世界中で物議! 女性が“子を産む道具”とされる世界…衝撃のディストピア物語に釘付け

#海外ドラマ

『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
(C)2018 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved.
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
(C)2018 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved.

各地で次々と桜が満開となり、ようやく身も心も軽くなる季節へと突入した。そこで今回は、3月21日から27日のHulu週間ランキングにおいて花を咲かせている人気作をピックアップ。

まず先週に引き続き首位をキープしているのは、『ウォーキング・デッド』。この作品の名前を挙げてからランキング紹介をする流れが定番化しつつあるほど、相変わらずの強さをみせている。続いて2位にランクインしたのは、人気アニメ『名探偵コナン』。これまでも安定してトップ10入りしていたものの、今回急上昇した背景には、劇場版最新作『名探偵コナン ゼロの執行人』が4月13日からの公開を控えていることが後押ししたと考えられる。

そんななか、今回ムビコレが取り上げるのは、10位の『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』。2月28日より独占配信がスタートしたHuluのオリジナルドラマだ。エミー賞の主要部門を制覇するだけでなく、ゴールデングローブ賞のテレビシリーズドラマ部門においても作品賞と主演女優賞を受賞するなど、賞レースを席巻した作品として配信前から大きな話題となっていた。

富裕な夫婦と彼女の3人で執り行う儀式とは? ディストピア・ドラマ『ハンドメイズ・テイル〜』が映し出す社会への反発

しかし、注目を集めているのはそれだけではなく、世界中で物議を醸した衝撃的なテーマであることが理由として挙げられるだろう。舞台となるのは、環境汚染により少子化が問題となっている世界。そこでは、 妊娠ができる健康な身体を持つ女性は子どもを産むための道具とされ、上流階級の夫婦のもとに侍女として送り込まれることが法律で決定していたのだった。名前も家族も人権もすべてを奪われた彼女たちの身に一体何が起こっているのか。そして、そのなかで主人公がどのようにして生き抜こうとしているのかが力強く描かれている。

前半は謎が多く、静かなはじまりとなっているが、徐々にさまざまな事実が明らかとなり、息をのむような展開の連続にはエピソードを重ねるごとにどんどんと引き込まれていく。子どもを授かるための“儀式”など、ショッキングなシーンもいくつかあるが、この作品には女性の権利に対する警鐘も含んでいるといわれている。そのため、30~40代の女性視聴者からの人気が高い傾向にあるというが、全体で見ると視聴者数の男女比はほぼ半々となっており、幅広い層から支持を得ている作品となっているようだ。

現在、Huluではシーズン1の第7話まで配信されているが、後半ではいったいなぜこのような事態に陥ってしまったのかという真相が明かされるだけでなく、主人公とは別の視点からも描かれており、ますます目が離せない展開となっている。シーズン最終話となる10話に向けてさらなるランクアップが期待されるところだ。(文:志村昌美/ライター)

【Hulu 3月21日〜27日の週間ランキング/総合】
1位『ウォーキング・デッド』
2位『名探偵コナン』
3位『徳井と後藤と芳しの指原が今夜くらべてみました』
4位『anone』
5位『ポプテピピック』
6位『トドメのパラレル』
7位『ウェントワース女子刑務所』
8位『七つの大罪 戒めの復活』
9位『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』
10位『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』

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