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『獄(ひとや)に咲く花』前田倫良×近衛はな インタビュー

獄(ひとや)に咲く花』前田倫良×近衛はな インタビュー

 

父(目黒祐樹)との共演は得難い経験(近衛)
エネルギッシュに時代を走り抜けた若者を演じた(前田)

  • 時代劇がブームとなる今、また1つ、激動の時代を懸命に生きた者たちの人間ドラマが誕生した。それが幕末の指導者・吉田松陰の知られざる恋を描いた『獄(ひとや)に咲く花』だ。
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  • 時は幕末。長州藩には士分のための“野山獄”という牢獄があった。そこは刑期もなく、長く収監される者ばかりがおり、ひとたび、ここに入ると、生きて出られた者はほとんどいないと言われていた。収監されている囚人も男ばかり。だが、そこに1人、高須久という女囚も混じっていた。

    ある日、江戸から護送されてきたのが吉田寅次郎なる人物。後に吉田松陰と呼ばれるこの男は、持ち前の前向きな姿勢で、何ひとつ希望を見いだせなかった囚人たちを変えていく。そして久も、いつしか熱い心をもった寅次郎に恋心を抱いていく。

    この映画で主人公の寅次郎を演じているのは、同じく幕末の長州藩をモチーフにした『長州ファイブ』の前田倫良。相手役の高須久を演じるのは、俳優・目黒祐樹の娘で、NHKドラマスペシャル『白洲次郎』では脚本家デビューも果たした近衛はな。2人に互いの印象から撮影裏話までを語ってもらった。

    [動画]『獄(ひとや)に咲く花』 前田倫良×近衛はな インタビュー
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  • ──まずは、お互いの第一印象をお聞かせ下さい。
  • 前田:きちっとした人だなっていう印象があって(笑)。一方で、すごくフワッとした、漂っているような雰囲気は、最初からすごく感じていました。
    近衛:私はすごく安心しました。「あ、良かった前田さん」って感じで、いきなり親しみがわいたっていうとおかしいですけど、脚本を読ませていただいていて、「松陰先生って、どんな人なんだろう」って想像を膨らませているときに、撮影所でお会いして。なんか松陰先生だってすごく信じられる方だなって思って安心したんです。
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  • ──では、脚本を読まれたときには、どんな吉田松陰像を思い浮かべた?
  • 近衛:ものすごく熱い人。熱くてハートが温かくて、人が好きで。暗い牢獄をガラッと変えてしまえるような存在感がある人だと思いました。
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  • ──前田さんと会ったときに、そんな想像と重なった?
  • 近衛:優しそうだし熱い印象があって、何となくそういう風に思いました。
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  • ──よく夫婦の間では、最初の印象と結婚してからでは違うということを聞きますが、撮影が終わった今、最初の印象と変わりましたか?
  • 前田:はい、すごく強い人でした。
    近衛:(笑)
    前田:あ、強いって芯がですよ(笑)。普段は女性っぽい雰囲気が漂っているんですが、ちょこちょこ出てくるサバサバしてスカッとしたところが、最初の印象と違って、僕より全然強いのかなって思いました(笑)。
    近衛:女は強いですよ、一般的に(笑)。私の方は熱くて、こせこせしないで、本当に温かい人って印象はそのままでした。でも、本人にそれを言うと、「全然違うよ」って仰るので、本当はどうなのか、わからないんですけど。
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  • ──それぞれ実在の人物を演じています。前田さんは吉田松陰。近衛さんは誰も知らなかったけど、実在した女性。演じるに当たって、どんなことに気をつけましたか?
  • 前田:吉田松陰は日本人なら誰もが知っているような方で、教科書にも載っているし資料もたくさんあって、多くの人の頭の中で吉田松陰像ができあがっている部分があると思う。でも、それを演じたかったわけではない。台本を読んでも“松陰”としてではなく、通称の“寅次郎”という名で出ていますし、1人の若者がエネルギッシュに時代を駆け抜け、結果、それが吉田松陰という人物だったんだと。そんな風に見えたらいいなと思って取り組みました。
    近衛:私の演じた高須久は、意外と資料が残っているんです。でも私は、この話をいただくまで、まったく彼女のことを知らなくて。男性ばかりの牢獄に、たった1人、女性の囚人がいるという、ちょっと信じられない状況を知りビックリしました。でもそれは、逆にすごくチャレンジングな役だと思えて。だから、結婚して、その後、旦那様を先に亡くし、1人牢獄に入っている。しかも、牢獄から出ることはないだろうって思っている彼女の気持ちから、はみ出さないように演じようと考えました。撮影期間中はずっと、高須久という人物を生きられるように気をつけていて。そのために、役作りの一環でお寺にこもったりしました。
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  • ──お寺にこもった?
  • 近衛:はい。やっぱり、それだけの孤独さを普段あまり味わったことがないので、10日ほど……。
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  • ──こもることで、どう変わってくる?
  • 近衛:ガチャガチャした日常から、ちょっと離れたところに行って、いろいろなことを考えたり、味わったりしてみたかったんです。
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  • ──近衛さんは、この映画でお父さんの目黒祐樹さんと共演しました。その感想は? また、前田さんから見て、近衛さん親子はどんな風に見えましたか?
  • 近衛:父とこういう形で共演させていただくことは、考えてみると得難い経験で、すごく幸せなことだと思うんです。ただ、現場での私は役のことで精一杯だったし、父が演じている牢獄を司る“司獄”という役とは、馴れ馴れしくする間柄でもなかったので、結構、よそよそしかったのではないかと思います。
    前田:現場では2人で話したりとか、そういうシーンをあまり見たことがないですね。2人での撮影シーンも、そんなにないし、「親子じゃない」って言われれば、それで納得するくらいの距離感がありました。ただ、たまに撮影所から帰るときに2人が並んで歩いているのを見ると、「あ、親子だ」って思って、ちょっとホッとしたこともあります。
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  • ──濃厚なラブシーンとかなくて良かったですね。
  • 前田:そうですね。あったら、いじわるされていたかもしれない(笑)。
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  • ──2人にまつわる撮影中のエピソードがあれば教えてください。
  • 前田:1か月ちょっとの撮影期間、スケジュールがきつかったから、帰る時間とかも全然バラバラだったんですけど、1回だけ2人でお店に行き、それまでの撮影を振り返って、あーだ、こーだと話し合ったのが印象に残っています。
    近衛:やっぱり、最初に脚本を読んだときの印象と、監督が現場で指示していることとが意外と違っていて、ビックリしていたんです。
    前田:監督のイメージするものが、自分たちの想像を超えていて。最初は頑張って1週間くらいやっていたのですが、ちょっとガス抜きをしたくなり、2人で飲みに行って、「このシーンはどう思っている? あのシーンはどう?」って話をしたり。
    近衛:たった1行のセリフでも、いろいろな意味があったりして。
    前田:お互いの役も、最初は距離を置いているという設定だったので、あんまり役のことについて話すことがなかった。けど、そこでいろいろと話して、吹っ切ることができ、すごく良い時間だったなと思いました。
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  • ──どんなお店に行ったんですか?
  • 2人:立ち飲み屋です。
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  • ──立ち飲み屋?
  • 2人:(笑)
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  • ──なんで、立ち飲み屋に?
  • 前田:ホテルのそばにあったので、どこでもいいからと、ちょっと飲んで。
    近衛:焼き鳥とかをつまみながら。
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  • ──近衛さんは立ち飲み屋とかによく行かれるんですか?
  • 近衛:ええ、それなりに。
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  • ──そうなんですか!?
  • 近衛:行きますよ。行かなそうですか?
    ──意外と似合いそうですよね。
    近衛:似合うと言われたのもはじめてで、何か妙な気がしますね(笑)。
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  • ──では最後に、今後の抱負をお聞かせ下さい。
  • 前田:どんな役でも今は、やりたくて仕方がない状態です。もらった役の人物像を探しているときが1番楽しい仕事なので、いろいろな人になりきって、その作品のなかで生きることがすごく楽しみです。だから今は「こういう役をやりたい」というより、いろいろな監督や共演者とたくさんの作品を作っていきたいと思っています。
    近衛:まずは、女優として頑張っていきたいですね。今はまだまだですが、将来的には、「近衛はなにこの役を演じさせたら、一体どうなるだろう?」と、みんなが思ってくれるような、そういう女優さんを目指したいと思います。

(2010/4/13)

前田倫良

まえだ・みちよし
1976年生まれ、山口県出身。1995年に渡米し、ロヨラ大学にて学ぶ。1999年に帰国後、舞台を中心に映画、テレビなどで活躍。2006年に5人の長州藩士の青春を描いた『長州ファイブ』で長州五傑の1人・遠藤謹助を演じた。本作では役に徹するため、10キロの減量に挑戦した。

 

近衛はな

このえ・はな
1980年生まれ、東京都出身。父は目黒祐樹、母は江夏夕子、伯父は松方弘樹という俳優一家に生まれる。NHK教育テレビの教育番組の司会としてデビュー後、映画、テレビなどで活躍。2009年のNHKドラマスペシャル『白洲次郎』では脚本家としてもデビューを果たしている。

 

動画マーク

前田倫良、近衛はな

前田倫良、近衛はな

前田倫良、近衛はな

 

『獄(ひとや)に咲く花』
2010年4月10日より有楽町スバル座ほかにて全国公開映画『獄(ひとや)に咲く花』場面写真

(C) 2010『獄に咲く花』製作委員会
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映画『獄(ひとや)に咲く花』場面写真

映画『獄(ひとや)に咲く花』場面写真

映画『獄(ひとや)に咲く花』場面写真