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『生きてるものはいないのか』石井岳龍監督インタビュー

石井聰亙改め石井岳龍監督が12年ぶりの新作映画について語る

『生きてるものはいないのか』石井岳龍監督インタビュー
石井聰亙から石井岳龍に改名。心機一転をハッキリ示したかった。

怪しい都市伝説が囁かれる病院に併設された大学。そこで、ある日突然学生たちが次々と倒れていく。そんな終末的な雰囲気で若者たちの生と死を描いた映画が『生きてるものはいないのか』だ。

本作は、突然迫り来る死という普遍的で重いテーマを描くが、脱力系のシチュエーションおよび会話劇でオフビートな世界観を展開。原作は作家・前田司郎の同名戯曲で、主演をつとめるのは『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭最優秀新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を獲得した染谷将太。

そして、本作でメガホンをとったのが『狂い咲きサンダーロード』『逆噴射家族』で知られる石井聰亙改め石井岳龍監督。『五条霊戦記 GOJOE』以来12年ぶりとなる長編映画での新たなる挑戦や映画に対する思いについて語ってもらった。

『生きてるものはいないのか』 (C) DRAGON MOUNTAIN LLC.
──まず初めに、石井聰亙から石井岳龍に改名した理由をお聞きしたいと思います。

石井:この映画は2010年の10月に撮ったのですが、その年の1月に改名しました。随分前から改名のことは考えていて、『五条霊戦記 GOJOE』を撮った後から自分の未熟さと言いますか、脚本力とか演出力とかまだまだ足りないということを痛感していたので、もう一度自分の映画力を見直したいという思いもありまして。
 それで、6年前に神戸芸術工科大学に教授として呼ばれて、なおかつ(過去作の)DVDボックスもリリースしてそれまでの仕事をまとめさせていただいて、2010年に機も熟したという感じです。心機一転ということをハッキリ示したかったということと、今後はこれをベースにガンガン行きたい、一旦リセットしたかったということですね。

──今回の作品での新たな挑戦がありましたら教えて下さい。

石井:戯曲が原作の映画化はこれまでやったことがなく、会話劇というのも初めてでした。登場人物が18人でマシンガントークを繰り広げながら劇が進行していくっていうのは、挑戦でした。
 あと、今まで私はアウトローの奴をどちらかというと主人公に選んでいましたが、今回はインナーの方を主人公にしました。しかも裏テーマがあって、全員いつかは必ず死んでしまうということ。それがいつ訪れるか分からないというのは非常に不条理なことですが、生まれるときも死ぬときも選べないというのが事実です。その事実を自分に言い聞かせ、それを踏まえた上で日常に向かうということ。そういうチャレンジはありましたね。

(2012/02/19)


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石井岳龍
いしい・がくりゅう

1957年1月15日生まれ、福岡県出身。日本大学芸術学部の卒業制作として作られた『狂い咲きサンダーロード』(80年)や、『爆裂都市  BURST CITY』(82年)、『逆噴射家族』(84年)などで熱狂的な支持を得る。主な監督作品に『エンジェル・ダスト』(94年)、『水の中の八月』(95年)、『五条霊戦記 GOJOE』(00年)など。映画のみならずPVやテレビドラマの監督も手がけ、2006年より神戸芸術工科大学で教鞭(きょうべん)を執る。2010年1月に石井聰亙改め岳龍に改名した。

2012年2月18日よりユーロスペースほかにて公開
[監督]石井岳龍 [出演]染谷将太、高梨臨、白石廿日、飯田あさと、高橋真唯、田島ゆみか、池永亜美、札内幸太、長谷部恵介、師岡広明、羽染達也、青木英李、田中こなつ、渋川清彦、津田翔志朗、芹澤興人、杉浦千鶴子、村上淳 [DATA]2011年/日本/ファントム・フィルム/113分
(C) DRAGON MOUNTAIN LLC.

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