ルパンの原点でありヌーヴェルバーグを支えたベルモンド全盛期の名作がリマスターで蘇る!
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一線を退いたとはいえ、いまなお87歳でフランスのスーパースターであり続ける伝説の男、ジャン=ポール・ベルモンド。彼の名作を掘り起こし、『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選』としてデジタルリマスターされた作品が、劇場公開される。
ジャン=ポール・ベルモンドは、60年代から70年代に人気を誇った俳優で、モンキー・パンチ『ルパン三世』や寺沢武一『コブラ』のモデルとなったことでも知られる。スティーブ・マックィーンやクリント・イーストウッドと肩を並べ、フランスではアラン・ドロンを遥かに凌ぐ人気を誇った。また、スタントマンを使わず危険なアクションシーンを自らこなした先駆者であり、ジャッキー・チェンやトム・クルーズにも影響を与えた。
映画運動史にも重要な足跡を残した。
ヌーヴェルヴァーグの旗手ジャン=リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』(59年)や『気狂いピエロ』(65年)に主演。『勝手にしやがれ』は、この11月に60周年記念4KリマスターUHDブルーレイでの発売がアナウンスされ、ふたたび注目を集めている(ただし、英国盤のZone=B向け仕様のため、日本のZone=A再生専用プレーヤーでは再生できない)。
『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選』では、以下の8作品が上映される。
・『ルパン三世』さながらに明るくて女好きの義賊が活躍するフィリップ・ド・ブロカ監督『大盗賊』(61 年)
・ジェラール・ウーリー監督『大頭脳』(69 年)
・フランス版『ダーティハリー』といえるアクション巨編アンリ・ベルヌイユ監督『恐怖に襲われた街』(75 年)
・フィリップ・ラブロ監督『危険を買う男』(76 年)
・ギャングの生き様を描くロベール・アンリコ監督 『オー!』(68 年)
・セクシーなラクエル・ウェルチとの絡みが楽しいクロード・ジディ監督『ムッシュとマドモアゼル』(77 年)
・潜入捜査をスリリングに描くジョルジュ・ロートネル監督『警部』(79 年)
・エンニオ・モリコーネのサントラで哀愁たっぷりの復讐劇『プロフェッショナル』(81年)
いずれも、ジャン=ポール・ベルモンドの全盛期である60年代〜80年代の大ヒット作品で、『大盗賊』は4Kリマスター、その他はHDリマスターが施された。中でも、『プロフェッショナル』は日本初劇場公開、『オー!』と『警部』以外はDVD化されておらず、『危険を買う男』と『プロフェッショナル』はVHSでも日本未発売という貴重な作品だ。
予告編では、『ルパン三世』のようなタイプライターのタイトルコールではじまる。銃撃戦やカーチェイス、空中スタント、虎との格闘といった危険なシーンを体当たりでこなす。往年のスター女優、クラウディア・カルディナーレ、マリー・ラフォレ、ジョアンナ・シムカスらとのやりとりも洒落ている。
『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選』は、10月30日より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。(文:fy7d)
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