高倉健のドキュメンタリー『健さん』がモントリオールで最優秀作品賞受賞

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『健さん』
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高倉健の俳優としての在り方に焦点を当てた長編ドキュメンタリー映画『健さん』が、8月25日に開幕した第40回モントリオール世界映画祭のワールド・ドキュメンタリー部門で最優秀作品賞を受賞した。

[動画]高倉健のドキュメンタリー映画『健さん』予告編

高倉にとってモントリオール世界映画祭は、1999年に日本人俳優として初めて『鉄道員(ぽっぽや)』で主演男優賞を受賞した映画祭であり、俳優人生で唯一、海外の映画祭で主演男優賞に輝いた映画祭でもある。

この高倉“ゆかりの地”ともいえる映画祭での受賞に、現地にいた日比遊一(ひび・ゆういち)監督は「ニューヨークに暮らし始めて30年経ちますが、いつかこんな日が来ることを夢に見ていました。かつて高倉健さんに主演男優賞をくださったこのモントリオールの地で、最優秀賞をいただけたのは偶然を超えた運命を感じております。映画の製作に関わったすべてのスタッフ、そしてご協力いたあいた尊敬する多くの先輩映画人たちに敬意と感謝を申し上げたいと思います。本当に有難うございました」とモントリオールよりコメントを寄せた。

高倉の実妹・森敏子さんも「兄が一番喜んでいると思います。この間、毎日お墓に参ってお願いをしてきましたが、願いが天に届いたと感じてます。男気と優しさでこの作品を作って下さった、製作者や監督に心の底から感謝申し上げます。受賞出来たことが、ただただ有難いです」と話している。

本作は、2014年11月10日に惜しまれながらも83歳でこの世を去った高倉健が、何を考え、どう行動し、何を成し遂げてきたのかを、ニューヨークを拠点とし、写真家としても活躍する日比監督が、マイケル・ダグラス、マーティン・スコセッシ、ジョン・ウーといった海外の名優・名匠をはじめ、降旗康男、山田洋次といった日本の監督など、さまざまな人のインタビューをとおして浮かび上がらせていく作品。現在、全国で公開中だ。

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