少女に向けられた銃口の理由とは? 衝撃的な『テルマ』冒頭映像が解禁

#テルマ

(C) PaalAudestad/Motlys
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世界の映画祭で絶賛された北欧ホラー『テルマ』から、愛娘に向かって静かに銃口をかまえる父親の姿が映し出された、衝撃的な冒頭映像が解禁となった。父親の行動の理由とは? 愛する娘に何が起こっているのか? 未だ全貌が謎のヴェールに包まれている本作。その後の展開を期待させる映像だ。

[動画]少女に向けられた銃口の理由とは? 北欧ホラー映画『テルマ』衝撃の冒頭映像

ノルウェーの人里離れた田舎町で、信仰心が深く抑圧的な両親の元で育った少女テルマには幼少期の記憶がなかった。オスロの大学に通うため1人暮らしを始めたテルマは、同級生のアンニャと初めての恋におちる。しかし、それは封印されたはずの「恐ろしい力」を解放するスイッチだった。彼女は不可解な発作に襲われるようになり、その度に周りで不気味な出来事が起こる。そんな中、アンニャが忽然と姿を消してしまう。はたして、テルマの発作とアンニャ失踪の関係は? 両親が隠し続けてきたテルマの悲しき過去が明かされる時、自分すら知らない“本当の自分”が目覚め始める。

監督と脚本をつとめるのは、長編映画の監督デビューからわずか4作ながら、カンヌを始めとする世界で権威ある映画祭の常連となり、数々の賞に輝き、今や北欧を代表する監督となったヨアキム・トリアー。ラース・フォン・トリアー監督を親類に持ち、これまでは人間の抱えるさまざまな問題に真摯に向き合ったヒューマンドラマを描いてきた。本作は、各国で上映されるや否や話題を呼び、第90回アカデミー賞&第75回ゴールデングローブ賞の外国語映画賞ノルウェー代表作品に選ばれ、アメリカではリメイクも決定するなど、今後の動向に要注目の作品だ。

トリアー監督は「本作のインスピレーションを受けたものの1つに、僕が生まれ育ったノルウェーのおとぎ話がある。1800年代中頃に書かれたおとぎ話はグロテスクなものが流行っていて、デンマークの作家アンデルセンにも見られるように北欧の神話は人間が自然にどのように関わっているかが描かれていた。森に秘められた神秘とか、自然、動物、そういったものも『テルマ』の一部になっている。だから雪が多く、氷に閉ざされた場所がこの物語を語るにふさわしい場所となると考えたんだ」と語っている。

主人公テルマを演じるのは、ノルウェーで子役から活躍していたエイリ・ハーボー。ヨアキム監督が1000人以上の役者の中から見つけた逸材で、敬虔な信仰心と初めて覚えた欲望に引き裂かれながら、自分の中に眠っていた“恐ろしい力”と向き合うテルマを繊細かつ鮮烈に演じ、本作でノルウェーのアカデミー賞にあたるアマンダ賞にノミネートされる。2018年にはべルリン国際映画祭シューティング・スター賞を受賞するなど、ヨーロッパで最も期待されている若手女優の1人となった。

この度、解禁となった本編映像は、テルマの衝撃的な過去に迫るものになっている。ある冬の日、鹿狩りに出かけた父トロン(ヘンリク・ラファエルソン)と幼き日のテルマ。一面凍った湖を歩き、氷の下の魚の姿に好奇心を示し微笑むテルマだが、トロンの表情は固いまま。雪深い森林で1頭の鹿を見つけた親子。テルマは息をひそめ父親が銃で仕留めるのを待つが、いつしか銃口はテルマへと静かに向けられていた。

『テルマ』は10月20日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開となる。

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