小向美奈子

グラビアアイドルから女優へ、新しい自分を発見しながら成長中

 

『花と蛇3』小向美奈子 インタビュー

『花と蛇3』小向美奈子 インタビュー

 

ストリップのときもそうですが
自分で決めたことなので迷いはありませんでした

  • 団鬼六が昭和37年(1962年)に発表した官能小説の古典「花と蛇」。1974年に谷ナオミ主演の『花と蛇』として映画化されて以来、今回で8回目の映画化となるのが『花と蛇3』だ。

    近年では、杉本彩主演で作られた「花と蛇」(04年)、「花と蛇2 パリ/静子」(05年)の2作品が記憶に新しいが、その最新作となる『花と蛇3』では、杉本に代わって小向美奈子が主演をつとめている。

    グラビアアイドルとして一世を風靡し、紆余曲折を経て、今また新たな扉を開こうとしている小向。そんな彼女に、完成作を見た時の感想や、縄で縛られたときのこと。さらに、ストリップに挑戦したときの心境や、今後の抱負などについて話を聞いた。

    [動画]『花と蛇3』小向美奈子 インタビュー

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  • ──まずは完成作を見たときの感想をお聞かせください。
  • 小向:順撮りで撮影していったのですが、最後の方は(演じた)役の静子なのか、それとも小向なのか、どっちかわからないくらい。「これでいいのかな?」って思うくらいに(役に)ハマっていたのが、ちょっと恥ずかしかったですね。
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  • ──それは、どういう恥ずかしさ?
  • 小向:やっぱり縛りとか。この仕事をいただいたときに、すごく興味があったので嬉しかったんですが、現場でいろいろな縛りや絡みに挑戦して、恥ずかしかったというか。
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  • ──具体的には?
  • 小向:完成作を見てみると結構インパクトがあって、思い出すとビックリです。「こうなっちゃってたんだ」って。35ミリ(のフィルム)で撮っていたんで、現場にモニターが置かれてなく、どんな風に映っているかがわからず、見るのが楽しみで仕方なかったんですね。でも実際には、やはり現場とは違って、自分ではこう映っていると思ったものが、もっとすごい色で映ってて(笑)。
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  • ──静子という役を演じるにあたって監督からは何か言われました?
  • 小向:「静子という人物はすごくおとなしい女の子で、お嬢様のような暮らし方をしてきたから、まず座り方から気をつけて」と。監督はお父さんみたいな人で、普段は面白いことを言ったりとか、そういう感じなんです。「おい、ちょっと足閉じろよ」と現場で言われて。普通に座ってるつもりでも、足が開いてたりしていて(笑)。
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  • ──演じてみて大変だったことは?
  • 小向:監督から求められたのが表情と動きだったんですが、セリフがほとんどない役なので難しかったですね。気をつけていても、少し明るく喋ってしまったりとか。人との会話でも、脅えた感じにしてくれって言われたり、もう1つ違うのをやってみてと言われたり。いろいろと挑戦しましたが、難しかったです。
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  • ──監督は厳しいタイプ?
  • 小向:厳しいと言えば厳しい方だと思うんですが、ある意味すごく大変だったことがあって。フィルムでの撮影なので、音声はアフレコなんです。その場の音が使われないので、本番中も監督は声を発せられるんです。それで、自分でしているシーンがあるのですが、そういうときも「もうちょっと顎をあげて」と言いながら、一緒の気持ちになって演技してくれ、「オッ、オッ、イクんだ、そこで」って言われながら演技してたり。なので、笑いをこらえるのが大変でした(笑)。
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  • ──青竹に吊られるシーンは背中がすごく反っていて痛そうでした。
  • 小向:吊されているのは一瞬ではなく、1回の吊しで何回も上げ下げされるので、最後の方は腰が砕けるほど痛くて大変でした。途中、「動かさないで!」って怒ったりして。基本的に緊縛師の有末さんが縛って下さるんですが、違う方がちょっと直したりすると「いじらないで!」って怒ってましたね。有末さんが触ってる分には痛くないんですが、ほかの方が触ると違うところまで痛くなってくるんです。
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  • ──2009年5月にストリップに挑戦。そして今回、この映画で主演しています。その時々に、心の中に迷いなどありましたか?
  • 小向:ストリップのときもそうですけど、ほとんどないです。自分で決めたことだし、やりたいと思ったことでもありますし。逆にすごい舞台に立てて嬉しかったし、だから今、こうしてこの仕事ができているので、今は幸せですね。
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  • ──今、小向さんに注目が集まっています。注目されることで、ここが昔と変わったという点があれば教えてください。
  • 小向:昔と比べ、いろいろなところが変わりましたが、1番大きいのは、今は自分が好きな仕事を一生懸命できる環境にあることです。この映画にも挑戦し、また、新しい自分を見つけたって感じですね。
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  • ──「新しい自分を見つけた」と仰いましたが、それはどの段階で実感したのでしょうか?
  • 小向:出演オファーが来たときは、すごく嬉しい反面、演じられるかどうか、期待に応えられるかどうかが本当にわからない状態でした。それが、自分なりに静子を演じていく上で、静子と共にどんどん花開いていった感じです。
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  • ──最後に、今後の抱負や夢を教えてください。
  • 小向:いろいろなことに挑戦していきたいですね。今までも、そういうことを言ってきたかも知れませんが、実現できていなかった。それを、今度こそ実現できるように、仕事でもプライベートでも、目の前にある仕事をきちんとこなしていきたいです。
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  • ──いろいろって、例えば何でしょう?
  • 小向:今は、来た仕事をこなすことしかできないんです。
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  • ──ではプライベートで、海外に行きたいとか、趣味を極めたいとか、免許を取りたいとか、そういうのはあります?
  • 小向:昔、「免許を絶対取る」って言ってたんですけど、それは諦めて。プライベートですか、何でしょう? それは言えないですね(笑)。

(2010/8/19)

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小向美奈子

こむかい・みなこ
1985年生まれ。15歳で清純派グラビアアイドルとしてデビュー。2001年にはフジテレビビジュアルクイーンの一員に選出される。その後、バラエティ番組や映画『劇場版 爆竜戦隊アバレンジャー DELUXEアバレサマーはキンキン中!』(03)『RANBU〜艶舞剣士〜』(04)などにも出演。2009年にアイドルからストリッパーへと転身し、一躍、注目を集める。本作ではアイドル時代と違った小悪魔的で妖艶な魅力を放っている。

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小向美奈子

『花と蛇3』場面

『花と蛇3』場面
『花と蛇3』場面
 『花と蛇3』
2010年8月28日より銀座シネパトスほかにて全国公開
(C) 2010東映ビデオ株式会社

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