すみれインタビュー(WOWOW「アカデミー賞授賞式」レッドカーペット・レポーター)

大役を前にドキドキ! ママも号泣のエピソードも明かす

#すみれ

日本語は敬語が難しいから、英語の方が話しやすい

世界中が注目する映画界最大のイベントといえば、3月5日(日本時間)に幕を開けるアカデミー賞授賞式。今年も例年に負けず劣らずの傑作が各部門でしのぎを削っている。そんななか、日本代表のレッドカーペット・レポーターを務めることになったのは、昨年『アメイジング・ジャーニー 神の小屋より』でハリウッドデビューを果たした女優のすみれ。

バイリンガルとしても知られているだけに、得意の英語を駆使してハリウッドスターたちとどんなやりとりを見せるのかに期待が高まっている。そこで、開催を控えての心境や女優としての思いを語ってもらった。

──現地への出発も近づいてきましたが、いまのお気持ちから教えてください。

すみれ

すみれ:日本の代表としてインタビューさせて頂くというのは夢のようですし、「まさか私がアカデミー賞に行けるなんて」という驚きで、まだ現実だとちゃんと受け止められていないです。しかも、今回は90周年ということもあり、記念のイベントになると思うので、すごく緊張しています。
 でも、それよりも楽しみにしている気持ちの方が強いので、エキサイトしていますね。あとは、どの俳優さんや女優さんにインタビューしたいかということで頭がごっちゃになっている状態です(笑)。

──そのなかでも、絶対にインタビューしたいと思っているハリウッドスターはどなたですか?

すみれ:まずはオクタヴィア・スペンサーさん。一度共演させて頂いていますが、女優としてだけでなく人柄も素晴らしいので、インタビューはもちろんプライベートでもお話したいですね。すでに連絡もしてみました。
 あとは、『スリー・ビルボード』が本当に素晴らしい映画だったので、主演のフランシス・マクドーマンドさんとサム・ロックウェルさん。昔から大好きなので、お会いしたいですね。それから、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のマーゴット・ロビーさんも今回はイメチェンしてトーニャ・ハーディングになりきっていたので、ぜひ彼女にもインタビューしてみたいなと思っています。

『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のマーゴット・ロビー
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──ご家族には俳優の方が多いので、みなさんにとってもアカデミー賞は憧れの場所だと思いますが、ご家族の反応はどうでしたか?

すみれ:親友やお世話になっている先輩には話したんですけど、ママとパパだけにはまだ話していなかったかも(笑)。でも、ママは感動してまた泣くと思います。というのも、『アメイジング・ジャーニー –神の小屋より-』の出演が決まったときにも、電話でママと話しながら2人で号泣しちゃったことがあるんです。多分、パパもすごく興奮すると思うので、「一緒に行く!」とか言い出しそうですけど、もちろん嫌だって言います(笑)。

──普段はインタビューされることが多いと思いますが、インタビューする側になることに関してはどう感じていますか?

すみれ:これまで、マット・デイモンさんや歌手のショーン・メンデスさんなど、何度かインタビューさせて頂いたこともあるので、今回が初めてではないんです。でも、こんなに大きなイベントでこれだけいろんな方にインタビューするのは初めてのこと。私はインタビューされる側よりする側の方が緊張しますね。大スターの方々を前にしたら震えてしまいそうなので、心の準備をしっかりとしておきます!

──英語と日本語では、どちらの方がインタビューしやすいというのはありますか?

すみれ:日本語は敬語が難しくてあまり上手く使えないので、英語の方が話しやすいですね。しかも、英語だとみなさん結構フランクでフレンドリーな感じなので、それなら緊張が解けるかなと思っています。

すみれ
──向こうに行くまでに準備をしていることがあれば教えてください。

すみれ:いまは食事に気を付けながら運動もしているので、もう少しシェイプアップしたいですね。レッドカーペットに来る女優さんたちはすごくキレイですし、スタイルもいい方ばかりですが、負けたくないという気持ちもあります。
 あと、ファッションに関しては、いろんなブランドのドレスをチェックしているところです。何を着ようか、どんなジュエリーを身に着けようかとか、どこの靴を履こうかというのを考えています。でも、やっぱり日本かアメリカのブランドを紹介したいという気持ちがありますね。もちろん映画のこともきちんと勉強しようと思っています。

──女優として、これまで影響を受けた映画があれば教えて下さい。
すみれ

すみれ:山ほどあって選べないですけど、一番タイムリーなところでいうと、今年私のナンバーワンになりそうな『シェイプ・オブ・ウォーター』(本年度アカデミー賞最多13部門ノミネート)。それと、『スリー・ビルボード』(同6部門ノミネート)。どちらの作品もみなさんが素晴らしいお芝居をされているので、勉強にもなりますし、映画の世界にも入り込んでしまいました。
 あとは、やっぱり今回も主演女優賞にノミネートされているメリル・ストリープさん。昔から「この方は人間じゃないんじゃないかな?」と思うほどお芝居がお上手で、本当にその人物になってしまったと観客に信じさせる能力もあるので、宇宙人だと思いますね(笑)。なので、お芝居の勉強のために映画を見たいなと思ったら彼女の出ている映画を見たりすることがあります。
 あとは、アンジェリーナ・ジョリーさん。なかでも、アカデミー賞助演女優賞を受賞した『17歳のカルテ』での彼女のお芝居は一生忘れられないですね。それから、ジェニファー・ローレンスさんの大ファンなので、今回アカデミー賞にいらっしゃるかわからないけど、来られなくてもロスのどこかに彼女を探しに行くと思います(笑)。

──今後、挑戦してみたい役柄はありますか?

すみれ:いつも聞かれるんですけど、何でもやりたいですね。とはいえ、乙女なところがあってラブコメが大好きなので、そういう作品もやってみたいです。ただ、ママとパパにベッドシーンとかキスシーンを見られるのが気まずいので、それだけはどうしようかなっていうのがありますね(笑)。
 あとは、アクションもチャレンジしたいなと思っています。というのも、高校のときに弟がやっていたテコンドーを一緒に習っていましたし、大学のときにもセルフディフェンスや殺陣みたいなのを少し習っていたんです。なので、もっとちゃんと勉強してから、かっこよくて強い女性を演じてみたいと思います。それから、悪役もやりたいですね。ぶっとんだ感じで演じるのがすごく面白いので、菜々緒さんの気持ちはよくわかります(笑)。

──目標にしている女優はいますか?

すみれ:どの女優さんを見ても、ここが素敵だなとか、ここが憧れるなというのがあるので選ぶのは難しいですね。大変なお仕事だと思うので、素晴らしい演技と美しさを見せてくれる大女優さんたちは本当に苦労してきたんだろうなと感じます。
 1人には絞れないんですけど、オードリー・ヘプバーンさんやマリリン・モンローさん、ソフィア・ローレンさん、ジュディ・ガーランドさん、ライザ・ミネリさんなどを見ていると、世代は違っていても、いまでもまだみなさんご覧になっているので、自分の存在を歴史に残している方々だと思います。

日本でもアメリカでも世界でも通用する女優であり歌手でありたい
すみれ

──いずれはご自身もレッドカーペットを歩く側になりたいという気持ちは強くなっていますか?

すみれ:いまはとても考えられないですけど、いつかはステージに立って、「何年か前まではレッドカーペットの向こう側でインタビューをしながら夢を持っていた女の子でしたが、ここまで来ることができました」と言えるようになりたいですね。そのためにいまがんばっているんですけど、まだまだ足りないところもいっぱいあるので、これから日本でもアメリカでも世界でも通用する女優であり歌手でありたいと思っています。

──では、最後にレポーターとしての意気込みをお願いします。

すみれ:今回も注目するべき作品がたくさんあって、みなさん本当に素晴らしいお芝居をしています。アカデミー会員の方々は選ぶのがすごく大変だと思いますが、日本のみなさんにもぜひ注目して頂きたいです。私も日本代表としてインタビューをがんばりますので、ぜひ応援してください!

(text:志村昌美/photo:勝川健一)
(ヘアメイク:山口恵美/スタイリスト:岸本佳子)
(ドレス:DIANE von FURSTENBERG ユニット&ゲスト/シューズ:ALEXANDRE BIRMAN スタニングルアー 青山店)

すみれ
すみれ

1990年7月15日生まれ、東京出身。7歳のときにハワイに移住し、高校までハワイで過ごす。2009年には米国の名門カーネギーメロン大学演劇科に進学し、2年生を終えたタイミングで休学して日本で芸能界デビューすることに。デビュー直後には、持ち前の美声を活かしてイル・ディーヴォと共演するなど、歌手としても高く評価される。テレビでも、美貌と抜群のスタイル、そして明るいキャラクターで一躍人気者となる。その後、舞台、テレビ、映画と活動の場を広げ、2014年にはアメリカの人気ドラマ『HAWAII FIVE-0』へのゲスト出演で全米ドラマデビュー。さらに、オーディションを勝ち抜いて出演を決めた映画『アメイジング・ジャーニー -神の小屋より-』(17年)でハリウッドデビューも果たす。今後も女優として歌手として、国内外での活躍が期待されている。