『暮れ逢い』パトリス・ルコント監督インタビュー

触れ合わないからこその官能──愛の名匠が紡ぎ出す大人のラブストーリーの魅力とは?

#パトリス・ルコント

パトリス・ルコント
パトリス・ルコント
Patrice Leconte

1947年11月12日生まれ、フランスのパリ出身。67年にIDHEC(フランスの高等映画学院)監督科に入学し短編を数本手がけるが、卒業後はマンガ雑誌「Pilote」のアシスタントを経て、マンガ家・イラストレーターとして活躍。75年、舞台を映画化した「Les vécés étaient fermés de l'intérieur」で長編劇映画監督デビュー。これをきっかけに『レ・ブロンゼ〜日焼けした連中』(78年)、『恋の邪魔者』(81年)、『夢見るシングルス』(82年)などヒットを連発、さらに85年にはアクション大作『スペシャリスト』、翌年には『タンデム』を発表し、多才な商業監督としてフランス国内での人気を確立させた。さらに『仕立て屋の恋』(89年)がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され世界的知名度を得る。『髪結いの亭主』(90年)によって人気は不動のものとなり、日本でも大ヒットを記録した。主な監督作は『タンゴ』(93年)、『イヴォンヌの香り』(94年)、『ハーフ・ア・チャンス』(98年)、『ぼくの大切なともだち』(06年)、初のアニメーション『スーサイド・ショップ』(12年)など。とりわけ“愛の名匠”と謳われるほど、男女の愛を美しく官能的に描くことにかけては他の追随を許さず、『橋の上の娘』(99年)ではヴァネッサ・パラディ、『サン・ピエールの生命』(99年)ではジュリエット・ビノシュ、『フェリックスとローラ』(00年)ではシャルロット・ゲンズブール、『歓楽通り』(02年)ではレティシア・カスタ、『親密すぎるうちあけ話』(04年)ではサンドリーヌ・ボネール、そして本作『暮れ逢い』ではレベッカ・ホール、といったように、女優の新たな魅力を引き出す演出術にも定評がある。

パトリス・ルコント
暮れ逢い
2014年12月20日より公開
[監督]パトリス・ルコント
[音楽]ガブリエル・ヤレド
[原作]シュテファン・ツヴァイク
[出演]レベッカ・ホール、アラン・リックマン、リチャード・マッデン
[原題]A Promise
[DATA]2014年/フランス、ベルギー/コムストック・グループ/98分

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