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『武士の献立』高良健吾インタビュー

初めての時代劇出演や役者業について想いを語る

『武士の献立』高良健吾インタビュー
役と自分との共通点にはあまり興味がないんです

江戸時代、刀ではなく包丁で藩に仕えた“包丁侍”と呼ばれるお役目があった。加賀藩お抱えの料理人・舟木伝内と跡取り息子の安信は、加賀のお家騒動を料理の腕ともてなしの心で乗り越え、当時の献立を記した「料理無言抄」を残した。実在した舟木親子を題材に、夫婦愛や家族の絆を描いたオリジナル脚本を映画化したのが『武士の献立』だ。

物語の中心となるのは、優れた味覚と料理の腕を買われて舟木家に嫁いだバツイチの春と料理が苦手な安信の若夫婦。兄の急死により剣術をあきらめて料理の道へ進むことになった安信は、春に包丁捌きを一から習い腕を上げていく。一方で、安信は親友に誘われて改革派の集会に参加するが、自分は藩主のために料理をするしかないことに無力感を抱く。春は春で、安信の秘密を知り、ひとり涙を流しながらも夫を支えていく。家族や夫婦の関係と進むべき道に悩み葛藤する安信を演じた高良健吾に、話を聞いた。


高良健吾
──初めて台本を読んだときの感想を教えてください。

高良:どうしても自分の役ばかり見てしまうので安信についての感想になりますが、彼の子どもっぽさや不器用さを感じました。ただ、安信の態度とか行動は理解できたんです。家族のため自分の夢や好きな人をあきらめなければならなかったり。春(上戸彩)との結婚も自分が望んだことではないので、そういう状況であのような態度や行動をとる気持ちはわかる気がしました。

──ご自分と共通する部分はありましたか?

高良:役と自分との共通点にはあまり興味がないんです。どんな役でも、きっと理解はできると思うんです。それは、みんなそうなんじゃないかと。ただ、今回は台詞がとても覚えやすかったのですが、それはやはり自分に近い部分があるからじゃないですかね。

──本作は高良さんにとって初の時代劇です。それが包丁侍の役でしたが、どのように感じましたか?
高良健吾

高良:侍の斬り合いは見ていて楽しいですよね。でも、それが時代劇のすべてではないですから。「加賀の誇りを料理で取り戻す」といった台詞があるのですが、相手を斬るのではなく、料理やおもてなしで誇りを取り戻す、という考えが面白いと思いました。そういう人がいたんだ、と。

──安信の気持ちがよくわかった、ということですが、安信は家業を継ぐことにしても結婚にしても友情にしてもいろいろな面でジレンマを抱えていますよね。その辺を演じることに難しさはありませんでしたか?

高良:そういうジレンマは、形は違っても現代にもありますから、そんなに難しくはなかったです。この映画は、男女の関係にしても、時代劇らしくないというか、厳しくないと思うんですよ。なにより、安信はわかりやすい人なんです。でも、人としてはわかりやすいんだけど、安信の発言はわかりにくいというか……。
 安信が最後に春に告白するシーンも、100%素直な気持ちで言っているとは思いません。素直な気持ちなんだけど、それがスラスラ出てくる人ではない。安信自身はあそこまで言わなくてもいいと思っているけれど、言わないといと伝わらないから言葉を絞り出している、というか、そんなところに安信の不器用さを感じますね。

(2013/12/12)


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高良健吾
こうら・けんご

1987年11月12日生まれ、熊本県出身。05年ドラマ『ごくせん』で俳優デビュー。映画初出演作は06年の『ハリヨの夏』。以降、『蛇にピアス』(08年)、『ソラニン』(10年)など多くの話題作に出演。また、NHK連続テレビ小説『おひさま』(11年)で主人公の夫を演じ人気を博す。『軽蔑』(11年)で第35回日本アカデミー賞新人俳優賞、第26回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞、『苦役列車』(12年)で第36回日本アカデミー賞助演男優賞を受賞。13年には、『蛇にピアス』で共演した吉高由里子との再コンビでも話題になった主演作『横道世之介』、『千年の愉楽』、『潔く柔く』、『ルームメイト』などに出演し、日本映画に欠かせない存在となっている。

2013年12月14日より全国公開
[監督・脚本]朝原雄三 [脚本]柏田道夫、山室有紀子 [出演]上戸彩、高良健吾、西田敏行、余貴美子、夏川結衣、緒形直人、成海璃子、柄本佑、鹿賀丈史 [DATA]松竹

(C) 2013「武士の献立」製作委員会

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