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『2重螺旋の恋人』ジェレミー・レニエ インタビュー

倒錯的で官能的な役作りのために仏人スターが参考にした映画とは?

『2重螺旋の恋人』ジェレミー・レニエ インタビュー
私たちは誰もが複数の面を持っていて、それを使い分けている

『2重螺旋(らせん)の恋人』
2018年8月4日より全国公開
(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - PLAYTIME - FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU
男と女の心理サスペンスを手がけたら右に出る者はいない映画作家、フランソワ・オゾン。穏やかな恋人とその双子の兄で傲慢で挑発的な男との間で揺れ動き、迷宮へと迷い込む女性の欲望と幻想を描いた『2重螺旋の恋人』が、8月4日より公開される。

本作で、双子の精神分析医のポールとルイという正反対の2人を演じたジェレミー・レニエに話を聞いた。


──オゾン監督とは『クリミナル・ラヴァーズ』『しあわせの雨傘』でもお仕事されていますね。再び組んだ感想は?

『2重螺旋(らせん)の恋人』
(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - PLAYTIME - FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU
レニエ:エロティックスリラーである点に興奮させられました。双子を演じるのが面白いと思ったのです。20年前から知っているフランソワと新たに仕事をするという魅力もありました。

──容姿が全く同じだけれども、正反対の性格を持つ2つの役(暴力的なルイ・温厚なポール)を演じています。特にルイを演じる際に注意された点はありますか?

レニエ:ルイを演じるのはとてもデリケートでした。どうしたら大げさな演技になりすぎず、軽蔑や傲慢に陥らないようにできるのか? 最終的にポールはルイよりも2重性を持っていることが分かります。偽善者ではありませんが、ポールも規則に従って行動しています……。私たちは誰もが複数の面を持っており、誰と一緒にいるかによって、それを多少なりとも使い分けているのです。

──オゾン監督にとっても新境地を切り開くような作品だと思います。とても謎めいた本作について、あなたはどのように解釈していますか?

『2重螺旋(らせん)の恋人』
(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - PLAYTIME - FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU
レニエ:この作品は本物の愛の物語を語っており、カップルにおける本質的な問いかけをしています。どのように他者を想像し、相手に何を期待するのか? どこまで相手の秘密を受け入れるのか、その逆に内面に隠されているものを見つけ出そうとするのか? この作品は、罪悪感を抱くか否かは別にして、ファンタズムや性の自由を受け入れるかについても語っています。脚本を読んだ時、ポールとルイは1人の女性にとって完璧な男性のイメージを2人で表現していると思いました。ポールは注意深く話を聞き、優しくて安心を抱かせます。頼り甲斐があり、父性的な指導者で知識人です。一方、ルイはより動物的で傲慢で暴力的で反抗的であり、旺盛なセクシャリティーの持ち主です。ポールとルイは正反対の男性の模範ですが、それぞれがクロエの正当な欲求に彼らなりの方法で答えているのです。

──非常に背徳的で官能的な作品でもありますね。

レニエ:ルイとクロエの支配関係のために『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を見て 、それほど時代遅れになっていない『ナインハーフ』を見直しましたが、それは知的な方法で女性を関係に導く、倒錯的で優しいルイの役のためでした。僕自身はルイを冷たくて厳しい人物にはしたくありませんでした。倒錯は2人で行うものなのです。
 ルイとクロエの間には逆転する力関係があると言えるでしょう。彼女が彼に答えようとしないと決めた時、ルイは動揺して恋に落ちます。最終的にルイはポールよりも脆いのです。

(2018/08/02)


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ジェレミー・レニエ
Jeremie Renier

1981年1月6日生まれ、ベルギーのブリュッセル出身。『イゴールの約束』(96年)で頭角を現し、第58回カンヌ国際映画祭のパルム・ドール受賞作『ある子供』(05年)でさらなる注目を集める。主な出演作は、『最後のマイ・ウェイ』(12年)、『クリミナル・ラヴァーズ』(99年)、『しあわせの雨傘』(10年)、『SAINT LAURENT/サンローラン』(14年)、『夏時間の庭』(08)、『約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語』(09)、『午後8時の訪問者』、『エタニティ 永遠の花たちへ』(共に16年)など。

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