理解したくないのに分かってしまう。美人女優が語る女の業
松本:映画の脚本を読ませていただいた時に、原作と映画の脚本で描かれる夏原の違いを感じました。原作では、ママ友とのエピソードがあったりと、大人になってからの夏原がメインで描かれていました。しかし映画版では、大学という狭いコミュニティーの中で立ち振る舞う夏原が描かれていました。だからこそ、映画の脚本に描かれた夏原の方が、女としては理解できるなと思いましたね。
松本:女性ってグループを作りたがるじゃないですか。わたし自身は大学には行っていないのですが、小中高と学生を経験した中で、同じくグループを作るという経験はあります。そういう部分が描かれていたからこそ、映画の中の夏原の人間性というのが明確に見えてきて、面白いなと思いました。本当は分かりたくなのですが、女として分かってしまう、というようなことはありましたね。
松本:そもそも夏原って(私立の一貫校に)外部から大学入学したのに“内部生”的な存在となっていった人で、そういう意味ではすごくガッツのある女性ですよね。でも私自身は「マウンティング? ああ面倒くさい、やだやだ」と思うタイプなんです。
1984年2月25日、鳥取県出身。2007年『仮面ライダー電王』で女優デビュー。『腐女子彼女。』(09年)で映画初主演を飾り、映画やドラマに多数出演。映画の主な出演作に『ペコロスの母に会いに行く』(13年)、『はなればなれに』(14年)、『駆込み女と駆出し男』(15年)、『GONIN サーガ』(15年)、『×××KISS KISS KISS』(15年)、『ディアーディアー』(15年)、『屋根裏の散歩者』(16年)、『無伴奏』(16年)などがある。