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(2016年 1月 15日)

【映画作りの舞台裏】中編/森田監督が最も信頼していた若手、松山ケンイチと北川景子の主演作ができるまで

『中編/森田監督が最も信頼していた若手、松山ケンイチと北川景子の主演作ができるまで』
『の・ようなもの のようなもの』
(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

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『中編/森田監督が最も信頼していた若手、松山ケンイチと北川景子の主演作ができるまで』
杉山泰一監督(右)と故・森田芳光監督夫人でもある三沢和子プロデューサー(左)

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[ムビコレNEWS]  (…前編より続く)

森田監督の感性は
DNAに組み込まれているよう


2011年の暮れに森田芳光監督が急逝してから丸4年。この冬、1981年の森田監督の劇場デビュー作『の・ようなもの』の35年ぶりの続編『の・ようなもの のようなもの』が公開される。メガホンを執るのは『の・ようなもの』以降30年の間、森田監督のもとで助監督・監督補をつとめ、本作が劇場映画初監督となる杉山泰一氏。プロデューサーは森田芳光夫人であり、初期から森田監督作に携わり、多数の森田作品をプロデュースしてきた三沢和子氏だ。両人に新作『の・ようなもの のようなもの』の製作秘話や森田監督への思いなど、存分に語ってもらった。

【映画作りの舞台裏】前編/森田監督が最も信頼していた若手、松山ケンイチと北川景子の主演作ができるまで

杉山監督は新作『の・ようなもの のようなもの』に取り掛かるとき、「『の・ようなもの』はわりとポップに落語家の世界を紹介する内容だったけど、今回は同じことをやってもダメだし、僕はどっちみちポップにはできない」と思ったという。そこで、映画の物語そのものを落語の小噺のような展開にしてみようと考えついたのだとか。

新作は愉快で楽しく、ホロッとさせる人情もあり、松山ケンイチが主演のせいか『僕達急行 A列車で行こう』を彷彿とさせる浮世離れした部分も感じるものの、ほっこりとするドラマに仕上がっている。そして、具体的に何がどうということではなく、とても森田芳光監督作の空気が感じられる。“模倣”というわけではなく、森田監督作の匂いに包まれているような感覚に満ちているのだ。

三沢氏は「私は森田のことは意識せず、『杉山作品に』と言ったけど、キャストとスタッフがみな森田組ですから。それぞれの想いがフィルムに焼きついたような不思議なパワーを感じます」と語る。

杉山監督に、森田作品を彷彿とさせると言われると複雑な心境に……?と尋ねると「いや、嬉しいですよ。でも、ある種、当たり前だと思ってます。30年間付き合ってたわけだから。30年間で16本も助監督やっていたのは日本映画界でも珍しいんじゃないかな。

杉山監督曰く、もはや自分には森田監督の要素がDNAに入り込んでるようだという。「森田監督の感性は自分も面白いと思うところと、なんじゃこりゃ!?って思うところがある」と杉山監督が言うものだから、思わず「杉山監督も理解できないところがあったんですか!? なんだか安心しました(笑)」と突っ込んでしまったが、独特の森田監督の演出には最後の最後までわからないものもあったのだそうだ。「でも、森田監督のそういった部分まで自分の中に入り込んでいると思うようになりました。例えば、今回の作品の金魚鉢のシーンとか、やるなら思い切ってやってみようと思えたりしましてね。森田監督は繊細なところは非常に繊細でしたけど、思い切りのいい大胆さもありますから。華厳の滝の写真については、本当はムービーで撮るつもりでしたけど、華厳の滝でムービーがNGだったので、だったら写真にしちゃおうと。結果的にそのほうが面白くなりました。森田監督もポジティブな思考で、発想の転換も速かったんですよね」。

三沢氏もまだ本作を客観的に見られないが、森田作品らしいところがあるとは感じるのだとか。「今回の作品は森田から何かを受け継いでもらったんだなと感じるところが、ところどころですが、あります(笑)」と三沢氏は言う。

また、本作にはもうひとつコンセプトがあって、それは森田監督作品にゆかりのある役者たちに出演してもらう、ということ。杉山監督が言うには、そのために、まるで落語のお題のようにストーリーを組み立てていったところもあるのだとか。

主演は前述の松山ケンイチと、北川景子ですぐに決まった。森田監督が若手で一番信頼していた役者であり、志ん田(しんでん)も夕美も松山と北川にぴったりの役どころだからだ。生前に森田監督が2人を主演に映画を撮ってキャンペーンに行こうと声をかけていたそうで、そのことが三沢氏の頭にあり、松山も北川もそのことを覚えていたのだ。三沢氏は「2人には迷いなくお願いした、というか、断られたらどうしようかと思いました。北川さんは、今ではデキる女やかっこいい役どころが多いけど、この作品では『間宮兄弟』の夕美ちゃんに戻ってもらって嬉しかったです」と目を細める。

重要な役どころである志ん魚演じる伊藤克信については、三沢氏は可笑しげに笑いながら愚痴を言ってくれた。「もちろん伊藤さんは初めての会のときから、あなたには出てもらうからスケジュールを空けるようにと言っておいたんです。それなのに、松山さんよりもスケジュールを空けるのが難しかったんです。あの人は競輪の予想やなんやかやで一年中忙しいので。劇中で志ん魚を高座に引っ張り出すのが大変なのとまったく一緒! 私たちが伊藤さんを映画に出そうと必死だったんですから(笑)」。

伊藤氏がはぐらかしているようすが目に浮かぶようで、映画と現場がシンクロしている状況にまでほっこりさせられてしまう。(後編へ続く…)(文:入江奈々/ライター)

【映画作りの舞台裏】後編/森田監督が最も信頼していた若手、松山ケンイチと北川景子の主演作ができるまで

『の・ようなもの のようなもの』は1月16日より公開される。

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