ストリープ、ハンクス、スピルバーグ監督が出席!『ペンタゴン・ペーパーズ』ワールドプレミア

#トム・ハンクス

左からトム・ハンクス、メリル・ストリープ、スティーヴン・スピルバーグ監督
左からトム・ハンクス、メリル・ストリープ、スティーヴン・スピルバーグ監督
左からトム・ハンクス、メリル・ストリープ、スティーヴン・スピルバーグ監督
メリル・ストリープ
トム・ハンクスと妻のリタ・ウィルソン
スティーヴン・スピルバーグ監督

2大オスカー俳優であるメリル・ストリープとトム・ハンクスがスティーヴン・スピルバーグ監督作品で初共演をはたすことも話題の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。先日発表となった第75回ゴールデングローブ賞に6部門でノミネートされ、本年度アカデミー賞最有力作ともいわれるこの映画のワールドプレミアが12月14日(現地時間)に米首都ワシントンD.C.で開催され、ストリープ、ハンクス、スピルバーグ監督らが登壇した。

[動画]『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』予告編

ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、アメリカ国防総省がベトナム戦争に関する経過や分析を記録し、トップシークレットになっていた文書、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をNYタイムズがスクープするが、その後の記事は政府の圧力で差し止められてしまう。そこで、アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、同紙の編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)らとともに、ライバル紙であるNYタイムズと時に争いながらも連携、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと奔走する。

会場となったニュージアム(Newseum)は2008年にオープンした報道博物館で、ニュースの歴史を総合的に扱うジャーナリズムの聖地。ホワイトハウスとアメリカ合衆国議会議事堂を結ぶペンシルベニア通りに面した一角に位置し、映画の舞台であるワシントン・ポスト本社もすぐ側にあるという、まさに本作が描く「報道の自由」を象徴する会場としてふさわしい場所。

当日は、ホワイトハウスと議事堂を隔てるように敷かれたレッドカーペットを歩く豪華キャストを、一目見ようと多くの観客が集まる中、会場に現れたスピルバーグ監督は、トランプ大統領就任45日後に製作を発表した本作について「キャサリン・グラハムとベン・ブラットリーの物語は、どれだけ時が経っても永遠に語り継がれるべきだと思っていたんだ。ジャーナリズムが批難されていることや、メディアが軽視されていること、ニュースが虚偽報道だと言われ、人々を混乱させている状況は大きな問題で、アメリカ社会だけではなく、世界中の観客に伝わるテーマだと思っている。僕はアメリカ合衆国憲法修正第1条の権利を掲げる人々を守るべきだと思うし、その権利のために戦うのは新聞業界の人間たちだと思っているんだ」と本作に込めた思いを熱く語った。

ファーをあしらったゴージャスなプラダのスーツを身に纏って登場したストリープは「仕事をする上で自分は力不足だと思っている女性は多いと思う。私もその気持ちがよくわかるし、私が演じたキャサリンもそういうタイプだった。でも彼女はとても才能に溢れた女性で、この事件で素晴らしい決断をしたの。観客のみなさんにはぜひそれを感じてほしい」と自身が演じたワシントン・ポスト紙発行人のキャサリン・グラハムの勇敢な行動を讃えた。

また、同紙の編集主幹ベン・ブラッドリーを演じ、ブラッドリー本人とも面識があったというハンクスは「彼はすごく興味深い男だったよ。軽いテーマでも身のある会話をする男で、彼が書く記事はいつも面白かった」と話し、劇中の男性新聞編集者たちがデスクに足を乗せてしまう癖について問われると「理由を教えてあげよう、それは足が痛いから(笑)」と答え、会場を笑わせていた。