綾野剛&杉咲花、新オープンのTOHOシネマズ 熊本サクラマチで舞台挨拶

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杉咲花と綾野剛
杉咲花と綾野剛

TOHOシネマズ 熊本サクラマチが9月14日にオープンするのを記念し、主演の綾野剛、共演の杉咲花が登壇し、映画『楽園』の舞台挨拶が9月13日に行われた。

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『楽園』は、「悪人」「怒り」など映像化が続くベストセラー作家・吉田修一の最高傑作と評される「犯罪小説集」を、『64 −ロクヨン−』の瀬々敬久監督で映画化した作品。ある地方都市で起きた少女失踪事件。家族と周辺住民に深い影を落とした出来事をきっかけに知り合った孤独な青年・豪士(たけし)と、失踪した少女の親友だった紡(つむぎ)。不幸な生い立ち、過去に受けた心の傷と、2人はそれぞれの不遇に共感しあうが、事件から12年後に再び同じY字の分かれ道で少女が姿を消したことから、事態は急変する。

「初熊本」という綾野は“くまもん”をイメージした黒に赤を取り入れた衣装で登場し、Y字路で起きた事件の容疑者として追いつめられていく主人公・豪士を演じたことに「Y字路というその土地が持つ雰囲気、まずはそれを体感することがこの役にとっては重要。直に感じることに意識を払った」と役作りについてコメント。

Y字路で消息を絶った少女と直前まで一緒だった親友で、心に深い傷を抱える少女・紡を演じた杉咲は「Y字路での経験がトラウマになっている少女なので、撮影に入る前にY字路の写真を毎日見るようにしていました。でも、現場に行って出てくる思いや感情を大切にしたいと思って撮影に臨みました」と話した。

また、豪士と紡は互いの不遇に共感していくが、撮影にあたって2人の関係性で気を付けたことがあるかという質問に、綾野は「生きるとは選択の連続。でも選択することを許されない2人が共通して抱える疎外感、閉塞感が共鳴し合った。体温を感じ合ったということなんだと思う。本番という声がかかって、カットという声がかかる。そこは集中するが、あとはスイッチをオフにして切り替えます」と振り返る。

杉咲は「自分と一緒だって感じ取ったのでしょう。豪士と紡の間に流れる空気があり、それがとても居心地がよかった。撮影現場での綾野さんはとても気さくで温かく話しかけてくれるんです。撮休にご飯に誘ってくれたりしましたし、撮影期間中に迎えた誕生日には2つもプレゼントをくださいました」と語る。さらに「紡として豪士の前に出ると自然に湧き出るものがある。自分でコントロールしようと思ってもできなかった。本番という声がかかった瞬間、頭が真っ白になるということがあって、こんなことは初めての経験でした」と話していた。

『楽園』は10月18日より全国公開となる。