『アラジン』興収累計早くも55億超えで『アナ雪』に並ぶ絶好調ぶり!

#アラジン#映画興収レポート#中村倫也#山寺宏一#木下晴香

『アラジン』
(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

6月公開作1位は『アラジン』。6月7日から公開され、オープニング3日間で『美女と野獣』を上回る興収13億9600万円を記録。2週目は土日2日間で10億9700万円をあげて前週比でわずか2.2%のダウン、3週目は土日2日間で9億9600万円と前週比9.2%のダウン。落ちの少ない興行を展開し、累計で55億円超えとなった。興収50億円突破の日数は、最終興収255億円を記録した『アナと雪の女王』(17日間で52億7813万円)と並ぶ絶好調の興行成績だ。

『ダンボ』のつまずきを『アラジン』で巻き返せるか? 19年はディズニー名作アニメの実写化続々

『アラジン』は『美女と野獣』と同じく、声優がセリフだけでなく劇中歌も歌うプレミアム吹き替え版を製作。主人公アラジンを俳優・中村倫也、ヒロインのジャスミンをミュージカル女優・木下晴香、ランプの魔人ジーニーを声優・山寺宏一が担当している。

5月中旬にはジーニーを演じるウィル・スミス、音楽を手がけるアラン・メンケンが来日。日本語吹き替え版の声優らとイベントに出席した。公開前日にはスペシャル・ナイト イベントがTOHOシネマズ日比谷で行われ、ジャファー役の北村一輝を加えた日本人キャストが出席。さらに6月18日には大ヒット記念イベントが催された。

日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で6月7日に実写版『美女と野獣』地上波初放送され視聴率15.6%、14日にアニメ版『アラジン』が放送され15.1%。共に高視聴率を記録し、動員増に一役買った。字幕と吹替の両方を鑑賞するファンも多く、IMAXや4D上映も人気を博しているという。
2位『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は、前作(最終興収31.3億円)の半分以下の出足となっている。

3位『ザ・ファブル』は6月21日から公開され、初日3日間で興収約4億円と好スタートを切っている。主演の岡田准一が、『しゃべくり007』『火曜サプライズ』『ザ・鉄腕DASH』『おしゃれイズム』『ぐるぐるナインティナイン』など映画の製作元・日本テレビのバラエティ番組に数多く出演してPRにあたった。

ちなみに、5月31日から公開された『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は24.6億円。前作(32億円)の94%で推移している。世界同時公開された本作は、ゴジラの生誕地・日本で大がかりなイベントを実施した。公開前の5月27日、東京・新宿歌舞伎町のゴジラロードでワールドプレミア・イベントを実施。ゴジラ像が見下ろす東宝新宿ビルの前方に、ゴジラの体長に合わせた120メートルの水色のカーペットを敷いた。前作に続き芹沢猪四郎博士を演じる渡辺謙、初出演のチャン・ツィイー、日本語吹き替え版の声優を務めた芦田愛菜、木村佳乃、田中圭、脚本・プロデュースのザック・シールズ、マイケル・ドハティ監督が出席した。

6月23日時点のアメリカの興収は1億300万ドルと前作の約半分。日本での好調ぶりとは対照的だ。ちなみに海外では中国が1億2400万ドルをあげ、アメリカを上回る興行成績となっている。(文:相良智弘/フリーライター)

[6月公開作ランキング]
1位『アラジン』55億円
2位『メン・イン・ブラック:インターナショナル』7億円
3位『ザ・ファブル』4億円
(6月23日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。

INTERVIEW