斎藤工が福島県で移動映画館イベント「10年後、20年後も続けていきたい」

訪れた子どもと交流する齊藤工
訪れた子どもと交流する齊藤工
訪れた子どもと交流する齊藤工
齊藤工(右)

俳優の齊藤工(※斎藤工。cinema bird活動時の表記は齊藤工)が発案した「cinema bird(移動映画館)」プロジェクトが、7月26日に福島県広野町のふたば未来学園高校で開催された。

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「cinema bird」は、劇場体験をしたことのない子どもたちや劇場のない地域の方々に映画体験をしてもらい、空間を他人と共有する娯楽を届けることを目的とし発足。2014年11月29日に宮城県石巻市にて1回目が開催され今回が2回目となる。

齊藤は「僕は映画館で育ったようなものなんです。記録とか記憶は風のように抜けていってしまうけど、映画館で色んな主人公と自分を重ねて見てきた物語は自分の細胞レベルに蓄積されている気がします。今の仕事、映画に愛情が続くのは、そんな魔法小屋のおかげだと思います」と話し、「3.11後に映画館を調べたら福島県ほかの劇場数が減っていたんですね。その時から劇場体験のエンターテインメントでなにかできないかと試行錯誤していたのですが、映画の出前が僕らしいかなと思い始めました」と「cinema bird」発案のきっかけを語った。

今回上映した映画は、齊藤がセレクトした『小さな世界はワンダーランド』『セッション』『フラッシュバックメモリーズ』の3本。

齊藤自身が日本語ナレーションをつとめたBBCアース製作のネイチャードキュメンタリー『小さな世界はワンダーランド』の上映では、約300人の親子が集まった。子どもたちが自由に動き回るのを見た齊藤は「この景色が見たかったんです」と挨拶。準備段階ではパイプ椅子を並べていたが、床に直に座って見た方がいいだろうと考え撤去したことを明かすと、「映画上映というよりお祭りを届けに来た感じなので、自由に動き回って見てほしかったんです」と話した。

この日はほかにも、シンガーソングライターMOGMOSや、7月にメジャーデビューしたばかりの17歳のシンガーソングライター井上苑子らのライブも行われた。

朝の10時から21時過ぎまで行われた「cinema bird in FUKUSHIMA」。齊藤は「今回選んだ3作品はどれも苦悩や困難に立ち向かい、乗り越える姿が描かれています」と話すと、「このプロジェクトを慈善事業とは思っておらず、地域の方々とタッグを組んでお祭りを開催していくという形にしたい。鳥が自由に羽ばたいて好きなところにとまる様に素敵な作品を届けたい。また来年も来てほしいなと思ってもらえたら嬉しいです。この出会いをとても大切に1回だけでなく10年後、20年後も続けていきたい」と次回開催に向けた思いを熱く語っていた。

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