10日間で約20億! 木村拓哉主演作が絶好調でシリーズ化に期待

#マスカレード・ホテル#映画興収レポート

『マスカレード・ホテル』
(C)2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 (C)東野圭吾/集英社
『マスカレード・ホテル』
(C)2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 (C)東野圭吾/集英社

【映画興収レポート】2019年1月のまとめ

1月公開作の1位は『マスカレード・ホテル』。公開後10日間で興収18.9億円をあげた。連続殺人事件を解明するためにホテルに潜入したエリート刑事(木村拓哉)と、彼に協力する一流ホテルマン(長澤まさみ)の活躍を描く。小日向文世、渡部篤郎らが木村と共に事件解明にあたる刑事、前田敦子、菜々緒、松たか子らが素性の知れない宿泊客に扮している。

木村拓哉×長澤まさみ『マスカレード・ホテル』公開7日で動員100万人突破!

 製作はフジテレビだが、木村など出演者は他局のバラエティ番組にも積極的に出演。フジテレビ『ホンマでっか!?TV』『全力!脱力タイムズ』、日本テレビ『ザ!鉄腕!DASH!!』、TBS『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』、テレビ朝日『帰れマンデーみっけ隊!!』などに出演してPRに務めた。

東野圭吾原作の映画化は昨年3本が公開。『祈りの幕が下りる時』(興収15.9億円)と『ラプラスの魔女』(13.8億円)が興収10億円超えのヒットとなったが、『人魚の眠る家』は興収10億円に届かなかった。今年は本作の他、『パラレルワールド・ラブストーリー』(主演・玉森裕太)が5月に控える。一方、木村拓哉主演映画としては昨年の『検察側の罪人』に続く大ヒットとなった。

 『マスカレード・ホテル』は原作シリーズ1作目で、2作目『マスカレード・イブ』、3作目『マスカレード・ナイト』が発刊されている。映画もシリーズ化へ期待がふくらむ。

2位は『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly』(11.7億円)。ビジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の最終ルート『Heaven’s Feel』を3部作でアニメ化する2作目。手にした者の願いを叶える万能の願望機「聖杯」をめぐる物語を描く。1作目は17年に公開され、14.5億円を記録。2作目も1作目に迫るヒットとなっている。

3位『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』(7.1億円)はスクールアイドル『ラブライブ!』の新シリーズの劇場版。私立浦の星女学院に通う9人で結成された「Aqours」が、統廃合の危機にさらされた学園を救うべく、スクールアイドルの祭典「ラブライブ!」に挑む。『ラブライブ!』の劇場版は15年に公開され、28.4億円の大ヒット。本作は『ラブライブ!』ほどの爆発的なヒットにはなっていない。

なお、『ボヘミアン・ラプソディ』は1月27日時点で興収104.6億円を記録。アカデミー賞作品賞ほか5部門でノミネートされた話題性もあり、引き続き落ちの少ない興行となっている。(文:相良智弘/フリーライター)

[1月公開作ランキング]
1位『マスカレード・ホテル』18.9億円
2位『劇場版 Fate/stay night Heaven’s Feel II. lost butterfly』11.7億円
3位『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』7.1億円
(1月27日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。