ドキュメンタリー映画 建築家
ドキュメンタリー映画 建築家
建築家 ドキュメンタリー映画
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デザインや建築を学ぶ学生にとって間違いなく刺激になるドキュメンタリー映画『建築と時間と妹島和世』がユーロスペースで公開になる。妹島和世(せじまかずよ)は、金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手掛けた建築家で、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を日本人女性で初めて受賞した人物。

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本作は、妹島が大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計、建築していく様子を記録したドキュメンタリー映画だ。監督・撮影はドキュメンタリー映像に強く著名な建築作品の撮影でも知られる写真家のホンマタカシで、妹島が構想から完成に至る3年6か月を描いている。

ここではアトリエや現場での妹島の様子とともに、建築物との向き合い方、考え方が語られる。従来の日本の建築家にありがちな哲学的でストイックなイメージとは異なり、可憐なファッションを身に纏い(でも現場ではちゃんとヘルメットを被っている!)、環境との調和や校舎を使う学生たちのことを考えながら自然体で模型を愛でる姿に、なぜかホッとする。

「地形を設計する。風景を建築する。」というキャッチが付けられている。新校舎が完成していく様子を定点で早送りして見せるシーンは、写真家らしい一瞬を切り取ったコマ送り映像のようでもあり、見方によってはあたかもストップアニメーションのようでもあり、妹島の考える建築がその地に生える生き物であることを教えてくれる。

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そんな完成に至る時間と空間の変化を盛り上げているのが、 石若駿が書き下ろしたサウンドトラック。彼は東京芸術大学音楽学部で同級生のKing Gnuのリーダー常田大希と親交が深く、King Gnuの前身であるSrv.Vinciの元メンバー。くるりのサポートメンバーとしても知られ、彼のスタイリッシュで前衛的な新プロジェクトAnswer to Rememberも絶好調と、これからの日本を背負う世界に誇るドラマーで、こちらも大注目だ。

世界に誇る日本の建築家の考え方と、スタイリッシュなサウンドのコラボレーション。60分あっという間に違いない。10月3日よりロードショー上映される。(文:fy7d)