手を出しちゃダメ! でも知りたい! スターが語る幻覚体験をぶっ飛んだ映像で再現

#ドキュメンタリー

Netflix映画『サイケな世界 〜スターが語る幻覚体験〜』独占配信中
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新型コロナウイルスの感染拡大が収束した後にしたいことのランキングで、上位に入っているものといえば「旅行」。長らく家にこもりっぱなしの生活を続けていただけに、新たな景色や体験を求めていつもとは違う場所に行きたいという願望が芽生えるのも当然だろう。そんなときにオススメしたいのは、未知の世界へと誘ってくれるNetflixオリジナル・ドキュメンタリー映画『サイケな世界 〜スターが語る幻覚体験〜』。

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タイトル通りではあるが、スターたちがLSDやマジックマッシュルームといった幻覚剤を摂取した際に見た光景や味わった感覚を赤裸々に告白する番組だ。驚くことに登場するのは、ミュージシャンのスティングや俳優のベン・スティラー、さらには『スター・ウォーズ』シリーズのレイア姫で知られる女優の故キャリー・フィッシャーなど、数多くの有名アーティストたち。番組は彼らのインタビューと、話の内容に合わせたアニメーションや再現ドラマで構成されている。

通常、薬物に関する番組というのは、薬物の危険性や怖さを訴えるものが多い。にもかかわらず、本作ではスターたちが想像をはるかに超えるバラエティに富んだエピソードを次々と披露し、思わず笑いが込みあげてくる。なかでも楽しい状態にある「グッドトリップ」と恐怖を感じる「バッドトリップ」の違いや症状などがわかりやすく描かれているのは、非常に興味深い。有名人が過去の違法薬物体験を楽しそうに語る番組は、日本では考えられないだけに、Netflixならではの斬新なドキュメンタリーといえるだろう。

言うまでもなく、違法薬物には決して手を出してはいけないが、スターたちの独創的なエピソードを聞き、想像力を膨らませながら疑似体験しているだけで、十分に刺激をもらうことができる。緊急事態宣言が全面的に解除されたとはいえ、まだまだ気軽に旅行を楽しめる時期ではないだけに、見たこともない世界を存分に味わわせてくれるこの作品が、いまの欲求を満たしてくれるはずだ。(文:志村昌美/ライター)