「いつ命を失ってもおかしくない」デスマッチファイター葛西純が語る“誇り”と“不安”

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インタビューに応じる葛西純
インタビューに応じる葛西純

葛西純、46歳。職業=デスマッチファイター

「デスマッチプロレス」の第一人者であり、“クレイジーモンキー”の異名を持つデスマッチファイター・葛西純を追ったドキュメンタリー『狂猿』が5月28日より全国公開。葛西の人気の秘密と素顔に迫るインタビューが公開された。

「体張って命削っている」自負と不安の狭間で/『狂猿』葛西純インタビュー

本作では、首と腰のヘルニアによる長期欠場、復帰戦に向けての調整の日々を1年間に渡り密着。葛西本人、家族、盟友、そしてライバルたちの証言も交え、デスマッチと共に歩んできた葛西の人生の軌跡と、プロレスへの思いを浮かび上がらせていく。

カメラの前でプライベートを惜しげもなく披露しているだけあって、「監督が怖い人だったらイヤだなぁと思っていた」など、インタビューでの葛西の言葉は実に率直。ドキュメンタリー撮影を引き受けたのも、プロレス、デスマッチというカテゴリーの存在を少しでも知ってもらいたかったからだと明かす。

しかし「Death」(死)というだけあって試合での身体へのダメージは相当なもの。「大ケガして、二度とリングに上がれない体になって、いつ命を失ってもおかしくない」けれど、「自分の好きなことで子どもを養って、家族を養ってメシを食わしてるっていう誇り」もある。「なんか難しいですよね」という言葉に、リング上で見せる過激なパフォーマンスの裏にある、本人にしかわからない不安と自負の葛藤がにじむ。

そんな思いがありながらも、復帰戦に向けて調整を続けてきた葛西。だがコロナ禍がプロレス興行をも襲う。緊急事態宣言明けの2020年6月10日、葛西の所属する団体「FREEDOMS」はまだどの団体も行っていなかった有観客興行の開催を決定。この日が葛西の復帰戦となったが、そこに広がっていたのはこれまでとは全く違う光景。そしてドキュメンタリー自体も、葛西本人が想像していたのとは全く違うエンディングになった。

「川口潤監督が、この約1年にわたって、葛西純の私生活やリング上を追いかけて下さったんですけど、監督が1年間撮り続けた映像を駆使して作ったエンディングとしては100点満点だったかなと、見終わって感じました」 葛西純のインタビュー全文はこちら