうしてエネルギーと知性あふれる監督(コンペ出品作“Un conte de noel”のアルノー・デプレシャン)と一緒に仕事が出来るのがうれしいです」と語った。

ロバート・デ・ニーロがプレゼンターを務めた最高賞であるパルム・ドールの発表では、客席がスタンディング・オベーションでデ・ニーロを迎えた。デ・ニーロのたどたどしいフランス語のスピーチには、審査員長のショーン・ペンも思わず笑顔に。そのペンの口から「審査員の意見が全員一致した結果」として発表された受賞作はロラン・カンテ監督の“Entre les murs”。本物の教師と生徒が出演するフランスの高校が舞台の物語だ。

その他、グランプリはイタリアの“Gomorrah”、審査員賞はイタリアの“Il Divo”。トルコ=フランス=イタリア合作の“Three Monkeys”は監督賞を受賞。今までも『息子のまなざし』『ある子供』でパルムドール二冠に輝いているジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の“Le silence de Lorna”は今回は脚本賞を受賞した。

“Che”より

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