キューブリック
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スタンリー・キューブリック監督の戦争映画『フルメタルジャケット』が12月2日に4K UHDブルーレイディスクで発売になる。同監督作品のUHDブルーレイとしては、既に発売され高画質で人気の『2001年宇宙の旅』『シャイニング』に次ぐ第3弾だ。

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もっとも、日本語字幕を収録したUHDブルーレイ北米盤が9月22日リリースされる予定で(US Amazonで$24.99)、かつこれら3作品を収録した『Kubrick 3-Film Collection』(US Amazonで$69.9)も同時発売されることになっている。

これに対してここで紹介する日本盤は、幻の日本語吹替音声を収録した限定生産バージョンである。

“幻”と言われるゆえんは、劇場公開時およびその後の地上波でもお蔵入りとなり、ようやく2017年のブルーレイ化で日の目を見たバージョンだから。この『フルメタルジャケット』はベトナム戦争をモチーフにしており、後半は少女の狙撃手が印象的な市街戦で、前半は鬼教官による熾烈な特訓の連続だが、そこでの罵声が放送コードに引っかかるものだった。キューブリック自身が翻訳をチェックし、原文の直訳を要求した結果である。だが一方で、当時キューブリックの信頼を得ていた原田眞人が舞台・テレビを中心に活躍する俳優を声優に起用し、通常のテレビ用吹替えの倍以上の制作費を掛けた豪華版でもあり、貴重なコンテンツだ。

今回UHD BDで発売されるのは、2種類。「初回限定生産」バージョンは、美麗アウターケース仕様にブックレット付きで¥6,980(税込)。1000セット限定の「Amazon.co.jp」バージョンは、スチールブック仕様にオリジナルペーパーアイテム(レターホルダー、キューブリックからの手紙、アートカード、ミニポスター)が付いて¥7,980(税込)だ。

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UHD BD『2001年宇宙の旅』が映像もサウンドも驚愕の美しさで、今見ても隙のない、ずっと眺めていられるアート作品の佇まいだっただけに、本作も4K UHD化によってリアルかつ鮮烈な印象を見る者に与えるに違いない。YouTubeにオフシャルの予告編が上がっているが、それを見る限りここに掲載したスチール写真とはまったく別次元。立体音場DTS:X音声とともに、キューブリックならではの主観的な戦争体験を家庭でも大画面ホームシアターで体験して欲しい。(文:fy7d)

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